市道常盤公園開片倉線【2】

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(「市道常盤公園開片倉線【1】」の続き)

常盤公園の敷地を過ぎると、ここから先暫く両側に歩道が備わらず道路幅員も狭い区間が続く。


常盤公園への往還路の一つでありながら、この近辺の自転車での通行は甚だ厄介だ。往路は狭い路側で持ち堪えながら我慢して進めば先でインターロッキングの自歩道があるからそこへ移動できる。帰りは背後から車にせっつかれたくなければ自歩道内をゆっくり通ることになる。しかし自歩道が切れる場所から先は右側通行状態になってしまうので、左側へ移動しなければならない。自歩道の先は民家のブロック塀があり、更に先はアパートの駐車場になっているので歩道ができる可能性はゼロである。[1]

このアパートの前に出てくるとても細い枝道がある。


市道梶返野中線で、ここが終点となっている。昔からの道で、現在もアジトから自転車で常盤公園へ行くとき大抵通る道だ。あまりに狭いので車が通ることは滅多にない。


したがってアジトへ帰るときにはここで左折している。車が通りづらい道ということは自転車には他の道よりも安泰だからだ。このことは自転車ではここから五差路までの区間をあまり通っていないことを意味する。
実際手元にはここからの区間の写真が少ない

車に減速させるためにより車線幅を狭く見せるペイントが引かれている。それでいて路側部には側溝と車道の間に電柱が立っているという絶望的な構造だ。自転車で走っていて後ろからバスなどが来たら逃げ場がない。
あと何年したらこういった路上の危険で邪魔な電柱が一掃される時代が来るのだろう…


上の写真で右側にある個人商店の手前から常盤池に向かう分岐路がある。
この道は地元管理道で先は行き止まりである。しかし常盤池の入り江や汀に関する踏査を行うときの経路として重要だった。詳細は以下の記事に。
派生記事: 野中3の地元管理道
右側に高専グランド前バス停がある。
ここはかつてバス停だったらしく、バス停サインが撤去された後割と最近までバス停擦り付けのみ残された状態になっていた。近年めぐりーな路線が設置されたことで再度復活している。バス停がなかった時代は道路の反対側にあるコンビニエンスストアの買い物客がしばしば臨時駐車場代わりに利用していた。
バス停以前の写真はこちら


そして本路線のうちでもっとも交通量の輻輳する変則的な交差点に到達する。対面交通規格の主要な路線が2本、一般市道が1本この場所を終点としてまみえる場所だ。
他路線からも参照できるように派生記事にまとめておいた。
派生記事: 野中の変則五差路
ここを単なる通過点とするのは本路線だけである。
交差点から離れて芝生スペースに隔てられた自歩道があるので、本路線に沿って進む歩行者ならどの信号の影響も受けずに歩くことができる。


他方、自転車で本路線に沿って進みたい場合はちょっと厄介だ。左側通行を遵守する限り五差路で登場するすべての道を横切ることになるからだ。タイミングが悪いと、一つ向こうの信号が青なのにすぐ前の信号のため足止めという事態になる。右側に幅のある歩道があるせいかそのまま歩道の中を通っていく自転車もある。いくつもの横断歩道を乗って渡る位なら一旦降りて歩行者となって右側を押し歩きした方が早いかも知れない。

さて、いっときも車の切れ目がない五差路の喧噪から離れると、本路線は幾分路肩部分が広がり通りやすくなる。
ここにはめぐりーな路線以前からの高専グランドバス停がある。開方面へのバス路線としてはめぐりーなより先だ。


上の写真で左側に郵便局のサインが見えかけている。
常盤台郵便局で、平成期に入って今の場所に移転されている。詳しくは以下の派生記事を。
派生記事: 常盤台郵便局
高専のイチョウ並木が美しい。
左側に歩道はないが路側幅にゆとりがあり割と安心して走れる区間だ。
高専入口手前フェンスに問題の看板が見えている[2]


本路線を挟んで常盤池側に高専関連の施設やプール、グラウンドがある。しかし高専には身内も知り合いも居らずこの敷地内へ入ったことは一度もない。


高専を過ぎると少しずつ畑地も見え始める。
それにしても昔に比べたら民家が増えた。この畑地あたりから楢原の入り江の一部が見えていたものだ。


押しボタン式信号機のある場所で本路線は大きく右へカーブしている。
ここから右側へ下り坂から始まる枝道がある。


市道楢原線で、常盤池に向かって下り、宇部興産常盤寮の前に到達するピストン市道だ。この道も常盤池の周辺を調べる過程で早くから全路線のレポート向け写真を採取している。乗り換えは以下のリンクから。
派生記事: 市道楢原線
もっとも認定市道として行き止まり状に指定されているだけで、地区道を経由して再び本路線の別の場所へ戻ってくることができる。

この辺りから再び路側部分が狭まり、かつ線形がとても悪い。歩道は両側になく道路自体も直線を適当に繋げた折れ線状態だ。


次の折れ線へ向かう途中に猿田住宅前バス停がある。
出てくる横道は地元管理道で、猿田住宅への往来向けである。


猿田住宅への正規の出入口はその一つ先の左側分岐である。
市道猿田住宅線で、こちら側が終点となっている。


写真でもおよそ想像つくように、この場所のカーブはそれほどきつくないのに見通しが極めて悪い。まずいことに本路線の折れ点部分に猿田住宅線が接続されているので、猿田住宅側から出てくる車は本線の上下線が幾分見やすいものの本路線を走る側からはここから出て来る車が非常に見づらい。
終点側から本路線を走る車にとっても嫌な要素がある。カーブの内側の一番あって欲しくない位置に電柱が建っているのだ。そして同様に対向車が見づらい。カーブに入るときは嫌でも電柱を避けてセンター寄りへ膨らんで曲がらざるを得ず、対向車との衝突リスクを高めてしまっている。年に数回くらい車で通ることがあり、いつもこの場所に恐怖を感じる。
何十年も前に建てた電柱だろうか…あまりにも危険…いつになったら移設するのだろう…

道路際の民家が少しずつ疎らになっていく。
しかし近年の住宅需要のせいか、久し振りに自転車で通ったとき新たな分譲住宅地が造られていた。


この近辺でもっとも想い出深い景色は、左側の民家コンクリート塀が切れた先にあった。


起点からここまで走ってきた中でもっとも眺めの効く場所だ。
畑のずっと向こうに割と高いアパートが見えているだろう。


わざわざ道路の外側にカメラを向けたのは、中学生時代に何度もこの風景を眺めてきたからだ。ここで詳細を述べると長くなるので本編から外して派生記事に書いた。殆どがまったくの個人的関わりである。
派生記事: 開マンションの見える風景
この畑地は何十年も前から変わっていない。いつかこの畑地も耕作されなくなり、雑草が侵入して蔓延り、やがて造成されて新興住宅地に変わってしまうのだろうか…


畑地を過ぎた辺りから市道は体感される形で高度を上げ始める。
市道楢原線から先の地区道を辿るとこの右側の枝道に出てくる


それほどきつい坂ではないが自転車だと相応にペダルを踏まなければならない。
割と最近舗装し直されロードペイントも新しくなった。


学生時代はこの緩やかだが長い坂道を日々走った。自転車なら今だってそう苦労することなく登って行くのだが、今この道を自分の足で走れと言われたら…かなりげっそりしてしまう。自転車という自分以外の余計な重量物が付随していようがその方が楽だ。登り坂でも常にペダルを踏み締めている訳ではないからだ。自分の足だと走るどころか歩くだけでも休んでは居られないので。
その分だけ自転車よりは自分の足で歩く方が良い運動になっているという見方もできるのだが…

したがって今でもこの程度の坂は自転車ならものの数ではない。ましてギア付きなら余裕で先へ進めるのだった。

(「市道常盤公園開片倉線【3】」へ続く)
出典および編集追記:

1. 民家はともかくこのアパートが建ったのはここ数年のことである。私見だが、本気で市内の幹線市道を整備するなら早めに対処して欲しかった。同じことを清水川交差点でも書いている。

2. この場所には宇部高専白鳥寮という記名の入った非常識な看板が数年間にわたって放置されていた。詳細は「宇部高専白鳥寮前にあった非常識な看板」を参照。現在は撤去されている。

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