宇部興産・桃山開閉所

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現地踏査日:2012/6/17
記事編集日:2014/1/23
桃山開閉所は宇部興産(株)の保有する設備で、桃山の高台にある中国電力(株)所有の宇部変電所の敷地内に存在する。
写真は宇部変電所の東門に隣接する桃山開閉所の門の前である。


下の地図は桃山開閉所の入口を示している。


宇部変電所は周囲の市道から広範囲に観察可能だが、桃山開閉所は正門より僅かに眺められるに過ぎない。
現地への行き方については、総括編に書いておいた。
派生記事: 宇部変電所|アクセス

宇部変電所の西門へ向かうには更にこの先を進む。経路だけ確認する目的で本記事を参照された方は、以下のリンクより宇部変電所の記事に進むことができる。

(「宇部変電所【1】」へ続く)

さて、これが何の設備で何処の所有物なのかは門柱の表示板で判明する。
これのみ2014年の撮影


変電所は他の設備に比べて危険度が高い。ここも例外なく門扉は堅く閉ざされ侵入防止の鉄線が張られている。


開閉所とは聞き慣れない呼称だが、電力需要先への接続を制御する場所という意味である。電気の世界では流れを切断する動作を「開く」、通電する動作を「閉じる」と表現する。回路の接続・切断からだが、工業用水関連でゲートやバルブを開いて流し、閉じて停止させるのとは逆の意味になる。[1]

桃山開閉所は基本的にこの門扉越しに眺めることしか出来ない。もしかすると藪を漕げば敷地内へ侵入せずに近くから眺められる場所が見つかるかも知れないが、今は季節的に草地へ進攻するような時期ではなく試そうとも思わなかった。
可能性があるとすれば左側の門柱の外側に沿って進むか桃山中学校の裏手からアクセスを試みるかだが…

門扉の内側に簡素なコンクリート路があり、敷地一番奥にある設備群に向かっている。宇部変電所の設備とはネットフェンスで仕切られていた。


門扉の隙間から覗いている。メインの太い一回線が宇部変電所から伸びており、電気を渡されているイメージだ。


軽くズームして眺めている。
ここから先には鉄塔が立っておらず、黒・白・赤の3本のコード(多分三相を示すのだろう)が地中に潜っている。供給先までは地下埋設ケーブルになっているのだろう。


門型鉄塔があり、柱状碍子に引き込み線が接続されているのは一緒なのだが、とっても目を惹くものがある。
恐らく読者も同じ事を感じた筈だろうが、
何で碍子が緑色なの?
殆どすべての碍子がそうなっている。門型鉄塔が引っ張っている耐張碍子も柱状碍子もだ。


最大限にズーム撮影。
右側奥にある大きめのガス遮断器に植え付けられた碍子が白色なくらいで、それ以外はすべて青緑色なのだ。


元々、柱状碍子は身近にあるどんなものにも似ておらず一種独特な形状をしている。「碍子らしい形」と言えばそれだけでほぼ説明がつくだろう。しかもどういう訳か青緑色で、背後に育つ木々の緑とも全然違う。その不自然な色故に変色したサボテンが乱立しているようであり、新種のケヤリムシが蔓延っているようでもあり…
なんか、キモイ…sweat
このような記事をご覧になる読者ならきっと同意してもらえると思うが、電機関連の設備は、キモイ奴ほど観ていて面白い。この感覚を最大限味わって頂くために原典画像を載せておこう。拡大対象画像です。
画像にマウスをかざすと拡大、ダブルクリックで最大化します。
クリックすれば元のサイズに戻ります。


もしかすると中国電力とは調達先が違うので、特製の碍子を使っているんだろうか…そう言えばずっと昔、自分の部屋の窓から眺めた見初変電所の碍子で同じような色のものがあった。あと、鉄道関連でも同様の色の碍子を目撃したような気がする。
古いタイプなのかも知れない…それと言うのも例えば宇部興産(株)の所有する特高線は鉄塔の形状も碍子も古いタイプのものが現役で使われているからだ。

門の外から眺めただけでも他にこれといって変わったものは観られない。広い敷地に緑色の碍子やガス遮断器が並んでいるだけだ。
もっとも昭和49年度の航空映像を眺めると、かつては開閉所の敷地一杯に機器群が並んでいたことが分かる。
「国土画像情報閲覧システム - 小羽山・桃山周辺(昭和49年度)の航空映像」
http://w3land.mlit.go.jp/cgi-bin/WebGIS2/WC_AirPhoto.cgi?IT=p&DT=n&PFN=CCG-74-12&PCN=C21A&IDX=12
別ウィンドウで開いたページ右上にある400dpiのリンクをクリックすると高解像度の画像が表示される
映像を観る限り、設備群は当時の3分の1以下に縮小されている。撤去された鉄塔群は見あたらないことから、老朽化した設備を撤去して高規格のものに一本化したのかも知れない。
新しい情報や別アングルからの映像などが得られたら続編を書くことにする。

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2014年1月に市道小松原桃山線を自転車で通ったとき、フェンス横が草刈りされ進攻できる状態になっていたので外周を歩いて追加の写真を撮影してきた。
続編記事として案内する。

現地踏査日:2014/1/18
記事公開日:2014/1/23
成人の日の週は天候が安定していてアジトへ籠もって記事を書くには勿体なかった。それで近場で済ませる代わりにちょっと体力を要する小串台まで自転車を走らせた。
特に目的もなく走っている過程で何の気なしに市道小松原桃山線を終点から漕ぎ上がり、桃山開閉所の近くまでやってきた。


桃山開閉所も宇部変電所も既に記事化を済ませているので、撮影は大きな変化があった場所に限定しようと考えていた。
そこでまずは宇部変電所の東門前に自転車を停めた。


何かまた設備の更新を行うのだろうか…敷地内には2階建ての現場ハウスが設置されていて関係者の車も数台停まっている。怪しい人と思われるだけなのでカメラは向けなかった。

総括編でも書いている通り、宇部興産(株)の桃山開閉所正門と宇部変電所の東門は隣接している。思えば両者が同一画面に入るアングルでの撮影をしていなかった。
それで一旦自転車を移動し、両方が入る場所まで下がってカメラを構えたときのこと…


桃山開閉所の門柱横から伸びるフェンス沿いがきれいに草刈りされていることに気付いた。


フェンスの外側を伝うことは以前からできていたし、実際考えてもいた。桃山開閉所は正門から垣間見る程度で近くからは観察できなかったからである。しかし秋口でもフェンスへ密着するほどに草木が伸びていて進攻できる状況ではなかった。
これを見て感じたこと…
今なら裏側から撮影できるかも…
広い敷地の中に目立った設備は少ししか設置されていないので、それほどの収穫は期待できなかった。しかしあの気持ち悪面白い(?)緑色の碍子をもっと近くから撮れるだろう。あわよくばフェンスの外側を伝って宇部変電所の裏側まで一周できるかも知れないと思った。
現にフェンスの内側で作業員が仕事をしていればさすがに自重しようが、それは宇部変電所だけの話で、桃山開閉所の近辺に人の姿はなかった。
いっちょ、やってみるかな。
長丁場になると思ったので、まず車の出入りがない桃山開閉所の門横に自転車を移動し施錠した。


こんな状況だ。これほど綺麗に草刈りされているのを見たのは初めてだ。
それでは行ってみようか…


「いっちょ、やるか」と言っても当然ながらフェンスの外を伝うだけで中に入ろうなんてヤンチャはしない。部外者が到達しても構わない場所から観察させて頂くだけだ。それにしてもまあ順当な精神の一般人なら着手しようなんて考えも起きないアクションに変わりはなく、いつもながら刺激を感じるひとときではある。
オトコって奴は何でいつもこうなんだろうかって言われそうだ…^^;

物理的には間違いなくあの「青緑色のケヤリムシ群」に接近している。
しかし午後からの訪問という時間的要因と桃山開閉所の立地的要因故に、どうしても逆光になってしまう。
ちょうど真上あたりに太陽が鎮座しているのである。


フェンス越しにカメラを右へ振った。
宇部変電所を正門の反対側から眺めていることになる。左側へ伸びる3本の導体が桃山開閉所へ繋がる経路だ。


フェンスに貼り付いたとき最も近接している場所。
なお太陽の影響が強くカメラを向けても色彩まで反映された画像を結ばなかった。


もっと先まで進んで太陽を背にしなければダメだ。まあ、もう少し時間が経って太陽が傾けば状況は違うだろう。
どのみち同じ道を引き返すのだから帰り際に撮ろう…

まずは進めるだけ先を追い求めることとして…フェンスのすぐ内側に奇妙な建屋を見つけた。
それはぽつんと一つだけ離れて存在し、何故かネットフェンスの内側へ寄せて建てられていた。


その一部に見られる特徴的な設置物からはあるものが想像された。
まさか…あれではないだろうな?
それは現在無人化されている筈の桃山開閉所には似つかわしくもない設備に思われたのだが…

(「桃山開閉所【1】」へ続く)

出典および編集追記:

1. 「Wikipedia - 開閉器」を参照。

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