山口宇部道路【2】

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(「山口宇部道路【1】」の続き)

やがて左側へ常盤公園とある研究所への案内看板に出会う。この先に左への分岐路があることを示している。
既に通り過ぎたこの場所で常盤公園への案内が出るというのも奇妙な話なのだが…


スタートして初めて出会う跨道橋だ。コンクリート製で手摺りがついているだけの実に素っ気ない橋である。この構造は以後現れる昔からの道の跨道橋に共通する。
双方の道に電信柱がないために結構スッキリした眺めとなっている


上を通っているのは市道岡ノ辻江頭線なのだが、当初は有料道路だったので当然ながら相互に行き来はできない。[1]この場所も昔は上の市道は地山を通っていたのだが、堀割を造ったために道路橋となったものである。まだ市道レポート仕様で撮影はしていないが何度か自転車で通行し、橋の上からの撮影も行っている。記事が作成されたらここにもリンクを配置しよう。
今のところまだその予定はない

橋をくぐると、左側から直線的に降りて来る道に出会う。本線には相互乗り入れのための専用レーンも設置されている。


当初は有料道路だった区間には有り得ない一般道によるT字路である。したがって先の跨道橋による市道とは異なり後年造られたことは想像がつく。しかし最近のことでもなく既に20年近く経つ筈である。
有料道路とは言っても思えば大沢西交差点からスタートしてまだ有料の料金所を通過していない。当初からそれはもう少し先の方にあったし、片倉からの乗り入れが可能になってからは更に北側へ移動されている。有料道路でありながら相当早い期間から部分的に無料で通れる区間が多かったのである。

さて、上の写真で左側の区画は空き地になっており、その一角に有刺鉄線付きフェンスで囲まれた奇妙な地下道のようなものがある。その存在にはこのたびの走破レポート以前から気付いていて写真を撮っている。この正体が何であるかもおおよそ想像はついている。
派生記事: 山口宇部道路を横断する謎の地下通路
接続するこの道は市道常盤公園岡ノ辻線で、こちら側が一応終点となっている。周囲が充分に広くコーナーに建物もないため信号機は設置されていない。


このT字路部分に名前はない。交差点ではなくインターチェンジでもない何とも微妙な接続点である。しかし昔からあった岡ノ辻方面への道と連絡するもっとも分かりやすい道として利用価値は高い。
派生記事: 山口宇部道路とのT字路
なお、ここで接合する市道は事情あって終点側から辿っている。なかなか怪しい匂いのする市道なので、沢山写真を撮ってさんざっぱり弄っている^^;
派生記事: 市道常盤公園岡ノ辻線|終点
ネタを求めて自転車で市内を彷徨うようになってからは、本路線のこの場所が今までの到達限界だった。つまり市道常盤公園岡ノ辻線の撮影目的で訪れただけである。ここから北側はいよいよカメラを携えての自転車走行としては初体験となる。

このT字路では宇部東・宇部南I.C.のどちらにも進入可能で、本線をガンガン飛ばす車にも対処可能なようにすり付け長が多めに確保されている。


次に現れる跨道橋は同じ構造ながら直線的な下り勾配になっている。
市道岡ノ辻今村線で、同様に自転車で通ったことだけはある。しかし先の路線とは異なり今度は自転車・歩行者も含めて本線からの行き来は不可能である。


こういった跨道橋がいくつかあるのは有料道路時代から知っていた。道路構造としてはこれが普通の有料道路の姿である。一般道へ容易に出入りできる場所はない…そうでなければ有料道路の意味がない。このことは無償化された現在においてはある意味不便だ。エスケープルートがないので次に乗り降りできる場所まで拘束されてしまう。もっとも造られたときから現状で成り立っているので、この跨道橋を含めて新規にスロープや出入口が造られる可能性はないだろう。

非常駐車帯。その先で路肩がコブ状になっていて高速道路などではお馴染みの設置物である。
こういった標識が立つような道路を自転車で通行するなんてのは普通では有り得ないなのだ。現状は誰でも通って良いのだが何となく特権的に通行しているような気持ちになる。


追い越し禁止区間の始まりを示す標識。
標識の日焼け具合からしてかなり昔に設置されたものだろう。一つ前の写真ではセンターラインが白色だが、ここからは黄色となっている。
追い抜きなら可であろうが車線幅がそれほどなく実質的に同義


静止画像ばかりなので実情がつかみづらいかも知れないが、車の通りは非常に多い。方針に従いなるべく往来する車が写り込まないタイミングで撮影を心がけている。しかし視野から完全に車が消え去る時間が殆どなかった。路側部分は結構広いので自転車走行に危険は感じなかったものの、停車してカメラを構えるなら背後に車が迫って来ないときに行う注意が要った。

3つ目の跨道橋である。これは市道岡ノ辻新浦線に対するもので、構造は同じながら上を通る道は対面交通なので幅が広い。


現在地はここである。


上の地図でみるとこの場所が小さなインターチェンジのようになっていることが分かる。しかし完全な形ではなく市道岡ノ辻新浦線に対して北側のランプのみ設置されている。即ち市道から小郡方面に向かうのと、有料道路から市道へ退出する流れのみ可能だ。山口宇部有料道路の初期では市道との交点がまったくなく跨道橋が架かるのみだった。
上を通る市道岡ノ辻新浦線は昔からある著名な道で交通量も結構多い。当初から料金所がまだ北側に位置していたので、ここから乗り入れたいという要望があったのだろう。そこで不完全な形ながら上下線にランプが追加設置された。既に通過した市道常盤公園岡ノ辻線によるT字路ができたのは、更にその後のことである。現在ではT字路の方が道幅が広く見通しが良いのでここのランプを通る車はそれほど多くない。有料道路時代には市道丸山黒岩小串線にあったランプへの案内看板も現在は撤去されている。
以上の記述は市道岡ノ辻新浦線を作成した折には移動する可能性がある

跨道橋をくぐった先で地図の表記通り、市道から降りてくるランプを左側に迎える。
左からの合流ありの標識が出ている。それは理解できるのだが…


追い越し禁止区間の終了部分を示す標識。
これはちょっと意味がよく分からない。


額面通りに受け取ればここから先は追い越し可になる。しかし対面交通で上下線が中央分離帯で仕切られているので追い越しのしようがない。

もう一つ、よく分からない一方通行区間の終了を示す標識。
本線の合流場所に設置されている。ここで一方通行が終了するってことは本線でUターンしても良い?しかしUターンしようにも中央分離帯があるから無理だって…


これは恐らく一方通行が当然のように約束されているランプ部分の仕様なのだろう。ランプの開始地点と終了地点の間は逆走は絶対にダメだからハッキリ示しておくよって意味で。

本線を走る車が優先だから岡ノ辻乗り入れ口からやって来る車は走行車線の動向は当然見ている。しかし本線を走る自転車まで注意して観察していないと考えた方が安全だ。
ランプを降りてくる車がないかよく確認した上で合流路を横切った。
実際上の場所で撮影している合間にも2台ほど合流してくる車があった

高速道路ではとてもお馴染みな緑色バックに白抜き文字の行き先案内板だ。
殆どは運転する車から眺めて通り過ぎるだけである。


サービスエリアにでも入らなければ普通はこんな近くで観ることができない標識だ。
左側に垂れ込める木々が邪魔なのでもっとセンター寄りから撮りたかったのだが、往来の車が多くさすがに危険を冒してまで撮影できなかった。


この先で小さな高架橋を2つくぐる。この場所も昔は橋の位置が地山で、堀割を造ったために取り残されたので橋にしたのは確かだ。
しかしこの場所を地図で調べても橋につながる道らしきものがなく用途は不明だ。手摺りがあるから人の往来もあるのだろうが、もしかすると灌漑用水を渡す橋かも知れない。[2]


跨道橋を過ぎた先に有料道路時代多くのドライバーが体感した要注意ポイントがある。もしかするとそれは現在でも有効かも知れない。

追い越し禁止解除を示す標識。ここからはセンターラインも白の破線となっている。枝道も民家もなく見通しは極めて良好。横から飛び出て来るのは野生動物くらいのものだろう。


早く目的地に着きたいからと有料道路に入ったものの、前を走る車がトロくてイライラさせられることは多くのドライバーが経験済みだ。追い越し禁止解除の標識を見るなり、ヤレヤレとばかりに一気にアクセルを踏み込みグォーンっと追い越しをかけたくなるだろう。そうしたときに何が起こるかは…
詳細は以下の派生記事でチクッておいた(笑)
派生記事: 山口宇部道路の速度取り締まりポイント
旧料金所が近づくと路側部分の広い区間がかなり続く。上記の派生記事でも書いた用途でも使われていた場所である。
先に左側への分岐路ありの標識が現れる。


直進に番号6を含むヘキサが描かれていて文字などに修正の痕がないので、無償化され県道指定となってから設置された看板だ。
臨空頭脳パークって Airfront Intelligent Park になるんだね♪


ネズミを確保する長いコブ状領域(何)の末端部にある歩行者・自転車に注意の立て札。
下り線側には自動車専用道となることを案内する標識も設置されている。


この立て札の存在から今いる場所は自転車が走っても問題ないという確信を与えてくれる。面白いのは「歩行者」という文字まで併記されている点だ。
元が有料道路だったので、歩道が設置されたのは大沢西交差点から住宅地が近接する常盤小学校までだった。そこから先は歩道がないが、現在ではこの3km先に現れる自動車専用道路区間までは歩行者が通ってもまったく問題ない区間なのである。もっともさすがに道中は歩行者の姿を見かけなかった。いや、自転車ですらこうやって走っていると後ろから迫ってくる車に「ここは自動車専用道路だぞ!」とばかりにクラクションを鳴らされそうな気がしてならない位に浮いた存在だ。

大沢西交差点からスタートして2km以上は走っただろうか。この先に漸く最初設置されていた元料金所が現れる。
その手前側左に先の看板で案内されていた臨空頭脳パークへの分岐路がある。


有料時代以降あまりここを通っていないドライバーは、もしかするとこの左側の分岐路は初見かも知れない。
臨空頭脳パークが出来た数年後に造られた連絡道で、一般道との接続としてはもっとも新しい。認定市道なので企業団地とは関係ない一般車両も自由に通行できる。[3]

さて、元料金所のところでは少し念入りに写真を撮らねばなるまいな…

(「山口宇部道路【3】」へ続く)
出典および編集追記:

1. 常盤小学校へ降りていく道に沿って進めば二輪程度なら橋の上まで到達できる。また、先にある市道常盤公園岡ノ辻線の終点付近にも同様に橋まで上れる狭い道がある。

2. この双方の跨道橋とも昔の里道の通行補償として架けられたものらしい。但し現在はこの跨道橋へ繋がる道が廃道状態という特異な状況におかれていることが判明した。(2015/9/13)
一連の跨道橋に関して調査を行い総括および時系列記事を作成した。(2015/9/21)
派生記事: 未知の跨道橋
3. 山口宇部道路以前からあった谷底を通る細い道(市道迫田長谷線)の終点を延伸する形になっている。

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