宇部丸山ダム・灌漑用設備(噴水動作期)

ダムインデックスに戻る

現地踏査日:2010/6/20
記事公開日:2012/9/30
宇部丸山ダムの噴水と言えば市民の間で割と知名度があり、車から派手に噴き上がる様子を眺めたことがある人はかなり多い。
それと言うのも噴水は交通量の多い国道2号と丸山ダム堰堤の間にあるからだ。


噴水の位置を地図で示す。


国道はダム堰堤から200mも離れておらず、噴水は更に国道寄りに存在する。しかも噴き上げる水量は半端ない。市内の公園でもこれほど高く水の放物線を描く噴水はない。動作しているときは国道を走っていても水の音が聞こえてくる。夏場の暑いときはちょっと涼みたくなるかも知れない。

他方、現地へ行ってじっくり眺めてきたとか、噴水をバックに彼氏とツーショット♪なんて話をあまり聞かない。それというのもこの噴水は親水公園としてのアイテムではなく、作物の生育に悪影響を与えないようダム湖の水温を上昇させるという実用的な意味あって設置されているものだからだ。

まず、この噴水に向かう道の前には駐車場がない。細い道はあるがバリカーが設置されており、一般車両が入れるようにはなっていない。


立入禁止などにはなっていないので、自転車や徒歩なら先に進むことはできる。
しかしその意欲を大いに削るのが周囲の尋常ならぬ藪だ。この写真では明るさ調整しているだけで、実際にはもっと暗い。


元々、訪れる人もそれほど居ないことは草刈りされず荒れ放題な状況で理解できる。

丸山ダムは東を向いているので午後から訪れると逆光になって撮影しづらいことも覚えておいた方がいい。
通路を撮影しようとすればダムと噴水が白トビするし、噴水を撮れば他の部分は真っ黒になってしまう。


青空をバックに噴き上げる白い水はなかなか絵になっている。
しかしその眺めを無骨なネットフェンスが遮っている。噴水が景観向けだったらこんな設計にはしないだろう。
いくら噴水を観るのに邪魔でもこのネットフェンスは絶対に必要


この通路は噴水を少し過ぎた場所でネットフェンス門扉に遮られる。
写真を観ても今の時期藪が酷いので分かりづらい。後編で示す秋口以降の写真だと分かりやすいのだが…


ネットフェンス門扉の先は企業局の管理区域となっている。この先に厚東川1期導水路が通じており、ゲートの開閉や灌漑用水の供給水量調整に必要な設備が配置されている。一般来訪者には無縁な場所であり、通常フェンス門扉は施錠されている。

理由は後から述べるとして、この通路も管理者向けで、元から噴水を眺めるための遊歩道とは違う。ゆっくり噴水を眺めるためのベンチなどはいっさい置かれていない。

では、どうやって噴水を近くで眺めるかは…
適当に工夫するしかない…^^;

噴水の背面には天井部分だけ現れたこのような建屋がある。


建屋は半分地階に埋もれていて、入口の扉も地下部分にある。アルミ扉は施錠されているし、その前にあるフェンス扉も同様だ。


この真後ろに噴水があるのだが…
午後訪れてそのまま写そうにも背景が真っ白に飛んで写らない。


さて、工夫と言えば…
結局のところ、この建屋の屋上部に登って写すことになる。
言うまでもなくお勧めできない…完全に自己責任

午後訪れるなら背面から撮った方が青空に映えて綺麗に撮影できる。


狭いので噴水が巧く収まるアングルを見つけるのは困難かも知れない。
5〜6mくらい噴き上がり、真下に叩き付けられる。


ノズル付近。
あの高さまで自噴するんだからもの凄い水圧がかかっているだろう。
あの中に裸で立っていたら真夏はかなり涼しい…どころか水流が当たれば怪我をするだろう


風向きによっては撮影位置まで充分に飛沫が届いてくる。
落下した水は八方から下の段へ流れ出ていく。


裏側に回り込んで動画撮影してみた。
しぶきがもの凄い。

[再生時間: 27秒]


いつもこのように巧く撮影できるとは限らない。風が弱くて青空が広がっている日が好適だ。

巧くいかなかった例として、去年の6月に撮った写真。
このときは薄曇りだった上に風が吹き付けていたので噴水に近寄れなかった。


噴水から流れ出た水は段差を降りて緩衝池に向かう。
至る所に段差やコンクリート壁が造られており、流れ出るのに時間がかかるようになっている。


ネットフェンスがあるので、緩衝池を写すのは一苦労だ。
こんな具合にまるで迷路のような仕切りの間をゆっくり流れていく。後で述べるようにそんなに深くない筈だが、流れは淀んでいて底は見えない。


退出する方向に歩いている。
通路は緩衝池に対して下りになっているので水位が視座と同じくらいになる。


緩衝池の末端まで辿り着くとそこから分水桝へ移される。


この水が瓜生野をはじめとする地区一帯の田畑を潤している。


灌漑用水の需要時期に合わせて噴水が動作するようになる。
わざわざ観に行くこともないとは思うが、国道のこの場所を通り過ぎたとき高く噴き上げる様子を見てちょっと寄ってみたいと思うドライバーはあるかも知れない。

先に示した通り、噴水の前には車を置く場所がないので、その少し先のダム下公園入口に車を置くと良い。


景観向けではないので、用水需要の少ない時期には噴水は停められ、灌漑用水の流下もみられなくなる。記憶が確かなら灌漑需要期は5月から9月末までなので、この記事が公開される明日10月にはもう観られない。
何という意地の悪さ…^^;

噴水のない時期に観に行っても仕方ないと言われそうだが、実は自ら出向いてちゃんと撮影してある。続編でお伝えしよう。

(「宇部丸山ダム・灌漑用設備(噴水非動作期)」へ続く)

ホームに戻る