市道長原三神社線・横話

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ここでは、市道長原三神社線の派生記事をまとめて収録している。
《 越川のレンゲ畑[1]
現地撮影日:2011/5/4
記事作成日:2015/5/3
本路線が越川川を渡る手前でこの水路沿いに伸びる道があり、その先にはかつて市内でも有数の大レンゲ畑が存在していたことで知られる。


上記の撮影を行った地点を地図でポイントしている。


このレンゲ畑は人から話を聞いて訪れたのではない。実は丸尾方面のこの道は自転車で通るのはまったく初めてだった。本路線からも若干離れた場所である。しかし初めて走る市道からもそのレンゲ畑の壮観さは容易に窺えた。

初めてこのレンゲ畑を見つけたときのショット。
本路線から撮っている。広がる田のうち奥の方ですぐにそれと分かる鮮やかな色を呈していた。


肉眼で見えてはいたが市道からズーム撮影してみた。
明らかに手前の田に生えたレンゲとは勢いが違う。


レンゲ畑へのアクセスは容易で、本路線から水路に沿って目的地へ向かう地区道がある。
車でも入れるが留め置ける場所がない


ワンショットでは入らない広さ。それほどの広さの田にみっしりとレンゲが植わっているのである。


田の端は丁寧に草刈りされていて容易に接近できるようになっていた。


手前の方は葉がよく見えるので緑が目立ち、奥の方は花が重なって見えがちになるのでグラデーションのかかった赤紫のじゅうたんになる。


赤紫の競演。
昔はこんなに探すのを苦労しなくても何処でも観られていた筈の景観だ。


帰宅後、このレンゲ畑について地域SNSの記事として掲載したところ意外にこのレンゲ畑の知名度が高いことが分かった。市内最大規模かは分からないが時期になれば訪れる人も多いようだった。

去年の連休に訪れたときの映像。
5月入りしていながらレンゲの出方がやや少なくなっている。[2014/5/4]


この年だったかどうか分からないが、田の端に「ご自由にお入りください。連休明けに鋤き込みます」という立て札が設置されているのを見た覚えがある。残念ながら立て札の写真は撮っていない。しかし訪れたことがある方ならまずご存じのことと思う。

田の持ち主は通常よその人が勝手に自分の田へ入ることを嫌がるものである。現代の田植えは機械仕掛けなので昔のような苗の植え込みで足跡がつく余地はなく、大勢の人が押し寄せれば田が荒れる。畦畔などは踏みつけられて崩れれば水が漏るため築き直しが必要になってしまう。逆に訪れる方もいくらレンゲを観たくても他人の田へ勝手に入るのは躊躇われるものである。実際それは私有地への恣意的立ち入りになり承諾なしの侵入は好ましいことではない。
この場所はレンゲを観に来る人が多いのを見越して、田の持ち主は誰でも気兼ねなくレンゲを観られるように先の立て札を設置したのだろう。お人柄が偲ばれる話である。私も自由に田へ入ってレンゲを間近に撮影できるこの場所がいたく気に入り、殆ど毎年欠かさずレンゲを思い出す都度この場所を訪ねている。レンゲのことを思い出したタイミングがあまりに遅く、急いで来てはみたものの既に田へ鋤き込まれた後だったこともあった。

そして2015年のこと…
この記事を作成にするにあたってかなり期待して現地へ行ったのだが…思ったほどレンゲは生えていなかった。
心なしか田そのものもあまり手が入っていないように思われた。


このレンゲ畑についてFBのタイムラインへ掲載したところ、この田を管理している方が亡くなられたとの情報を頂いている。[2] レンゲは田の肥料用として播種するものだが、それを行わなくても暫くの間は前年の種から少しばかり生えてくる。あるいは亡くなられたのが最近のことではないかも知れないが、誠に惜しいことである。これほどの大規模なレンゲの景観を誰にでも提供する開放的なレンゲ畑は市内で他に無かった。せめて写真と共に記事化し、このような活動をなさっていた方の存在と共に記録しておきたいと思った次第だ。

この場所の田畑が今後どうなるのか分からない。どなたかが継承して再び鮮やかな赤紫のじゅうたんを蘇らせてくれるかも知れないが、現実問題として市内のレンゲ畑は確実に少なくなっている。当サイトでも市道恩田則貞線の沿線にあったレンゲ畑を派生記事化しているものの、既にこのレンゲ畑は田から普通の畑に転換されている。
現地で撮影された動画。(2011/5/4撮影)
[再生時間: 22秒]


出典および編集追記:

1. この地名表記は正しくないかも知れない。市道よりこのレンゲ畑に向かう地区道沿いの水路が越川川であるという防災マップの表記より越川としている。参照元のインデックスでは丸尾のレンゲ畑としている。より適切な地名表記が存在するなら書き換える予定である。

2.「FB|越川のレンゲ畑」の読者情報による。(要ログイン)
勘違いであったら申し訳ない…むしろ間違いであって欲しいのだが…

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