新山口変電所・第二回調査【4】

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(「新山口変電所・第二回調査【3】」の続き)

傍目にも怪しい感じの機器に見えても、それを手がける製造元があり正体が分かる筈である。
台座部分にメーカーと思われる銘板が見えかけていたのでズームしてみた。

Takaokaという文字が見える。
この気持ち悪い感じの機器を製造・納入している会社だろう。[1]


門型鉄塔から吊り下げられる導線。三導体のワイヤを3連続碍子でV字に吊っている。
碍子の先端にはアークリングが取り付けられていた。


その導線は地上へ単体で設置された直立碍子に繋がっている。
何のためのものかは分からない。


先端部分をズーム。先に見た遮断機のキャップよりも経年変化が大きいように見える。
特にアークリング側面は変色している部分があり、落雷などで何度かアーク放電を受けた痕かも知れない。


敷地のコーナーまで来ている。
門型鉄塔には横方向の配線もあり、よくもまあこれほどの配線を整然と行ったものだと感心させられる。


「中国西幹線1号」の文字。これは鹿野にある東山口超高圧変電所からここまでの経路を指す。


コーナーから一番奥の直線部分を撮影している。
この部分は敷地からやや離れて機器が置かれている上に逆光となるので鮮明な画像が得られない。特に今日のような天気の良い日は光量の多さが裏目に出て肉眼でも直視しづらかった。


そこで一気に一番奥のコーナーまで車を移動させた。

車を停めた場所から振り返って直線部分を撮影。
強烈な逆光なのである。太陽を避けてカメラを構えても明るさ調節が働き白っぽく写ってしまう。


敷地の裏側まで来た。ここには第3のフェンス門扉がある。
初回調査ではこの先には特に見るべきものもないと判断して引き返していた。


敷地の東側には車で通れる通路はない。しかしフェンスの外側には歩いて行ける余剰スペースがあった。


見落としていた興味深いものがあるかも知れないのと、先へ進めば逆光を避けて撮影できるターゲットがあるかもと思ってフェンスの後ろを進んでみた。
初回調査で見つけたものの、あのときも逆光で詳細に撮影できていない巨大なシロモノがあったのだ。


フェンスの裏側は適宜草刈りされているらしく歩くのに困難はなかった。
この辺りはフェンスの内側に管理通路があるだけで機器類は置かれていない。


巨大なシロモノとは…根元に天使が頭に載せる輪っかのようなものが付属した碍子柱だ。
ここから近い位置に見えるが、まだこの場所では逆光のため鮮明に撮影できない。


漸く逆光を避けて撮影できる範囲に入ったものの、今度は距離が遠くなった。
V字型に開いているあの碍子柱である。


ズーム撮影する。
この遮断機は先に見た気持ちの悪いのとは別パターンだ。サイズは同じ位だがもの凄く太く長いのに斜めに据えてある。何だか不安定そうだ。


もう少し鮮明に撮れるアングルは後で考えるとして、まずはこの先がどうなっているか偵察してきた。そして初回調査でも到達していなかった直線部分へやって来た。
多分、何もない。
有刺鉄線付きフェンスが延々と直線的に伸びている内側には何もない。多分、このまま入口のスロープ部分まで続いているのだろう。そろそろ大儀になってきた。


珍しく視界が開けた場所なので、敷地とは反対方向を写してみた。
ずっと山野が続き民家や田畑はまったく見られない。山道もなくただ森林が広がるのみ…猪か熊でも出て来そうだ。


同じ場所から敷地内を撮影する。
わざわざここまで来ていながら期待した眺めは得られなかった。敷地手前に植えられている松の木が伸びすぎて中がよく見えなかったのだ。


この一枚だけ撮影して引き返した。


引き返しながらもあの化け物碍子柱を鮮明に撮影できるアングルを模索していた。

中国西幹線の鉄塔群。
変電所に一番近い鉄塔は通常のものなのに、その次の鉄塔は何故か高層構造物向けの紅白ペイントが施されていた。


結局、やや逆光気味になるのを覚悟で明るさ調整しつつ撮影するしかなさそうだった。

(「新山口変電所・第二回調査【5】」へ続く)
出典および編集追記:

1. 帰宅後に調べたところTakaokaは(株)高岳製作所のことで、これは550kV断路器と呼ばれるもののようである。(株)高岳製作所のホームページに類似するものが掲載されている。

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