常盤池・白鳥島【旧版】

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現地撮影日:2013/1/3
記事編集日:2016/7/15
情報この総括記事は内容が古くなったので旧版に降格されました。現行版は こちら をご覧下さい。旧版は互換性維持のために残していますが、編集追記はされません。

白鳥(はくちょう)島とは常盤池の南側に存在する島である。
写真は遊園側とときわ湖水ホールを連絡する常盤橋からの撮影。


位置図を示す。


常盤橋より南側の湖水領域は慣習的に白鳥湖と呼ばれており、そこにある小さな島はかつてハクチョウの飼育用に使われていた。

ペリカン島と同じく、白鳥島という名称は園内の看板や「ときわ公園MAP」を通じて公的に案内されている。
写真は正面玄関を入った先に掲示されている案内図である


ただし後述するように2016年現在でもハクチョウの飼育は行われていないため、白鳥島という呼称そのものが表に出ることは殆どない。
《 アクセス 》
白鳥島は本土側とは繋がっておらず橋もない。かつてハクチョウを飼育するエリアとして管理されていたため、担当者がボートを使って接近するのみで現在も一般公開はされておらず上陸は不可能である。
《 歴史 》
この島は常盤池の誕生した当時から島だったのではなく、最初期は半島だった。 明治期制作の常盤溜井之略図ではこの島に相当する部分は通常の半島のように描かれている。

常盤公園で動物の飼育を始めた昭和中期にハクチョウを野犬などの攻撃から守るために切り離されたものと考えられてきたが、オランダからハクチョウを購入して飼育を始めたのは昭和32年のことである。最近得られた昭和22年の航空映像では、この場所は陸繋島から島となりつつあるような地形として映っている[1]。この映像により常盤池の築堤当初からごく低い砂州部分で繋がる陸繋島のような形態だったことが判明した。

現在は常盤池の水位が下がっても白鳥島が本土と繋がることはない。これは昭和中後期に余水吐の高さを上げて湛水面を上昇させたことに加えて、ボートの航行に影響がないように砂州部分を低く切り下げたことによる。砂州を削ったのはハクチョウの飼育開始時期に重なるかも知れない。
《 特徴 》
地図で見ると周囲は200m程度だが、全体像を眺められるのは石炭記念館の展望台程度なので、島の精確な形状はよく分からない。あらかじめ知っていなければ島であることを確認することすら難しい。何処かで繋がっている半島のように見える。拡大対象画像です。
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揚場側にボートを接岸して資材を搬入する斜路がある。[2012/1/15]


低水位時には斜路の一部が現れる。


また、本土手側には護岸に小さなスロープが数ヶ所設置されている。ハクチョウの上陸用と思われる。


人工的に造られた島のせいか、常盤橋に面した露岩の一角を除いて周囲は護岸に固められている。
写真は常盤橋からのズーム撮影


護岸は間知石とコンクリートの混成で、揚場側と本土手側で傾斜が異なる。施工時期が異なるものと思われる。

周知の通り平成22年に発生した高病原性ウィルス感染事件により現在ハクチョウの飼育は行われていない。このためハクチョウ関連の飼育小屋などの資材が置かれていた白鳥島全体が管理の手から外れており廃墟のようになっている。[2012/1/15]


[2012/1/15]



揚場の入り江にも一部ハクチョウ関連の飼育小屋や資材がうち捨てられ、一部は水没し修復不可能なほど朽ちている。

揚場側の半島部から切り離してできた島であるため、揚場と島の間は浅く、島と本土手の間は深い。
低水位時には揚場側からある程度島に近づくことはできるが、歩いて渡れるほどにはならない。


本土部と島の間には浮きが配置されている。ボートで航行する際の浅瀬を示す標識であろう。
同様の浮きが常盤池全体でも随所にみられる。

将来的にハクチョウの飼育が再開されるかどうかは現時点で未知数である。「緑と花と彫刻のブレスレット構想」で常盤池周辺を再整備する計画が策定されているが、白鳥島そのものは特に記載はない。[2] しかし恒久的に白鳥の飼育を断念したというアナウンスはされておらず今後の情勢によっては変化があるかも知れない。
出典および編集追記:

1.「地理院地図|1947年10月7日の米軍撮影による航空映像」による。常盤神社のある島も歩いて渡れることが窺える。
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白鳥島そのものに関して以下のグループでも言及している。「FBグループ|白鳥島について(要ログイン・制限)

2.「ときわ公園|緑と花の計画」の20ページ辺り。

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