常盤池・山炭生の鼻【1】

インデックスに戻る

現地踏査日:2012/1/15
記事編集日:2012/12/10
(「常盤池・山炭生の鼻」の続き)

前述記事のアクセス編で写真を追加している通り、このたびの低水位調査を行うにあたっては岡ノ辻から自転車で乗り入れた。ただし周遊園路には自転車を乗り入れられないので、園路外の人目につかない場所に停めて施錠し、そこからは歩行踏査となった。
周遊園路の外側に伸びる未舗装路の脇に停めている


周遊園路を外れて護岸まで歩いてみた。
水位が低く護岸の法尻が完全に現れている。もっとも傾斜があるのでここから直接は降りられなかった。


周遊園路は岬まで完全には到達しておらず内回りしている。
まずは汀に降りられる場所を探した。


山炭生の鼻からの眺め。
大してまとまった雨もなく常盤池の水位はもう数ヶ月も低い状態を保っている。
塚穴川の河川維持分は放流しなければならないので水位は下がる一方だ


周遊園路を振り返っている。
園路と岬部分は段差のある平面になっている。後世による改変で当初は違っていただろう。


東條の入り江側。
締め切られた部分より岬側は自然の岸辺になっていた。ここから降りられそうだ。


適当な場所を選んで1m程度の高低差をこなし汀へ降りてみた。
東條の入り江は後ほど行ってみることとして…


岬の先端部分である。
先ほど眺めた突端部分からは既に高低差がついており、低水位と言っても動ける範囲が限定されるのはにしめの鼻と同様だった。


足元の土質。
粘土質でスポンジのような細かな穴が無数に空いていて若干弾力がある。陸繋島を訪れたときにも同様の場所を観察している。


土取の入り江側。
途中からコンクリート護岸になっていた。


陸地側を振り返る。水平線が最高水位の目安になる。
真砂土と粘性土が剥き出しになっていて、水位が極度に上昇すれば削られそうだ。


湖面に遊ぶ水鳥の視点から周遊園路を散歩する人々を眺めるとこんな感じになるだろうか…
通常水位ならまず得られない視座だ。


土取の入り江が始まる部分の護岸が気になって接近してみた。
護岸の端がいきなりちょん切れている。


コンクリート護岸の前面に砂が堆積している。それは問題ないのだが…
護岸開始部分には袖がない。元はあったものが破壊され失われてしまったのだろうか…そのせいで裏込がすっかり洗い流されている。


側面部分が空いているためにおおよそ予想される通り、打ち寄せる波でコンクリート護岸が中空になっている。背面は空洞が延々と続いていた。
さすがに奥へ潜ってまで撮影しようとは思わなかった


かなり酷いやっつけ仕事だ。現在ならこんな設計などあり得ないし、竣工検査にもまず通らない。かなり昔に築いた護岸なのだろうか…

周遊園路には復帰せず、このまま汀を辿って東條の入り江に向かった。


山炭生の鼻に関してはこれ以上特に言及することはなく、続編を書く機会はないだろう。
時系列の続きとして東條の入り江が書き上がり次第、記事リンクとして案内しよう。

(「常盤池・東條【1】」へ続く)

ホームに戻る