木屋川ダム【2】

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(「木屋川ダム【1】」の続き)

何とかダムの下部まで見渡せそうな撮影場所を見つけ出した。
県道からだとこのアングルがやっとだ。


ダムが扁平に見えるのでもう少し正面寄りから撮りたい。
しかし立ち位置を下流側へ移動すれば斜面に蔓延る藪が眺めを遮るのだった。

ダム堰堤付近までファインダーに含めれば、直下までは入りきらない。
直下はこんな感じだ。ダム下まで降りる階段が見えている。


ズーム撮影。
これは木屋川水力発電所向けの水圧鉄管だ。


ダム堰堤部を撮影。
途中まで袖壁を伴った部分があり、一段高いゲート室に入る部分が階段になっている。厚東川ダムと同じ造りだ。


ダム下へ降りる道はネットフェンスで仕切られ、立入禁止になっていた。
しかし県道のガードレールを越えて侵入する人が居るのでは…


フェンスの前に立ち、網目越しに撮影。ダム下へ降りる急な階段があった。
階段の手摺りは、入口のフェンス門扉と同様最近設置したらしく、塗装の銀色が真新しい。


ダム堰堤も立入禁止。しかも厚東川ダムの場合はゲート室に向かう階段の手前までは行けるのだが、ここは堰堤の入口前からネットフェンスががっちり護りを固めている。とっても残念…


またしてもフェンスの網目から覗く以外ない。
腰壁に意匠が施されているのは厚東川ダムと趣向を共にしている。ただ、模様の入り方は木屋川ダムの方がちょっと洒落ている。
左側の腰壁に何やら銘板が嵌め込まれているようだが、接近できないし斜めからの撮影では全く読み取れない。


ダム堰堤に向かう両端に親柱があり、そのうちの右側に「木屋川堰堤」と彫られた大理石が嵌め込まれていた。

如何にも重厚さを醸し出しているのだが、無造作に設置されたネットフェンスのお陰でせっかくの歴史ある建造物が台無しanger


元からダムは危険な場所だから、外部からの無節操な侵入に対する防御や相応な安全対策は必要と思う。しかし敢えて苦言を呈させてもらうと、フェンスの設置位置が悪すぎる。こんなのではせっかくの歴史ある構造物も全く写真にならない。
フェンスの新しさからして、恐らくここ最近設置されたようだ。
誰だこんな無節操なフェンス仕様を設計したのは…責任者出て来いw

駐車場に立っていた木屋川ダムと豊田湖の概要図。
外枠のペンキの剥げ方から設置されてかなり年月が経つようだが、文字や数字など主要な部分は読めるようきちんと書き直されていた。


この説明板を見て初めて明らかになった情報があった。
木屋川送水路に関する内容である。

木屋川送水路では、湯の原ダムから長府の分水槽までの延長16.9kmを僅か14mの高低差で自然流下させている。
これは湯の原ダムでは分からず、木屋川ダムのこの説明板を見て初めて分かった内容だった。

豊田湖に関する情報。
豊田湖の地図上に”天皇様”という文字の書き込みに気付いた読者もあるだろう。


天皇様はそのまま「てんのうさま」と読む。この付近にある安徳天皇にまつわる御陵墓を指していると思われる。
「天皇様」というバス停も存在すると聞いている

下流側を眺める。
ダム堰堤や構造自体は厚東川ダムと似通っているが、下流の状況は些か異なる。川幅が狭いし、かなり近いところに県道の橋も見えている。左岸に民家や田んぼも開けていた。


駐車場からダム裏が間近に見えた。
作業用の筏やボートが浮かべてあり、昇降用の階段があった。もちろん接近はできない。


ゲート室を支える柱部分をズームしている。
いろいろ注意が向く場所はあろうが、私はコンクリート柱の表面に見える幾本もの水平筋に目が行った。
型枠の跡だろう。昭和期のコンクリート構造物にはよく見られる。


駐車場から見える流木防止のブイの列。青空に散らばる白い雲のバランスが良い。暑さはきついが、写真映えを考えればやはり好天下の訪問が一番だと思った。


広々とした豊田湖、その上に連なるブイの眺め…
その余韻に浸っている間もなく、私は自分の足元前方に興味を沸き立たせる謎の「物件」が頭を覗けていることに気付いた。

さて、そろそろダム事務所へ立ち寄ってダムカードを頂こうか。
ざっと写真を撮り終えた後、ダム事務所の玄関に向かった。

玄関ドアに貼られていたポスター。
”ダムカード配布中”の文字が躍っている。配布しているダムのリストや配布条件も細かく書かれていた。


それはいいのだが…
このポスターに並んで貼られていた見学者向けの貼り紙には、
衝撃のお知らせがあった。
(「木屋川ダム【3】」へ続く)

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