佐波川ダム

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記事公開日:2014/7/31
佐波川(さばがわ)ダムは、佐波川の上流にある多目的ダムである。
写真はダム管理所へ向かう市道からの撮影。


ダム余水吐を中心にポイントした地図を掲載する。
山間部のためこれ以上の地図モード拡大表示はできない


総括的な内容がWikipedia[1]と県のサイト[2]に公開されている。
ダムの概要は以上の項目を観て頂くこととして、ここでは補完的な内容を記載する。
《 アクセス 》
国道489号を北上した場合、佐波川関水を案内する表示板が現れるのでそこを右折する。


屋敷集落を通過するとき正面に佐波川発電所のサージタンクが見える。
佐波川を渡って左折し、発電所および佐波川関水の前を通って再びコンクリートの欄干の橋を渡り右折し佐波川沿いに遡行する。

県道123号の野谷峠越えの場合は国道489号をそのまま横断して直進すればコンクリート欄干の橋を右手に見て佐波川を遡行することになる。
平成26年度見学会のとき辿ったルートである


佐波川の右岸沿いに進み次第に高度を上げ最後のカーブを曲がると佐波川ダムの堰堤が見えてくる。


ダム下へ分岐する道もあるが、うらぶれた親水公園(後述する)の手前に車止めがあってそこから先は徒歩でしか進攻できない。

ダム管理所の手前に非常用の電源室とトイレがあり、その前後に車を停められるスペースがある。


山陽側県東部からアクセスする場合は佐波川を遡行するのがもっとも分かりやすいルートとなる。しかし県西部から訪れる場合は山口市内を通り仁保から国道376号、県道123号と乗り継ぐ方がずっと近い。
野谷峠越えの道は狭くて急峻だが、それほどの悪路ではなく道に迷う場所もない。

なお、帰路は基本的に来た道を引き返すようにする。長門峡方面へ立ち寄るとき、ゆずりはトンネル手前から旧国道を経て広域林道を通れば阿東の渡川に出ることができるが、通行止めになっている場合があるので注意が必要である。[3]

《 特記事項 》
・ダム堰堤の両岸に余剰地が殆どない。管理事務所までは険しい山道であり、事務所を過ぎて左岸側は隧道となっている。
コンクリート吹き付け施工の崖に沿わせるように佐波川発電所向けの取水塔がある。


取水塔は六角柱状で、ダム配下ではなく隧道で約1km下流の発電所まで導水している。


ダム直下に発電所を設けなかったのは恐らく立地的制約だろう。発電所については詳細は以下の派生記事を参照。
派生記事: 佐波川発電所
・ダム管理事務所の前で左折し堰堤上を車で通ることができる。左岸接続部は素堀り状のトンネルとなっている。


トンネルは一見工事用道路のように見えるが、山口市道なので見学会とは無関係に随時通行できる。ただし隧道は相応に長く上流側区間には天井の照明を欠く区間がある。また、トンネル内部はもちろん堰堤上も含めて車が離合できる場所はない。大原湖の左岸を伝って上流まで出ることはできるが、車の運転に自信がない方は進攻しない方が良い。
大原湖の北側へ向かいたい場合も一旦ダム下まで降りて国道489号を通るのが安全

・ダムにより堰き止められた湖は大原湖と呼ばれている。
右岸側の近いところに小さな島が知られている。
特定の名称はない模様


左岸のトンネル入口付近から眺めたダム管理事務所。


佐波川ダムはゲート操作を必要とするダムなので管理事務所には担当職員が常駐している。

堰堤中央から下流側の眺め。
右岸側は市道の分岐路より下って堰堤まで接近できるが、左岸側は管理区域内であり見学会時以外では接近できない。


・ダム下右岸側に下っていく進入路からの撮影。


この進入路の途中に親水公園が造られているが、管理されておらず荒れ果てて廃物のようになっている。
初回訪問時には存在にすら気付かなかった


・監査廊の入口はダム事務所のある右岸側に1箇所、左岸に2箇所ある。左岸側は通常の堰堤中ほどとエプロン近くのやや離れた場所にある。
ダム下左岸は管理区域内であり見学会の時でなければ入ることはできない。
平成26年度見学会時の撮影


・大原湖の周辺はハイキングコースとなっている。
電源室の横にあるトイレの壁に案内板が出ている。


・ダム管理事務所の前に散策者向けの案内標識があり、愛鳥林は事務所方向を指している。
一見通れる道がないように思えるが、管理事務所の横と崖の間が狭い通路となっていて自由に通行できる。


この経路の途中でダム管理事務所の裏手からダム裏側の様子を眺めることができる。
愛鳥林への道は通常の登山道レベルなものの、先へ進んでもダム裏側の眺めは効かない。大変に急峻な場所でダム湖側に柵がついていない区間がある。転がったままの落石が多いので足をとられないよう注意して歩く必要がある。

・ダム管理所の手前の崖に建設工事で亡くなった方の慰霊碑が設置されている。


佐波川ダムそのものが山口県の心霊スポットの一つとして語られる場合がある[4]ようだが、本件に加えて素堀りトンネルの異様な雰囲気によるものと思われる。
《 見学会情報 》
・夏季の「森と湖に親しむ旬間」における見学会の対象ダムである。ダムカード配布対象ダムとなっている。

・佐波川発電所は下流1kmとやや離れた場所にある。取水塔と共に企業局管理の設備なので見学の対象外である。堰堤上のゲート室を見学できるかどうかは分からない。
内部を見学したいと要請していない…通常の見学コースには含まれていない

・監査廊のコースが独特である。また、他のダムに比べて湧水量が極めて多い。
《 個人的関わり 》
ダム見学会で訪れたのが初めてでありそれ以前の関わりはない。今まで2度訪れており、その両方とも佐波川発電所と佐波川関水を訪れている。
堰堤左岸側の急峻な崖と素堀りを思わせる隧道がなかなか趣がある。
平成23年の夏季に開催された見学会でのレポート。全6巻構成で前半の1〜3巻は見学会に入る前に素堀りトンネルなど周囲を撮影して回っている。(限定公開記事を含みます)
記述は概ねそのままで写真を高品位なものに置き換えています
時系列記事: 佐波川ダム・平成23年度見学会

平成26年の夏季に開催された見学会でのレポート。初回訪問時と同様最初に周囲を撮影して後半に見学会へ向かっている。全6巻予定。(限定公開記事を含みます)
時系列記事: 佐波川ダム・平成26年度見学会
なお、既に公開済みの記事は全編続きになっているが、可読性を保つために一般公開記事部分と限定公開記事部分を分離するかも知れない。
出典および編集追記:

1.「Wikipedia - 佐波川ダム

2.「山口県|河川課|佐波川ダム

3. 2014年夏季の訪問時では旧道・林道の分岐点に土砂崩れによる通行止めの表示が出ていた。
この道は大規模林道・鹿野豊田線で、地図では渡川からかなりの区間がよく整備されているものの、いわゆる走り屋の頻繁な通行で荒らされるせいか通行不能状態のまま放置されているように見受けられる。
渡川側にも進行禁止の表示板が出ていた…詳細は調査を要する

4.「Wikipedia - 心霊スポット|中国地方」による。
本項目は辞書的な存在意義に薄く将来的に項目自体が削除されるかも知れない

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