常盤池・高畑

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記事公開日:2015/3/11
常盤池における高畑(たかはた)とは、常盤池の古地図に記載されている主要な7つの入り江の一つである。
写真は北部スポーツ広場前の旧道付近からの撮影。


この地図では高畑の入り江の先端部分をポイントしている。


常盤溜井之略図では北側に張り出した入り江のうちの中央部分として記載されている。


高畑の入り江は常盤池のうちで最も北側へ深く切れ込んでおり、常盤池の最北端である。名前の由来はよく分かっていないが入り江の周辺に小字名として遺っている。末尾に地名の由来を考察してみた。
派生記事: 地名としての高畑について
旧道部分は高畑の入り江先端部分をコンクリート床版で渡っている。その意味で常盤池に架かる4つ目の橋と言えなくもない。ただしこの橋には親柱はなく名前が与えられていない。
コンクリート床版以前はどうだったかは不明


旧道より左岸側には彫刻が設置されたインターロッキング敷きの広場のようになっている。
この遊歩道は入り江左岸を途中まで辿るものの先は行き止まりになっている。
半島部を横切りサッカースタジアムの途中へ出てくる山道があることは知られている


入り江の先端より先は黒岩山で、旧厚生年金休暇センター(現ココランド)の建物が見える。


充分に水位が高ければ、橋の下に鯉や亀などが集まることが知られている。



入り江先端部に接続される水路は常盤池の水位に応じて入り江になったり河川になったりする。
水位が高いときは水路部まで常盤池の水が遡行する。河川名は分かっていない。


最高水位ではこの遡行は旧道横断部から100m程度北側まで及ぶ。常盤池の湛水面が完全な平面と仮定したとき最も北側まで常盤池の水が及ぶ場所とも言える。[1]

入り江の右岸途中まで周遊園路が伸びている。周遊園路は途中で半島部分を横切るが、ユースホステルの敷地内から比較的容易に汀へ接近できる。
《 アクセス 》
市道丸山黒岩小串線の旧道部分が現在の常盤スポーツ広場の進入路となっていて、車を乗り入れることができる。旧道の沿線には駐車場が2箇所整備されているので接近は極めて容易である。この近辺の区間は常盤池の周遊園路が一般車両も通行する道を兼ねている部分の一つでもある。入り江先端を通過する周辺の状況は旧道部分の記事も参照されたい。
派生記事: 市道丸山黒岩小串線|旧道
《 地名としての高畑について 》
地名的な意味での高畑(たかはた)とは、明治期にまで遡れば上宇部村の西ガ原小村における小名のひとつで、大浴(おおえき)小名配下にある。
写真は市道開黒岩線付近の地区道に見つけた電柱の路線表示プレート


後年の小字絵図では土取と金吹の入り江に挟まれた中間の尾根に高畑の記載がみられ、現在ユースホステルがある半島部分と思えば良い。南側は半島の先端まで、北側は床波と上宇部村を連絡する古道(現在の市道丸山黒岩小串線)までである。

高畑の由来は、素朴に考えるなら高い場所にある畑地となるだろう。その他のやや附会めいた解釈を行うならば、旗振り通信との関連性が考えられる。高畑と書かれる地名の一部はかつて「高旗」であり、高地を活かして旗振り通信をしていた山の場合があるという。[2]ただしこの地の場合は北側により高い黒岩山があるため、この地のピークにおいても旗振り通信を行う意義は甚だ薄く恐らくこの由来ではないだろう。
《 その他の記事 》
低水位期に入江近辺を辿ったときの様子。
派生記事: 高畑【1】

東側の入江 東側の入江に移動 西側の入江に移動 西側の入江
土取金吹

出典および編集追記:

1. 実際には上流からの水が樋門から流れ出るまでに時間がかかること、風などの影響を受けることから湛水面の絶対高度は北側が若干高いだろう。

2.「Wikipedia - 旗振り通信

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