市道常盤小学校線【旧版】

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現地撮影日:2013/9/4
記事公開日:2013/9/7
情報この記事は内容が古くなったので別のファイル名で新しい内容の記事を作成しています。互換性維持のため残していますが編集追記はされません。新しい記事は こちら を参照してください。

宇部市では原則としてすべての認定市道に番号を与えて管理している。このホームページでは路線名ではなくその番号を記事ファイルに連用してきた。しかしごく一部に番号を持たない認定市道がある。見落としていて実は認定市道だと判明したこの路線もその一つである。
この他にも東割中野開作線など5路線が知られている

このため暫定的に市道名の一部(tokiwa)を借りてファイル名としている。番号が割り当てられたなら、ファイル名を変更する予定である。

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いやはや…認定市道のような気がしていた。それと言うのも市道恩田小学校線の冒頭でも書いているように、一般に「公立学校の校門が公道から離れているとき、最寄りの公道から校門までを認定市道とする」という法則があることに気付いていたからだ。それなのにどういう訳か市道常盤小学校線は私のメモ帳の記載を逃れ、手持ちの市道リストから抜け落ちていたのであった。

最寄りの市道と言えば、つい最近最終編を完結させた市道常盤公園江頭線である。この市道から常盤小学校線の正門に至る道は2通りあり、一つは当該市道の横話で紹介した山口宇部道路と並走する経路である。しかしこれは認定市道とはなっておらず、山口宇部道路を横断して坂を下った先の場所からもう一つの正門に至るまでの経路が認定市道となっている。

起点となっている場所をポイントした地図を提示しよう。


起点からの眺めである。上の地図で言えば西を向いて撮影している。
低い沢に沿って進む右側の分岐がこれから向かう市道で、左側の長い登り坂の始まり部分が市道常盤公園江頭線の分岐点である。


この付近から常盤池本土手に向かう市道常盤公園江頭線の坂は「馬守り坂」と呼ばれているようだ。
この分岐点も坂の一部に含まれているので、派生記事リンクを追加した。
派生記事: 馬守り坂
起点は下り坂の途中なので、スタート直後に若干高度を下げ平坦な沢地を進む。


道路幅は1.5車線程度で、登下校路であるからか分離された歩道が備わっている。
センターラインはない。もっともこの先は常盤小学校に用事のある車以外が通ることはない道だ。


進行方向左側は田んぼの端になり、ここからは雑木林になっていた。
右側に見える入口は先ほどから写っているアパートの出入口だ。
後述する物件でこのアパートのスペシャルゲストが登場する…^^;


雑木林の奥は山の斜面になっているのだが、木々の繁茂が著しく山の成りは分からない。
先方にボックスカルバートが見えかけてきた。山口宇部道路との立体交差である。


そして左側の藪の中には…
信じられない物件が眠っていた!
派生記事: 常盤小学校近くにある謎のレンガ積み構造物
後からこの道が認定市道であったことが判明したのは幸いだった。お陰で将来的には他の市道記事を順次伝い読みすることでもこの物件に到達できるだろう。
そうなるのに一体いつまでかかることやら…^^;

市道はこの先で山口宇部道路と交差する。
この付近は盛土してかつての有料道路を造った筈なのだが、今や法面に草木が生い茂っていて地山のように見える。


歴史的には山口宇部有料道路は昭和50年代初めに供用開始された。既に40年近く経つなら、法面にも樹木が進出し殆ど自然に還るということだ。他方、これから向かう先の常盤小学校は山口宇部有料道路より遅い昭和53年開校である。[1]市道に付随する歩道はボックスカルバートの手前で終わっており、車一台が通れる幅しかない。この立体交差を造った当時は常盤小学校の通学路となることを想定していなかったからではないだろうか。
里道の通行保証のために最低限の規格で拵えたとか…

ボックスカルバートの中は排水が巧く働いていないのか、路面の一部に水が溜まっていた。
上部に常時点灯する蛍光灯が設置されている。そのいくつかは切れていた。


出口付近はアスファルトで舗装された斜面になっている。その最上部に常盤小学校の校門が見えている。

これにて、終点到着。


しかし校門と言うにはちょっと様子が変だ…坂を登り切ったところにある校門は全面的にネットフェンスが建てられ閉鎖されていた。

状況が分かりづらいので横から撮影してみた。
写真の左側にボックスカルバートがある。校門に向けてかなりの坂になっている。
この辺りは改変が著しく昔の地勢がどうなっていたか分かりづらい


終点から振り返って撮影。
坂道で視座が上がっていて、山口宇部道路も視座とほぼ同じ高さを通っている。こちら側の法面も今や森林のような状態だ。


こんな塩梅で市道としては特にみるべき要素はない。たまたま沿線にあの物件を隠し持っていることが判明したばかりに、番号なし市道としてレポート作成される異例の事態となったわけだった。
さて…例の物件の執筆を開始しようかな…^^;

【路線データ】

名称市道常盤小学校線
路線番号---
起点市道常盤公園江頭線・分岐点
終点常盤小学校・校門前
延長約200m
通行制限特になし。
備考常盤小学校の通学路。

延長など各データの正確性は保証できません。参考資料とお考えください
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収録写真や記述が少ないので、横話を収録する別ファイルを作成せずに派生記事を収録する。
もし収録内容が増えれば従来通り横話用の別ファイルへ分割する

《 常盤小学校の使われていない校門 》
現地踏査日:2013/9/4
記事公開日:2013/9/7
常盤小学校の正門から北側に使われていない門がある。
広い門はネットフェンスで塞がれ出入りができない。


門柱には常盤小学校の石版が設置されていることから、当初から正規の校門として運用していたことが窺える。


フェンス越しに校舎を撮影している。
校門は運動場の中ほどにあり、校舎までかなり遠い。この校門が閉鎖された理由の一つだろうか…


この校門は、卒業生が校舎を後にするときにだけ限定的に使用される「開かずの門」と呼ばれていた。[1]しかし固定フェンスで塞いでいる以上、容易に取り外しはできない筈で、現在も卒業生を送り出すとき開門されているかは分からない。

そもそも校門をこの位置にするにはあまりにもグラウンドと下の通路との高低差が大き過ぎる。特に横断部のボックスカルバートからは6mくらいあり、進入路の傾斜もきつい。冬場凍結すると怪我をしそうな気がするし、案外それが閉鎖の理由かも知れない。

《 閉鎖された校門から横の小道 》
これは物件と言うよりは近況報告と言った方がいいかも知れない。

市道常盤小学校線の終点、開かずの門から左は正門に至る道だが、右側にも小学校のグラウンド外部をなぞる細い道がある。ちょうど一年前、常盤小学校の西門付近に用事で訪れたことがあり、その帰りに敷地の外側を自転車で通って正門に抜けられることに気付いた。以下の4枚の写真は自転車で進みつつ写したものを逆順に配列している。

グラウンドの角っこである。
前方に見えているのが開かずの門の前にある坂だ。


この角部分はこんな感じだった。
山口宇部道路の方へ上がる細い道と、敷地をなぞって回り込む通路がある。


通路と敷地の間は数メートルの高低差があり、水路が通っている。
学校が近いせいか、子どもの転落防止にガードレールが設置されていた。


この水路は暗渠で山口宇部道路の下を通って反対側の沢に向かっている。


最初、この近辺で「謎のトンネル」に関する大まかな情報を得たとき、私はまさかこのボックスカルバートのことでは…と誤って解釈していた。
山口宇部有料道路のこの区間は昭和50年代のはじめには出来ていた筈だから常盤小学校の歴史よりも古い。小学校が出来た直後の腕白な子どもなら、水路の中に降りてボックスカルバートをくぐる位のことはしたかも知れない。本当に実行した子どもが居たなら、この部分を指して「長いトンネルを通った」と武勇伝を語るだろう…

一連の写真でも示される通り、この通路の周囲は原生林状態で通路から一歩はみ出れば既に藪だ。最初通ったとき、昼間でもかなり薄気味悪い場所だと感じた。
もっとも撮影中に犬を連れて散歩する女の人にすれ違った…近隣住民は結構通るらしい

さて、この項目が近況報告になるのは以下の画像で判明する。このたび遺構の再調査でここを訪れたとき通路の状態が変わっていたので、ちょっと足を運んでみて現地の大幅な改変に気付いた。

通路に鋼板が敷かれ、重量物が通れるように改造されていた。
元は藪だった先の方にも鉄板が敷かれている。


2tダンプが見える。そして鬱蒼とした藪がなくなっていた。
辺り一面に鉄板が敷かれているのは、恐らく水気を多く含む地でそのままだとタイヤがハマるからだろう。


元は細い道に鬱蒼と藪が生い茂っていたのだが、この日来てみたら樹木はゴッソリと除去され造成が始まっていた。重機の姿はなかったが、山の斜面に取り付いて樹木を伐採するチェンソーの音が聞こえていた。
当たり前だが、以前は通路の向こうにある家々など鬱蒼とした木々に隠れてまったく見えなかった。


この場所が今後どうなるのかは分からない。私有地の可能性もあり深く追及する積もりはないが、かなり大きく景観が変わっている途中だったので記録した次第である。
出典および編集追記:

1.「Wikipedia - 宇部市立常盤小学校」参照。

2. 常盤地区在住者による読者情報による。

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