浜辺への階段を降りた徒歩自転車隊(何)、まずは岸壁からニューと海の中へ伸びるパイプラインに接近します。
初めて来たにも等しい場所なので、この潮の状態が高いか低いかは分かりません。しかし岸壁の下にある石の回廊はそれほど波で洗われた感じがないから、時間帯次第ではもっと潮が引くのかも…
パイプの手前には、角ばった形の消波ブロックが積まれていました。
人の背丈ほどもある消波ブロック。
まるで角砂糖みたい…コーヒー飲みたくなってきた…(何)
ここから先へ行くには、どうしても消波ブロックの上を伝って歩かなければ無理。しかし乱雑に積まれたブロックの上段は4〜5mくらいあるし、その隙間に落ち込めば怪我は避けられない上に脱出できなくなるかも知れない…
そういう危険が予測されるせいか、石油会社側の岸壁には「危険 危ないので消波ブロックに登らないでください」と注意看板が出ていました。
(だけどあの看板の取り付け向きでは消波ブロックの上からでないと読めないような気も…)
敷地から海へ伸びるパイプを固定する架台に「火気厳禁」の文字が見えます。パイプ内を原油が流れているからか、それとも敷地全体に対しての一般警告なのかは分かりません。
パイプはある程度海の方まで伸びたところで、直角に海底へ沈んでいます。原油のパイプラインではなく、稼働機械の冷却などに使った水を放出しているのか、逆に冷却用の海水をここから汲み上げているのか…
さて…
納得したところで引き返しますか。
そう書くと、もしかすると一部のコアネタ支持派からは、
「えぇーっ?引き返すの?意外に淡泊じゃない?」
…なんて声があがるかも知れませんね。まあ、特に強い興味を持つ物件なら、少々のリスクを冒してでも近づこうとするものです。だけど現地の徒歩自転車隊は、消波ブロックの途中まで足をかけて上の写真を撮影後、スンナリと引き返しました。
「消波ブロックの上を歩くな」って看板があるから、ルールを守ろうよって理由もさることながら、その上を歩くのってホント危ないなーて予測したからです。
(自転車隊は極度な高所恐怖症の野ウサギ…海は苦手だってことを思い出してねっ♪)
それともう一つの理由…
パイプの下で先客が釣りをしていたから。
(上の写真をクリックして拡大すると…釣り竿が見えています)
あんな危ない場所まで行って釣りをするのもどうかとは思うけど、そこへ立ち入ってカメラ構えてパイプラインを写そうとする自転車隊も同類だなーって思われました。しかもリスク取ってそこから撮影したところで成果は見込めないし…
コアネタはひとまず置いといて(心配召されるな…最後に思わぬコアネタ逆襲が待っている)せっかく浜辺へ降りて来たんだ。本命のモノを眺めに戻ろうぜよ。
思えばこんなに歩いてしまいました。
再び石畳の回廊を戻ります。
時刻はもう4時近く。あんまりゆっくりしていられない…冬場って日が短いんだ。
西日がギラギラ照りつけています。
アジトを出発したのは午後1時過ぎ(遅いよw)だったし、途中で「踏切?止まれ?」を書くために写真撮りまくったし、四挺唐樋でまた漫画っぽくフェンス潜りをやってのけたし、浜河内公園でも面白い物件を眺めていたし…メインディッシュの本山岬へ来るまでの寄り道が過ぎました。
既に日はかなり傾き、西から強烈な陽射しを徒歩自転車隊に浴びせかけています。
そして後から思うに、この西日の強さが写真の成果へ大きく影響してしまいました。これは岸壁を戻る途中に岬部分を撮影したものなんだけど…
逆光がきつ過ぎて他のモノがマトモに写らない!!
光の当たらない海面や岩など、真っ黒になってしまいました。
それは砂浜まで戻ってきても同じ状況でした。肉眼ではハッキリ見えても、それをカメラで持ち帰ることができない…撮ろうとするもの悉く、光の当たる物体は真っ白、影の部分は真っ黒に強制変換されてしまうのでした。それはファインダーを覗いたときから分かりました。
本山岬を東側から眺めた光景。
もうどうしょうもない駄作…だけど仕方がなかったのだよ。ここはカメラを構える場所からして制限されてしまったし。
岬の公園で写したときから、親子連れや若い女性がずっと砂浜で遊んでいました。
せっかく来たのだから、何か成果を撮影して持ち帰らなければ…と焦る自転車隊。だけどあの岬部分を写そうとしたら、浜辺で砂や貝殻と戯れる無関係な人たちがどうしても…
関係ない人が自分に向かってカメラ構えているのっていい気はしないだろうし(少なくとも私は絶対に嫌…カメラ向けられると顔を背ける性癖がある…自意識過剰なのかも知れないけど…)それ故に自転車隊もなるべくそういう写真を撮らないよう気をつけています。だから人物を撮る意図は全然ないんだよって分かるように、十分距離を置いて岬を撮ったら、こんな感じでまるで何のことやら分からない写真に…
ダメだぁ。
遠景は諦めて、もっと崖の部分に近づいて撮ろう。
身体をポカポカ暖めてくれる有り難い太陽の筈なんだけど、撮影にはどうしようもない障害に。
太陽が邪魔でロクな写真にならない(涙)
崖に現れた土の層は、もう肉眼ではハッキリ分かるのです。
だけどカメラを構えれば「俺を写せー!」とばかりにしゃしゃり出てくるイジワルな西日…
現地ではそれなりに堪能できたんだけど、今こうして記事を書きつつパソコンに保存されたデジカメ画像を眺めても、全く訴えてくるものがないんだよね。
西日を避けて崖の下に入れば、崖に現れる層の様子は一応、写真には出てきます。
だけど色調が明らかにおかしい…白っぽ過ぎるんだなあ。
これなど、層の様子がよく出ているのにホワイトバランスが崩れてしまった故の駄作。
全然ダメダメ。
太陽を背にすれば何とか写せる。
だけどこの方向では地層がよく現れている部分を大写しにはできないんだよね。
この西日さえなければ…
本当はもっと綺麗で足を運ぶに値する場所だったんです。天気が良く、青空に映えていたし…だけどそれが写真だとメッタ斬り状態になってしまう。
つくづく恨めしい。日光の加減でこんな酷いことになるとは、想定外だったなあ。
岬の西側へ抜ければ太陽を背負う形になるから、いい写真が撮れるかも知れない。
汀を伝って、西側へ出られないかなあ…
この日足を運ぶことのできた、岬の東側から最も西寄りの場所。
崖には波によって浸食されたと思われる穴が空いていました。そこから西側が見えている…されど穴は腕一本通せるだけの大きさで、人間が通ることは適いません。
すぐ向こうが見えているのに反対側には行けない。これもまたもどかしい限り…
一連のことからアドバイスできそうなことと思うけど、
「本山岬の東側の浜辺へ降りるなら、
お昼までに行った方がいい。」
本山岬公園手前にある駐車場に車を置けば、必然的に東側海岸へ降りるようになります。そこから岬の西側には降りる道がない。(詳しく調べていないけど…多分ないと思う)お昼までに行った方がいい。」
午後は太陽が岬の西側へ逃げてしまうので、東側の崖はことごとく日陰になってしまいます。ロクな写真にならないのは、上の数枚を見たら一目瞭然だね。あと、潮の状態も調べておいた方がいい…大潮のとき行っても何にもならないのは明らかだけど、干潮だったらもしかすると岬の突端を歩いて西側に移動できるかも知れない。
小学生時代の「恩田ひまわり会」は、本山岬を一番に訪れてお昼を竜王山というコースに設定していました。今思えばまったく賢明なコース選定だなあ。午後から来ても地層の観察はそれなりにできるけど、いくら天気が良くてもあまりいい写真は望めそうにない。
これ以上どう頑張っても分かりやすい写真を撮りようがない…しょうがないから戻ろうか。
崖に刻まれた層の様子を目に焼き付けて再び急な階段を登りました。
確かにX十年降りの本山岬を見ることはできたけど、如何にも不完全燃焼。こんなんじゃあ、連載記事を楽しみにまっている「うべっちゃ」[1]の読者に顔向けならないなぁ…
-- (本編があまりにも駄作だったので、一旦書きかけていた次編をこの記事に併合しました) --
もっと分かりやすい写真を撮りたい。しかしもう4時過ぎ。そろそろ帰らないと… アジトから自転車で小一時間かかる場所まで来てしまっているということを頭に入れておかなければならないのでした。岬の西側へ降りられないかなあ。
すぐ分かる場所があれば速攻で観に行こうと思うけど…分からないならもういいや。
本職の自転車隊に戻るや、来た道をどんどん漕ぎ始めます。
そしてバスの転回所から300mくらい戻った場所で、それっぽい未舗装路を見つけました。
(実はこの写真は最後の帰り際に撮影している…現地ではまさか巧く事が運ぶとは思わなかった)
その道は何処へ行くか何の標識もなく、ただひたすら真っ直ぐ海の方へ向かっていました。
またしてもウザい逆光…
砂利道はやや丘を登り、この三叉路部分から先は下りになっていました。
方向的には左だな…
そこで左へ折れると、鬱蒼と茂った笹藪の間を縫うような細い道が続いていました。
錆び付いたゲートがあるけど、別に進入禁止というわけではないらしい。踏み跡もしっかり付いており、人の往来があるようです。
この道に賭けてみよう!
薮の奥へ消え入りそうな道ですが、思い切って自転車を乗り入れました。
畦道程度の幅ながら、砂利が敷き詰められています。そして明らかに海の方へ向かってどんどん下っています。
下るのはいいけど、変な場所で行き止まりになったら登り直すのが辛いなあ…
嬉しいことにこの道を下る途中、柴犬の散歩と思しき御婦人とすれ違いました。通過するとき脇に避けて待機してくださったので会釈してお礼を言いましたが、自転車隊も先を急いでいたので、これが浜辺まで続いているかは尋ねませんでした。
いや、尋ねなくても犬の散歩で来ているならきっと望んでいるあの場所へ続いているのだろう。そもそも変な場所で行き止まりになるんだったら、多分親切に「この先は行き止まりですよ」って教えて下さるだろう…
(パッと見てそういう雰囲気の漂う素敵な女性でした♪)
半分そういう他力本願な考えもあって、休まず下り続けました。
それ以前に…
この方向でこれほどの高低差を消化して下っていく道なら、行き着く先はどう思っても浜辺だよ…
下りが緩くなり、突然鬱陶しかった笹藪が両側にサッと避け、目の前に広がったのは…
これだ!!
この景色を待っていたぜ!!
(「本山岬の浜辺に遊ぶ【3】」に続く)この景色を待っていたぜ!!
出典および編集追記:
1. 当時記事を公開していた地域SNSの名称。
1. 当時記事を公開していた地域SNSの名称。