写真は2019年実施時の引換所の様子。
なお、実施形態や料金、景品などは概ね最後に撮影された2019年時点の状況であり、現在は異なっている可能性もある。
《 概要 》
大小さまざまな飴が景品となる福引きの一種である。中津瀬神社の節分祭と同じ日に実施されるが、主催は宇部新天町名店街協同組合で、現在はくじ引きから景品交換まで新天町アーケード内で行われている。中津瀬神社のお焚き上げなど節分祭で訪れる人もあって混雑するため、中津瀬神社西側の道路(市道東本町寿町線)が車両通行止めとなり、新天町アーケード街との交点に福飴の引替所が設置される。まず新天町アーケード街に数ヶ所設置された販売所で福引きの数ほどのチケットを購入する。
2019年時点では150円であった。
チケットの現物。
毎年同じ内容で実施年により色が異なる。
このチケットを持ってくじ引き所に出向き、チケットの枚数ほどくじを引く。
くじの現物。
和紙を紙縒りにして先端を赤く塗り、反対側は解きやすいように少し緩く巻かれている。
(このくじ自体は何処で製作されているかまだ調べられていない)
緩く巻いた側を開くと、中に等級が赤で印刷されている。
このくじを持って引換所で景品と交換してもらう。
大々福、特大福、特大々福、超特大福は大当たりであり、当選者が引き替えに来たときはベルが鳴らされる。
写真は引換所に掲示されている景品の一覧。
引換所近くに居ると頻繁にベルが鳴るのを聞くことから、かなりの確率で大当たりが出るように思える。身の回りでも大福を引き当てた人があるが、個人的には大当たりが出たことは一度もない。色鮮やかなねじり飴は子どもたちの羨望の的で、これだけを目的に節分祭に行く子どもは少なくなかった筈である。
なお、2019年に久し振り福飴のくじを引いてお買い物券が副賞的に追加されていることを知った。
これは新天町アーケード街の各店舗で使える商品券であった。
殆どのくじは末等を意味する「福」の赤い文字が印刷されている。
福に対応する飴は、現在ではねじり飴ではなく棒状である。
外側は硫酸紙で、飴そのものはオブラートに包まれている。
成分表と製造元の一覧。
現在は県外の業者によって製造されたものを調達している。
以前は市内の大黒屋が製造していて、当時は末等の福もねじり飴の形状をしていた。飴はヌガーを思わせるかなり柔らかな食感で、内側が窪んだ三角柱を捻らせたような形状をしていた。稜線が黄色で内側は緑・紅色に着色されていた。現在の末等の福飴は棒状で昔のものよりやや硬い。外側に3色のラインが埋め込まれているのが昔の名残りである。
飴を割った断面。生姜風味の利いた赤糖が入っていて、個人的には昔よりも深みのある味になったと感じる。
(生姜や黒糖が苦手で昔の方が良かったという人も居る)
以下はまだ当てたことがないが、引換所で2019年に撮影した当たりの飴である。
おそらく大福。
ねじり三角柱に稜線を黄色、曲面部分を3色に塗り分けた昔ながらのデザインである。
(ただし昔のものは曲面部分すべてに着色されていた)
恐らく鬼の金棒に相当する当たり飴。
黒砂糖の中に大豆が大量に埋め込まれたような外観である。
(後述する飴はこの当たりだったものと思われる)
他に数種類当たりがあるようだが、全部は撮影しきれていない。
《 成り立ち 》
節分祭の福飴は新天町名店街協同組合による企画で、現在は中津瀬神社は直接関与していない。ただし初期はくじの販売や引き替えを中津瀬神社の社務所で行っていた。いつ頃始まったのか正確には調べられていないが、オリジナルの祭事ではなく長門市仙崎で製造されていた「鬼の金棒」と命名されたねじり飴の導入ということが判明している。[1] 20年くらい前までは地元の製菓業者(恐らく大黒屋)が製造していて、製造をやめるとき福飴のイベント自体が消滅しそうな状況であった。このとき長門市の和菓子屋「虎屋」との出会いによって福飴のくじは現在に至っている。[2]
先述のように現在の末等となる棒状の福飴は福岡県に拠点がある製造業者のものだが、大々福のような従来型のねじり飴は引き続き同じ和菓子屋によって納入されている。
《 個人的関わり 》
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【 近年の関わり 】
もっとも最近くじを引いたのは2019年の節分祭で撮影である。最初に4本買ったがどれも福(末等)だったので、追加でもう3〜4本買った。その中に前掲のお買い物券が含まれていた。有効期限があって新天町名店街でしか使えないが、やましょう醤油で刺身用に萩の殿様醤油を買っている。
出典および編集追記:
1.「甘〜い「鬼の棒」で厄よけ|山口新聞
」
2.「鬼に甘棒!?地元の伝統を守る 昭和27年創業和菓子店の『鬼の棒』|tys山口
」の動画3分30秒あたりに中津瀬神社の節分祭と福あめの下りが語られるシーンがある。
1.「甘〜い「鬼の棒」で厄よけ|山口新聞

2.「鬼に甘棒!?地元の伝統を守る 昭和27年創業和菓子店の『鬼の棒』|tys山口
