写真は大場山へ向かう電波塔向け管理道途中のフェンス越しに撮影。
3号配水池のあるエリアは広くフェンスで囲まれ、他の配水池と同様一般の立ち入りは禁止されている。しかし後述する旧1号配水池監視廊が国の登録有形文化財に指定され一部が同エリアに保存されており、見学者に配慮して休日の一定時間帯には管理者を置いて一般開放している。ここでは3号配水池と旧1号配水池監視廊入口、その他同一エリア内にある設備群も含めて述べる。
桃山配水池の最初の設備は、沖ノ山水道の大正期による旧1号配水池であった。一連の設備群が宇部市へ有償譲渡された後、第1期拡張工事で鉄筋コンクリート造りの2号配水池が造られている。その諸元は以下の通りであった。[1]
種別 | 諸元 | 有効容量 |
---|---|---|
旧2号 | 幅・長さ 18.18m、有効深3.33m | 1,101m3 |
次いで第3次拡張工事で旧3号・4号の配水池を同エリアに造っている。[1]
種別 | 諸元 | 有効容量 |
---|---|---|
旧3・4号 | 幅43.0m、長さ49.3m、有効深3.86m | 6,247m3 |
旧4号 | 外径60.5m、有効深5.0m | 8,000m3 |
上部構造は木造の屋根のものとコンクリートアーチ構造のものがそれぞれ1池ずつであった。この様子は地理院地図の昭和49年度航空映像であらかたを確認することができる。[2]これらの旧配水池は第8期拡張工事として現在の展望台付き配水池が造られた昭和62年まで現役使用されていた。
現在、このエリアにある配水池は展望台を備えた3号配水池のみで、市水道局の第8期拡張工事に桃山中継配水池として造られた。諸元は以下の通り。[1]
種別 | 諸元 | 有効容量 |
---|---|---|
3号(内槽) | 直径39.5m、有効深5.0m | 6,000m3 |
3号(外槽) | 外径60.5m、有効深5.0m | 8,000m3 |
第8期拡張工事に整備されたその他の配水池としては霜降山配水池、南側中継配水池、西岐波中継配水池がある。広瀬浄水場も第8期で整備され、これをもって市内の主要な上水関連施設が完成している。
3号配水池展望台入口の横にコンクリートの遺構がみられる。
写真はフェンスの外から撮影。
一般公開時間外ではフェンスの内側へ入れないので外から眺めるのみとなる。
(したがって時間外では設置されている説明版を読むことはできない)
説明版は以下の通り。[2009/4/5]
(まだ休日自由に出入りできていたときに撮った写真)
展望台のズーム映像。
一般開放の日時に常駐する管理人から鍵を借りることで展望台に上がることができる。
このエリアの出入口は当初3号配水池の横にあったが、数年前に塞がれフェンスが設置されたと共に3号配水池の概要板が掲げられた。
一般開放の時期として看板では土曜・日曜・祝日となっており、その後第2・4週に変更されたようで追加のステッカーが貼られている。
(第2・4週の制限がつく前の看板の状態はこちら)
看板には開放時間帯が書かれていないが午前9時〜午後4時となっている。このスケジュールは再度の変更が有り得る。現在の状況は総括記事側に記載している。
《 関連記事リンク 》
一般開放時に3号配水池のあるエリア全体をくまなく歩いたときの調査レポート。後半部分に3号配水池展望台からの眺めを含む。全5巻。(予定)時系列記事: 桃山配水池【1】
再度の調査は当分の間行う予定はないが、桃山配水池関連で新たな調査を行った場合には上の記事構成やファイル名を変更する場合がある。