阿武川ダム

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記事編集日:2014/9/3
阿武川(あぶがわ)ダムは、阿武川に設置された県営の重力式アーチダムである。
写真は担当者立ち会いの下で右岸側から撮影


ダム管理所を中心にポイントした地図を掲載する。
ダムより阿武湖側は拡大表示できない部分がある


Wikipediaおよび県のサイトに阿武川ダムに関する一般的な記述がある。
「Wikipedia - 阿武川ダム」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E6%AD%A6%E5%B7%9D%E3%83%80%E3%83%A0
「山口県|河川課|阿武川ダム」
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a18600/dam/abugawa.html
堰堤左岸側に設置された阿武川ダムの概要説明板。拡大対象画像です。
画像にマウスをかざすと拡大、ダブルクリックで最大化します。
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ダムの概要は以上の項目を観て頂くこととして、ここでは補完的な内容を記載する。

《 アクセス 》
阿武川を遡行するルートなら往路については殆ど問題ない。交通量の少ない県道萩川上線は一本道である。途中、相原逆調整池に建設中(平成25年9月運転開始予定)の相原発電所が見える。
中国電力の設置した佐々並川発電所の排出口と建屋を過ぎれば、阿武川ダムの雄姿が見えてくる。


ダム下から眺める場合は、この分岐から左に入る。新阿武川発電所を見学する場合も同様である。
見学会のとき以外は発電所の敷地には入れないので、その手前の路傍に車を停める。転回は充分に可能である。

むしろ気をつけるべきなのはダム下および新阿武川発電所を見学した後の帰路での道間違いである。
下の図は間違いやすい分岐点を中心にポイントしている。


この鋭角カーブは県道分岐に造りが極めてよく似ており間違って入ってしまいがちである。地図では明らかなのだが、現地ではこの道を県道と勘違いして進攻してしまいやすい。
この道は農林関連で近年整備された道のようで、県道の下をくぐって進路を南に変えてしまう。県道を利用して長門峡方面に向かうスケジュールを立てている場合は酷い遠回りになってしまうので注意が必要である。
初めての訪問で道を間違え2度目の訪問時でもかなり迷った

県道分岐から新阿武川発電所に至るまでは、阿武川温泉関連の建物やグラウンドの前を通過しているので、そのことを覚えておくと良い。

《 特記事項 》
・堤体が極めて高く(95.0m)重力式アーチが美しいダムである。ダム本体が巨大なのでダム上からは高さを体感することができるが、ダム本体の写真を撮るにはダム下からの方が好適である。

・ダム管理所は県道萩川上線の通じる左岸側にあり、右岸は行き止まりである。現在、堰堤上の中ほどにバリケードが設置されていて右岸側への移動が禁じられている。[1]


ダムにより堰き止められ造られた湖は阿武湖と呼ばれている。


巨大な取水塔。
ここより取り込まれたダム湖の水はΦ3,300mmの水圧鉄管を経て新阿武川発電所のタービンを回している。


阿武湖の全容。
県道を更に上流へ向かったところには阿武湖上を眺める観光船が運営されているようである。


・左岸寄りに昇降用のエレベータが設置されている。しかし施設が古いせいか見学会向けの昇降には使われていない。現在整備中とされる。

・平成23年に開催された山口国体で、エプロン下流側にカヌー競技場が設置された。この練習場は開催前の豪雨で緊急放流を行ったことにより一度流出した経緯がある。[2]

・両岸の堰堤延長上に、施工時に使われたコンクリート運搬用のバケットワイヤーを固定する基礎が遺っている。
写真は左岸側のもの


・左岸堰堤寄りに人工衛星のような形をした赤いブイらしきものが浮いている。水質浄化装置のようにも思われるが、古そうな機器で正体は不明である。
見学会のとき尋ねるのを忘れていた


・ダム直下の新阿武川発電所で水力発電を行っている。発電は常時運転である。

初めて阿武川ダムを訪れたときのレポート。見学会部分を含むがこの年は監査廊は見学対象外であった。全3巻。
阿武川ダム・平成23年度見学会

監査廊が公開対象となったことを受けての再訪問。全8巻。
(見学会部分と管理区域内の記事3編は限定公開です)
阿武川ダム・平成25年度見学会
出典および編集追記:

1. ガントリークレーン上部の巻き取り部分から断続的に潤滑油が滴下しており、来訪者を汚してしまうことが理由である。(阿武川ダムにおける県職員の回答による)
もっともバリケードはガントリークレーンよりかなり手前に設置されているので、ダム管理所から離れた場所での来訪者の危険な行為を防止するためではないかと推測される。ダム事務所職員が随伴すれば堰堤右岸まで歩いての見学は可能。

2. 平成23年度見学会で緊急放流のリアルタイム映像が見学者向けに公開された。

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