宇部興産常盤工業用水【1】

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現地踏査日:2011/5/1
      2012/1/8
記事公開日:2012/2/9
情報この記事は構成に問題があるので記述内容の見直しを検討しています。編集中も閲覧は随時可能ですが、不定期に記述内容が変更されたり写真などが差し替わる場合があります。

連載記事を起こす前からこんな態度はどうかとも思うのだが、率直に言って自分自身まだ詳しいことはよく分かっていないのである。

常盤池が灌漑用水確保を目的として江戸期に築堤され、その後時代が下って工業用水への利用が追加されたことは以前から知っていた。
正確な経路は不明だったが、幼少期に住んでいた場所から国道190号はすぐ近くにあり、その歩道に沿って常盤池から工業用の導水管が伸びているということは小学生時代から知っていた。
知っていたと言うよりは聞かされたのだが…

しかし思うに、私が理解していることはその程度である。導水路の存在があることを知っていても内部を直接観たことはない。歩道上などに現れる鋳鉄蓋によってその下に埋設されているだろうという想像に頼るだけなのは現在も同じだ。
布設された正確な時期は分からないし、この導水路の正式名称すら未だ調べていない。もっとも私企業の所有物なので詳細な情報は非公開なのかも知れないが、外見から分かる範囲でこの物件を踏査してみようという些か無謀な試みである。
現時点で理解している範囲を写真つきで紹介していく。追加情報や訂正は随時行っていくことにしよう。

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宇部興産(株)常盤用水(これは正式名ではなく便宜上つけた呼称…以下一連の記事では「導水路」「管路」などと表記する)は常盤池の本土手に設けられた樋門から始まっており、流水量の調整は恐らく灌漑用の本土手用水路と共用している。
派生記事: 常盤池・本土手樋門
樋門を出た工業用水は本土手用水路と同様に市道の下をくぐり、夫婦池のある北岸付近の沢へ出てくる。

この場所は宇部市民なら見覚えがあると思う。常盤公園の石炭記念館前のT字路である。右折すると国道190号に向かい、直進すると亀浦方面に向かう。左手に飛び上がり地蔵尊が見えている。
この写真は2009年11月に撮影している


正面右手、銀色のオブジェが据えられている芝生の先に下り階段がある。
この芝生に自転車を停めて夫婦池に向かう階段を下りた。

階段を下りた先に本土手用水路があり、市道側はこうなっている。


ここは一昨年のこと、自転車を停めて休んでいるとき偶然に見つけたあの隧道から吐き出される用水路がある場所だ。
この近辺に関しては、初めて訪れたときに撮った写真のあるこの記事を参照して頂こう。
派生記事: 常盤水路・下小場【1】

本土手を通る市道より5m以上は低い場所に一連の設備がある。このうち隧道から吐き出され開渠となっているのが本土手用水路で、隧道の脇にあるこの直方体の小屋が導水路関連の設備ではないかと考えている。


小屋は隧道ポータルの半分を隠すように前面に建てられており、隧道より後に設置されたらしい。


本土手用水路の記事でも掲載している小屋の写真。
最初訪れたとき、本土手用水路関連と思っていたが、この小屋は導水路の排泥用バルブ室ではないかと考えている。
小屋には設備の名称はもちろん管理責任者などの銘板もいっさいない


そのすぐ前にある古いバルブの格納された角桝。
機能は恐らくあの小屋と同じ排泥用バルブで、現在は使われていない筈だ。


このバルブ室のある場所は概ね下の地図の中心点で示した位置になる。


振り返って撮影。
訪れたのが5月始めでまだ田に水をあてるには早かったせいか、用水路の水は樋門で締め切られ、夫婦池の方に流れていた。 夫婦池への流出口にコンクリート水路が切られているので、導水路は本土手用水路の底よりも低い位置に埋設されている筈だ。


先の建て屋や古い角桝の位置から推測して、導水路は本土手用水路と夫婦池の間の土手部分に埋設されていると考えられる。


このことを裏付けるように、本土手用水路が最初のカーブにさしかかる所に最初の鋳鉄蓋がある。


人孔は本土手用水路の外壁に接して造られている。用水路と同時期に施工したのだろうか。


鋳鉄蓋には所有者と工業用水の文字が陽刻されている。
この写真は1月踏査時のもの…こちらの方が鮮明なので写真を差し替えている
ぴっちりと蓋がされていて蓋には穴も全くないため、流下している音は聞こえない。
もっとも現在も流れているかどうかさえ分からない


この鋳鉄蓋は一昨年初めて本土手用水路を下流まで辿ったときに既に見つけている。
鋳鉄蓋の中央部にNo.1の白ペイントがみられる…番号記載があるのはこの蓋だけである


本土手用水路の記事の中でもこの導水路に関して言及している。
派生記事: 常盤水路・下小場【2】
さて、先を辿って歩いていたときのことだが…


人の声が聞こえる。

藪の間から目を凝らすと、どうやら夫婦池の岸辺にうらぶれた骨だけの筏が浮かべてあるあの場所だ。


この筏は夫婦池の用水を汲み上げるポンプ室の取水パイプ保持用である。人の声がするということは一人ではないらしい。ポンプ室の具合を点検に来られたようだ。遊園の方だろうか。

いずれにしてもここで引き返した。
別に私は居てはならない場所を歩いている訳でもないのだが、普通の人がカメラ持ってまで来る場所でないことも認識していた。人に会うのが嫌いというのではなく、参考になる話ならむしろ頂きたい位だ。しかし自分の行動を説明するのが面倒くさいので…^^;
殆どの方にはまず理解してもらえないという自覚がある

この後、筏のところから国道横断部までは踏査せず、常盤公園入口交差点から下流側を飛ばして踏査した。時系列優先ならこのまま次章の「宇部興産常盤用水【2】」を参照して欲しい。

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途中飛ばされた区間は、本土手用水路の未到達区間と合わせて今年の1月8日と11日に行った。
続きはあの筏とポンプ室が見えるこの場所からになる。
市道から夫婦池を見下ろすように写している。


第2の鋳鉄蓋。
この場所の階段を下りて若干上流側へ戻ったところにある。前回引き返した地点と筏の中間地点付近だ。
前回引き返し地点に本土手用水路を横断するコンクリート管が写っている…上流側へ戻って点検していなければ見落とすところだった


筏とポンプ室の前を過ぎ、更に下流側を辿る。

初回訪れたときは足元の藪が酷くて踏み抜きそうだったので引き返していた。さすがに今の時期だと藪に勢いがないし、何よりも秋口以降草刈りされたようだ。


国道が見えかける本土手用水路沿いに第3の鋳鉄蓋が見られる。
この蓋にもナンバーは記載されていなかった。
と言うか今まで調べられた限りでナンバーがペイントされていたのは最初の蓋のみ


ここから先は導水管が何処を通っているのか分からない。この狭い土手の中に埋められているかは疑問だ。

交差点の50mくらい手前側、土手に何やらコンクリートの杭のようなものが見えた。


国土地理院のベンチマークみたいな感じがする。しかし地図には何も記載されていなかった。
無理やりこじつければ導水管埋設位置の標識かも知れないが、詳細は不明だ。
少なくとも本土手用水路に関するものではないはず


この標識については本土手用水路の方でも掲載している。
派生記事: 常盤水路・下小場【4】
経路に関して推測すべきことがいくつかあるが、まずはここで国道を横断し反対側へ移動しよう。

(「宇部興産常盤工業用水【2】」へ続く)

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