宇部坂下池

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現地撮影日:2014/8/17
記事作成日:2014/8/24
宇部坂(うべのさか[1])下池は、厚東区末信の観音岳西側にある溜め池である。
写真は余水吐付近から撮影。


余水吐の位置を中心にポイントした地図を示す。


地図で推測されるように、厚東川から近いながらかなり高い位置にある溜め池である。池の東端には宇部坂上池があり下池まで水が流れ込んでいると思われるが、現時点で調べられておらず詳細は不明。

《 アクセス 》
市道沖ノ旦末信持世寺線を北上し、山陽自動車道の広瀬高架橋が見え始めた頃に右側の山の方へ向かう道がある。


入口にはステンレス製のポストが立っていて四輪は入れない。
以前は入口にロープも張られていて徒歩でも入りづらくなっていた


ステンレスポストが設置されているので外部からの車両は入れない。自転車および二輪なら通れるが、道中は(上記地図の等高線の混み具合からも推察されるように)極めて厳しい一本調子の坂道である。市道から堰堤までの道のりは300m程度ながらその間に70m程度標高を上げている。自転車を持ち込めば登るにも下るにも押し歩きする以外なく、はじめからこの場所に留め置いて歩いた方が良い。

堰堤部まではコンクリート舗装路で夏場でも藪漕ぎの心配はないが、至る所湧水が路面にまで及んでいるために足元が滑りやすい。
沿線には殆ど形がない廃屋一軒と家屋跡と思われる石積みの敷地がみられるだけで、田畑はまったくない。


地図では溜め池付近で折り返して山陽自動車道の霜降山トンネル西側坑口へ向かっていること、ある程度の重量物が通れるコンクリート舗装になっていることから、工事用道路として再整備されたものと思われる。しかし現時点で到達する経路が判然としないほど荒れている。
本件については藪漕ぎ可能な時期をみて再調査を行う予定

《 概要 》
堰堤へ登る階段や余水吐など割と最近整備されたらしい形跡が窺える。
堰堤上には有刺鉄線付きフェンスが張られて汀には近づけない。


地理院地図[1]によれば、かつて堰堤上か池の上を宇部興産(株)特別高圧線が通っていた筈である。この送電鉄塔は2013年の春先に撤去されている。

溜め池の東側は浅瀬で、人工的に岩を敷き詰めたような奇妙な場所がある。
堰堤の補修工事で出てきた岩を寄せ集めたのかも知れない。


この場所は再訪時に可能であれば接近して調査を予定している。

《 個人的関わり 》
溜め池そのものへの関わりは初回訪問時までまったくない。地図で溜め池の位置や名称は把握していたが、踏査自体考えていなかった。山陽自動車道の霜降山トンネル坑口へ向かおうとしていて偶然訪れることとなった溜め池である。

4年前(2010年5月)に厚東川1期工業用水道の経路トレースを行っていたとき、溜め池へ向かう急坂の途中まで歩いている。このときは廃屋のところまで到達して引き返した。
この進入路付近には沢地がないことから、工業用水道は進入路の下を隧道で通っている。

初めて宇部坂下池を訪れたときのレポート。全2巻。
派生記事: 宇部坂下池【1】
なお、秋口以降藪漕ぎ可能な時期を見極めて霜降山トンネル西側坑口へ接近する計画があり、その折りにこの溜め池を再訪する予定である。
この総括記事にも写真を追加する予定

出典および編集追記:

1. 厚東区の小字絵図には宇部坂とだけ漢字表記されている。読みは素直に「うべさか」かも知れない。山岳会の方は一連の溜め池について「うべさか」と呼んでいた。当面はファイル名を変更せず様子見する。床波の宇部坂は「うべのさか」である。

2. 地理院地図ではまだ経路が記載された状態になっている。

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