本山岬の浜辺に遊ぶ【1】

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現地踏査日:2010/1/24
記事公開日:2010/1/26
移植公開日:2014/11/15
情報この記事および後続記事はかつて地域SNSに公開されていたものの再掲載です。
誤記などの修正や読者コメントの除去以外は原文のまま掲載しています。

これまでの連載モノって市内関連のネタに限定されていたので、今回初めてお隣りの山陽小野田市にある本山岬を題材に連載してみますね。
オーソドックスな風景から自転車隊仕様のコアなネタまで、写真テンコ盛りの記事にしてみます。

あんまり写真で語り尽くしちゃうと、現地へ行く愉しみがなくなっちゃうかな?
いや、そんなことはないと思うよ。断言します。撮り方が下手クソで風景がよく分からないって写真があるし、何よりも興味が湧けば現物を観たくてウズウズしちゃうでしょうから…

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24日の午後、青空広がる好天に誘われて、自転車隊、当初から「今日はココがメインディッシュだ!!」と決めていた本山岬を目指しました。

現地への行き方をおさらいしておきます。
これは去年の夏頃、県道354号妻崎開作小野田線走破プロジェクトを企てたとき、大須恵交差点を上り線側から写したものです。
この写真では右折が本山岬方面になります。


宇部側から走った場合は、西部石油のタンク群を左手に見て小さな峠を越え、下り始めた途中にあるこの大須恵交差点を左折することになります。それから先は一本道で、殆ど迷うことはないでしょう。
但し昨日の自転車隊は浜河内緑地公園内をあてどなく彷徨っていたので、結果的に大須恵交差点をバイパスして別の場所を通って行った

一本道(山陽小野田市道本山線)では写真を撮りませんでしたが、大須恵交差点から意外に距離はあります。1kmちょっとは走ることになるかな。

岬にかなり近づいたところで、バスの転回所が見えてきます。
その脇に「本山岬公園 の看板が出ています。


ちょっと道幅は狭くなるけど、大丈夫…車で進入してOKです。


突き当たりに駐車場があり、車7〜8台程度は停められます。
逆光でよくわからないけど、駐車している車の後ろ側にはトイレがあります。


オーソドックスに行けば、この駐車場の左手にあるこの進路を行くことになるんでしょうね。
X十年前に一度来ているはずなんだけど、こんな感じだったかなあ…全然思い出せない…


車は入れませんが、自転車なら問題なく通れます。
ここを入ってすぐ右手に神社らしきものがありましたが、今回は自然の景色を観に来たので軽くスルーしました。
申し訳ない…実は神社巡りとかは今のところあんまり興味がない…他の方にお任せします

やや左手へ下る芝生道を進むと、岬の突端が見えてきます。

東側の風景。
西部石油のタンクがここまで顔をのぞけています。遠くには興産大橋やコールセンターも…


そして肝心の公園なんですが…
屋根付きの休憩所が一つあるだけ。海と言うか、遠くの水平線と空は確かに見えるけど…


正直言って、この公園はそれほど興味深い場所ではありません。遠くの海は見えても、生い茂る樹木のために海辺が殆ど見えない…何よりもこの公園からでは本山岬特有のあの地形が全く窺い知れない…

駐車場に数台車が停まっているものの、公園でくつろぐ人の姿は見受けられませんでした。来訪者は浜辺に降りるか、釣り目当てで岸壁に向かっているかです。
季節を選べば、遠くの海を眺めつつ心地よい風が吹いてくるでしょうから、家族連れが持ってきた弁当を食べるとか、カップルが誰にも邪魔されず二人きりの世界に入って静かに ♡愛を語り合う♡ にはいい場所かも知れません。
残念ながら当のじでんしゃ隊…そのいずれも差し向き縁がなさそうな話であります…涙

西側の風景。
擬木の柵が巡らされ、崖崩れの危険があるから立ち入らないようにとの注意書きがあります。
ちょっと位いいだろう…なんて思わないように…どれほど危険な場所かはいずれ分かる


自転車隊、混乱しています。
X十年前にここへ来たとき、
どうやって「あの風景」を見に行ったっけ?
こんな筈ではない…
学校の授業か子供会の一環でバスに揺られ、見学に来たとき目にしたのは、子ども心にも印象に焼き付いた地層露わな崖でした。

再び東へカメラを向けます。
写真では収まっていない(と言うか意図的に外している)んですが、浜辺には海草を探したり、砂浜で貝殻をひらっている親子連れの姿が見えました。


「俺は自然の景観を求めて本山岬へ来たんだ!」とか言っている自転車隊、そうは言うものの、どうもさっきから岸壁の奥に見えているコレがとっても気になっている模様…

パイプラインだよね、分かります…


だけど素朴な疑問…
何で海の中からニュッと突き出てるの?
海の中へ送り出しているのか、はたまた接岸されたタンカーから原材料を受け取るのか…[1]
いずれにしても、海の中へパイプが没している理由が分からない。だけどまさか海まで偵察に行くなんてことも出来ないなあ…
自転車隊は野山に遊ぶ野ウサギ…山は平気だけど海にはからっきし弱いのです

いずれにせよ、あの景色を観るなら岬から浜辺まで降りなければならないらしい。
なるほど、公園の手前から浜辺へ降りて行くらしい小道を見つけました。だけど途中から急勾配の階段になっている模様…

済まないが、キミを連れて行く訳には行かんのだよ。

そこで自転車は公園の手前に留守番させておきました。
もちろん施錠していますよ


自転車に乗らない自転車隊なんて、頭の皿に水を失ったカッパのよう…もっと言えばクリップを入れないコーヒーみたい…(ん?どっか違うぞ?)

どうも自転車慣れしてるんで、歩くのはとっても苦手…(走るのはもっと苦手)
だけど岬の東側へ降りるには、ここ以外に経路がない。だってさっき見えた謎のパイプから先は全部、石油会社の私有地で全く立ち入り出来ないし…


どんどん下っていきます。
足元に砂地が見え始めたところで左側にコンクリート護岸が見えてきました。


階段を降りきったところから既に石油会社の岸壁と有刺鉄線が張り巡らされています。


テロ対策でしょうか…普通の人ならここまでしなくてもまず近寄ろうとは思わない厳重さです。


石油精製所の内側を眺めてみたかったけど、足元までびっしり有刺鉄線の塊が…さすがに護岸を伝うのは止めておきました。

岬の東側は降りたところから西部石油の埋立地が幅を利かせており、浜辺も肩身が狭そうです。もっとも最近になって埋め立てられたというのではなく、私が小学生時代からこの状態だった筈です。
小学校時代に配られたこのプリントの地図を見ても分かる
現在だったら、これほど景観に影響を与える埋め立て計画があっても世論が許さないかも…

さて、浜辺への階段を降りて振り返れば、ついさっきまで居た公園が半島の上に見えました。その側面は、そう言われてみれば地層っぽい光景があるのですが…逆光がきつくてよく分からない。
正面に例のパイプが見えているので、早くあの奇観を見たいながらも後回しにして、取りあえずちょっとだけ気になるあの場所へ近づいてみることに…

(「本山岬の浜辺に遊ぶ【2】」に続く)

出典および編集追記:

1. 数キロ沖合に10万トン級のタンカーが停泊できる受入ヤードがあり、そこから送油するための設備という読者コメントがあった。
西沖は遠浅なので大型タンカーを接岸できる岸壁を造ることができないためこのような設備になったようである。タンカーの接岸しない製油所として国内でも珍しい物件とされている。沖合の受入ヤードは条件が整えば東京からの飛行便からも真下に見えるという。
本山岬からは直接見えないようである

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