時系列では余水吐記事の続きとなる。前編でも触れているようにこの記事は写真など一式をアップしておきながら放置していたものに解説文を添えて公開されたものである。
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久し振りに余水吐から余剰水が滔々と流れ落ちるのを観て、この状況なら荒手から放出される滝が見られるだろうと期待した。
湖水ホールで開催されているイベントのことも気になったので、サッと市道を横断し早足で自転車を押し歩きした。
適当なところで自転車を停めて荒手の方を観察した。
確かに一定の水量で流れている。実際に水が流れているのを観るのはもちろん初めてだった。
下流側を撮影。半壊の石橋がここからも見えている。
斜面はもの凄く急だしクモの巣も酷い。これ以上水面には近づけなかった。
ズームで垂直に切り取られた石の壁を撮影。
十数センチ位の水深で流れているようである。
遊歩道を進むにつれて高低差のある場所を水が流れ落ちている音が聞こえてきた。
滝の下まで行き止まりの道があるが、そこまで自転車を押して行くと帰りが大変だ。遊歩道に自転車を停めて滝の下の方へ歩いた。
音のする方をズーム撮影する。
かなりの水が流れ落ちているが、周囲は木々が茂っているために全体像が見えない。
適当に歩き回ったが滝は幾条にも分かれて流れ落ちており、結局やや離れた場所から雑木林越しに撮影するしかなかった。
滝の落とし口のところに例の半壊の石橋が見えかけていた。しかし木々に邪魔されてカメラを構えても明瞭な像を結ばなかった。
半壊のあの石橋はどうなっているだろう…かなり気になった。ここからでも接近はできるが、そのためには少しは我慢して藪を漕がなければならない。
今の時期となれば葉の裏に不快害虫がくっついているかも知れないのであまり気乗りはしなかったが、現状だけは見ておきたいのでなるべく枝に触れないようにサッと歩いた。
石橋の見える場所まで来た。
上流から流されて来たのか水路の途中に落ちていたのか、木の枝などが石橋に引っかかっていた。
荒手を出た水流は石橋の下をくぐった後まったくランダムに流れ落ちていた。
もちろん水路の中へ降りることはできない。
筋状になった水流は石材や既存の岩を噛んで流れ落ちていた。
この水流で移動したり位置を変えた石材があるかも知れない。
ズームで下の方を撮影している。
余剰水が流れて来ないからと安泰に生え育っていた草木にも容赦なく水流が襲いかかっていた。
荒手を流れ落ちる余剰水をしかと自分の目で確かめ記録することができた。ここまで撮影して自転車の元へ戻り、湖水ホールへと向かった。
終
2016年の梅雨時のこと、常盤池が高水位だった状態で短期間の豪雨に見舞われた。その翌日には晴れ上がったもののタイムラグを経て流れてくる水で余水吐から近年ないほどの量の越流を見ることができた。余水吐の記事に続く時系列記事として案内する。(「常盤池・荒手【5】」へ続く)