山口宇部道路・横話【1】

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ここでは、山口宇部道路の宇部南I.C.〜宇部東I.C.に限定して派生的話題をまとめて載せている。
掲載順は実際の走破レポートに合わせて終点の宇部南I.C.側から配置しているが、走破レポート後に知られた案件は末尾に付け加えるかも知れない。
《 大沢西交差点 》
現地踏査日:2014/5/11
記事公開日:2014/5/22
大沢西交差点は国道190号と山口宇部道路の終点が交わる主要な交差点であり、県道宇部空港線の起点でもある。
写真は国道190号の上り線側からの撮影。


交差点の中央をポイントした地図を示す。


地図でも分かる通り、主要な道路が交わる場所としては異例とも言える斜め交差状態になっている。双方の道路も成り立ちが古く、線形を大きく変えることなく拡幅されてきたまま現在に至っている。この物理的形状と通行需要も勘案して他の交差点とは異なる交通整理状態となっている。

陸橋の側面に山口宇部道路の案内が書き込まれていた。
無料化時代になって造り替えたものと思われる。


陸橋の側面に書かれているとおり、大沢西交差点が正式名である。しかしドライバーを含めてこの交差点を説明する際にはしばしば「大沢の交差点」や時に「大沢交差点」とも呼ばれる。

国道は交差点の手前で3車線となり、右左折それぞれに独立した矢印付き信号が設定されている。特に国道から鈍角方向に左折する流れは上下線が連動して矢印が現れ、それほど速度を落とすことなく進行することができる。
ただし県道宇部空港線の横断歩道を渡る歩行者には注意が必要

特に県外から観光に来たバスなどは今でも山口宇部道路を利用して山陽自動車道に乗り入れる。その流れを優先的に設計しているのか、国道から左折する流れは専用レーンが設置されているのみならず、左折専用の矢印信号が付属していて青時間が長めに確保されている。
この仕様は山口宇部有料道路時代から同じだった。少しでも有料道路を通ってもらい県内にお金を落としてもらおうという戦略と言えなくもない。
考えすぎだろうか…^^;

鋭角方向の右左折は国道側と県道側で扱いが異なる。国道から右折でそれぞれの県道に曲がる場合は右折信号に依らなければならない。他方、県道から国道へ合流する左折は交差点を内回りする専用通路が設けられており、交差点の信号状態にかかわらず常時左折することができる。特に山口宇部道路から左折して床波方面へ向かう専用通路は、国道直進の流れを阻害しないように合流レーンが長めに確保されている。
この経路の利用価値は非常に高い

市道常盤駅線は県道宇部空港線側から左折する専用通路付近を横切っているが、市道単独の流れは考慮されておらずこの通路付近で分断された形になっている。詳細は以下の記事を参照。
派生記事: 市道常盤駅線
歩行者の流れとしては、国道・県道に対する横断歩道および陸橋が設置されている。ただしいずれも交差点の西側にのみ設置されており、この手段では山口宇部道路と国道190号に挟まれた領域へ移動することができない。これは登下校する学童の動線を考慮した結果と思われる。

上記の問題を解消する手段および自転車の往来手段として、地下道が設置されている。


この地下道はどの方向にも相互に往来可能に設計されており、自転車でも通行できるようスロープとなっている。ただし自転車に乗ったままスロープを下ると加速して歩行者との接触事故の危険があるため、地下道区間は押し歩きすることが求められている。実際の写真は以下の記事を参照されたい。
派生記事: 大沢地下道
個人的関わりとしては、恩田に住んでいたとき常盤小学校で行われていたバドミントンクラブへの往路としてこの交差点を左折していた。しかし帰路は常盤小学校前から市道常盤公園江頭線経由で帰ることがやや多かった。国道に関しては山口宇部有料道路の利用頻度が極端に低かったため上記以外の目的でこの交差点で右左折したことが殆どない。

野山時代の一時期、則貞方面に受け持っていた家庭教師の生徒宅を訪ねるために週に一度山口宇部道路と県道宇部空港線の双方向を往来していた。
帰路で県道宇部空港線側から信号待ちしていて青になった後、制限速度内でかなり加速して交差点を直進し山口宇部有料道路に向かおうとしたとき、交差点先にあるバス停付近に待機していたパトカーにフラッシュ撮影されたことがある。もっとも撮影されただけで制止を求められてはおらず、後日呼び出しがあった訳でもない。何故フラッシュ撮影されたか意味が全然理解できなかった。
取り締まる意図もないのに不適切にドライバーを威嚇するような行為はやめて頂きたいものだ

専ら自転車での通過が多い昨今、床波など国道沿いに東部へ向かう場合は大沢西交差点はやや通りづらい場所である。往路では国道に横断歩道がなく地下道は押し歩きしなければならないので殆ど通らず、専ら市道常盤公園江頭線を利用している。帰路では横断歩道があり国道を通った方が起伏が少ないので逆に市道は殆ど通らない。また、この近辺を歩いた経験が皆無なので、歩道橋を利用したことも一度もない。
《 八王子の祠 》
現地踏査日:2014/5/11
記事公開日:2014/5/20
大沢西交差点から100m程度北側、常盤駅入口バス停の先の丘陵部に八王子神を祀ったと思われる石の祠が存在する。
写真は下り車線側からの撮影。階段の上に祠が見えかけている。


祠の位置。


祠を含む周辺の民家は道路より5m程度高いところにある。
自歩道から上がる階段が設置されている。


階段を上がりきったところ。
祠は新しい感じのインターロッキングの上に置かれていた。


祠の下までインターロッキングになっているので、元からこの状態だったのではなく同じ位置に据えつけたのだろう。


民地に置かれていると思われたので、祠の扉を開けることはしなかった。しかしこの形状からいわゆるマムシ避けの祠だろう。このような祠は少なくない。国道190号沿いなら大沢西交差点から東側、江頭の児童公園敷地内にも同じものがみられる。

かつては祠のある場所が地山で、現在の山口宇部道路が丘を掘り割って造られたことが分かる。


遙か昔からこの場所にあった祠を周辺のみ整備しそのまま置いているのだろう。

《 東大沢公園 》
現地撮影日:2012/6/10
記事公開日:2014/5/22
大沢西交差点より300m程度北の下り線側に東大沢公園という地元管理の公園らしき場所がある。


公園の位置図。


公園と言っても三角形の敷地周囲をフェンスで囲み、標識柱が立てられているだけである。


反対側から撮影。
敷地にベンチが置かれているのみである。草もかなり生えていた。


これが公園なのか…と半ば感心しつつ写真を撮っていると近くに子どもを送迎する車が停まった。


何もない敷地を嬉々として撮影している怪しい人に思われそうなので自重し立ち去った。

撮影した当時はこのように公園の標識柱だけ設置されていて遊具などが何もない名ばかり公園が珍しい存在に思えたので丁寧に写真を撮っていた。
しかし記事化している現在ではこのように標識柱が設置されていながら遊具などが備わらない公園は市内に他にも沢山存在することが分かっている。余った土地を公園という形で放置しているか、あるいは予算が確保できれば滑り台やブランコなどを順次設置するのだろう。
《 更新前後の山口宇部道路のゲート 》
現地撮影日:2012/4/1
      2012/6/10
記事公開日:2012/6/10
移植公開日:2014/5/24
無償開放後は山口宇部有料道路ではなくなるのだから、既に設置されている有料道路関連の看板などは当然置き換わる。特に大沢西交差点に近い側へ設置されているゲートはとても目立ち、いつ「有料」の文字が外されるかは興味の対象だった。

以下になるべく同じ場所になるよう留意しつつゲートの看板が変化する前後の写真を掲載する。
BEFORE
[2012/4/1]


AFTER
[2012/6/10]


”山口宇部有料道路”の中央部分の「有料」を抹消したまま掲示すると間延びして格好が悪いからか、この横長看板は取り除かれた。そして空いたスペースに宇部南I.C.の案内板を寄せている。
この変更は無料化された日をもってただちに行われたのではなく数日間は有料道路の看板が出ていた。[1]代わりに常盤小学校へ降りる斜路がある場所に設置された電光掲示板に無料化を告げるメッセージが暫く流れていた。

2枚の写真をよく見ると、ゲート部分以外にも更新された表示板に気が付く。敢えてここには写真も回答も載せないので読者各自で探してみて欲しい。
本項目の作成によりYahoo!ブログ側に先行公開されていた記事は削除しました
《 山口宇部道路の速度取り締まりポイント 》
現地踏査日:2014/5/11
記事公開日:2014/5/27
市内在住で山口宇部道路を何度か通ったことのあるドライバーなら周知の事実だが、市外県外のドライバーやたまさか通ったことがない市内のドライバーも、今後小郡方面へ向かって走行する可能性があるなら読んでおいて頂きたい報告である。

この場所でネズミ捕りをやっています!!


ただし前もって断っておくことに最近は山口宇部道路を通る機会が殆どないので、この場所での取り締まりは過去形も有り得る。無料開放される以前は頻繁に行われていた。以下、私および多くのドライバーが知っている取り締まりパターンを示す。

大沢西交差点から走ってきたとき、常盤小学校入口前を過ぎると幅員減少し対面交通となる。この区間はかなり以前から追い抜き禁止指定されていた。そして上の写真で示す地点で初めて追い越し禁止解除となる。
ドライバーからはこの標識はかなり手前から視認される。とりわけ自分のすぐ前をテンポの遅い車が走っていて金魚の糞状態になっていると、解除標識と破線のセンターラインを手がかりにアクセスを踏み込み追い越しをかけるだろう。

速度取り締まりが行われているとき、ドライバー心理を見越してか上の標識の前後あたりにレーダーが設置されている。この場所は殆ど変更されない。


この案内板がある先の路肩が広くなっている部分にパトカーが停まっている。路肩の幅が広いのでパトカーを寄せて停めると本線からは見えない。
レーダーが速度超過の車を検出したとき該当車両の信号が送られ、ここで待機している警察官が棒を持って路肩に停まるよう誘導される。


常時行っているわけではないが、ここでの速度取り締まりは有料道路時代から非常に有名である。場所を移動することはないし、下り車線側で行うこともない。
取り締まりパターンも常に同じで、上記の追い越し禁止解除標識のある前後の道路傍の茂みにレーダーを設置し、速度超過が検知された車をこの先にあるコブ状の膨らみへ招き入れるという手法である。パトカーは路肩に停めると遠くから視認されてしまうので、コブ状の路肩へ寄せて停めている。このため大沢西交差点から走ってきたとき、かなり近くまで到達しなければ取り締まりに気付かない。特に検知用レーダーは茂みに隠すように置かれているので、予備知識がなければよほど注意していないと見つけることはできない。

情報以下の記述には個人的見解が含まれます。

私がこのようなことを記述するのは当サイトでは稀なことだが、こうした取り締まり情報をネット上に提出する目的は純粋な注意喚起のためである。何も知らないドライバーがこんなつまらないことで反則金納付という憂き目に遭わないためだ。取り締まり情報を共有し、速度超過の運転を推奨しているわけではないので誤解しないでいただきたい。

実態を調査したわけではないが、私が知っている範囲でこの場所を通ったことのある市内在住ドライバーの半数以上が取り締まりを知っている。ぶっちゃけた話、山口宇部道路に限らず制限速度をキッチリ遵守して運転している車は教習所の車くらいのものである。パトカーですら全体の車の流れを乱さないために微細な程度なら速度超過状態で走行する現状がある。したがっておよそ予想される通り、殆どのドライバーはこの要注意ポイントだけ減速してやり過ごしている。大沢西交差点方面へ向かう車からはパトカーが路肩に停まっているのが分かるので、取り締まりを実施していることがすぐ分かる。対向車へライトの点滅で知らせてくれるドライバーが少なくない。しかし取り締まりを知らず、運悪くパッシングしてくれる対向車も居ない状態でこの場所をいつものテンポで運転すれば高い確率であげられてしまう。

法定速度が明示されている以上、それを超過する証拠が在れば違反とされ捕まるのは仕方がない。しかし山口宇部道路のような規格の道で場所を固定して行うこの種の取り締まりには以下のような問題点がある。
(1) 取り締まりを熟知した地元ドライバーは捕まらない半面、情報を知らない他県ナンバーが捕まりやすい不公平が起こる。
(2) 追い越し禁止解除で速度を出し始めやすい場所でしかも姿を隠しての取り締まりはドライバーの運転ミスに付け込む手法であり、違反者の反省効果が期待できない。
(3) 本来、高速走行可能で設計された道路に無駄に低い法定速度を強要するのは高規格道路の効用を損ねる愚かな規制である。
(1) は普通に考えても起こりうる現象で、知らない人間を餌食にするトラップ同然である。県外から初めてドライブに訪れてここで取り締まりに引っかかったなら、県警に対しては元より山口県や宇部市への印象まで悪くしてしまう。[2]まして(2) で示すようにドライバーのミスに付け込む取り締まり手法では、反則金稼ぎないしは自分たちの「実績」をあげるのが主眼ではないかという目で見られても仕方がない。速度超過で捕まったドライバーは運が悪かったと思うだけで、以後は道路交通法を遵守しようなどとはまず考えない。「次は捕まらないようにしよう」という、結局は取り締まり回避に注意が傾くだけである。

(3) の法定速度の設定はもはや山口宇部道路の問題ではない。パトカーですら「周囲の車の流れに合わせて」堂々と速度超過運転している実態をどのように説明するのだろうか。誰もが守らない規制なら、それは明白に規制がおかしいのだから見直すべきである。そのことは多くの識者からもずっと前から指摘されていながら適正化に向けての議論が一向に沸き起こる気配も無い。

この項の最初で敢えて「つまらないことで反則金納付という憂き目に遭わないために」と書いた。私はこの言葉を訂正する積もりはない。実際、よほど常軌を逸した超過速度でもない限り、山口宇部道路のような高規格で安全性の高い道路での速度取り締まり自体が時代遅れな発想である。そもそも先を急ぎ、安全に到達するために造った道路である。本線部分は70km/hで良い。スピードを出すのが怖いからゆっくり運転したいドライバーは少し脇へ寄り、急ぎたいドライバーが安全を確認した上で追い越して先を行く…それで良いではないか。速度から追い越し規制から無意味にドライバーを縛るのではなく、技量も通行目的も様々なドライバーが共存している中で事故を減らすようソフト面の環境を整えるのが公安の役目ではないだろうか。

なお、私自身は最近山口宇部道路を車で通っていないので現状は変わっている可能性がある。同じ場所では取り締まりをしていないかも知れない。記述を信じ、この要注意ポイントはやり過ごしたが別の場所でガンガンすっ飛ばして捕まったからと言ってもそれは運転手の自己責任である。元々、法定速度を大幅に超過した運転は重大事故につながりやすいが故に取り締まりを行っているのであり、そういった法精神の尊重は必要だ。

(「山口宇部道路・横話【2】」へ続く)
出典および編集追記:

1. このため無料開放日に看板掛け替え作業がされると目論んで現地へ撮影に赴いた好事家は肩透かしを喰らわされる格好になった。

2. デートで下関市内を訪れたとき、こちら側が優先道路と間違えやすい場所で一旦停止を怠ったため反則切符を切られたことがある。一旦停止標識は見えづらい場所にあり、パトカーはブロック塀の後ろに隠して一旦停止を怠ったドライバーを取り締まっていた。ドライバーの誤認に付け込んだ取り締まりを許せず抗議したが受け入れられる筈もなかった。険悪な空気でデートは台無しになり、目的地に行かずにそのまま帰った。以後、道路が分かりづらい下関市そのものが嫌いになり買い物やデートの訪問先からは外された。正直言って現在も訪れようという気がまったくしない。

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