わざわざ総括記事を作成していることからも分かるように、当サイトの管理人は典型的な腋臭である。日本人では比較的少数派に当たるようなので、どのような症状なのか、またどのように対処しているのか理解を深めるために記録する。
《 概要 》
汗の臭いがどのようなものかは恐らく誰でも共通しているだろう。少し汗をかいた程度では(鼻が慣れているせいで)よく分からないことが多く、炎天下で大量に汗をかいて水分が蒸発したとき強く感じる。不快臭であり一般に「汗臭い」と忌避される。腋臭によるものは、通常の汗とはまったく異なる臭いである。腋臭は遺伝子レベルの症状であり、日本人では10%程度が該当するので少数派になる。
私にとっては当たり前なので特に驚くことでもないが、汗をかいていなくても感知される。入浴やシャワーで汗を流して充分な時間が経過しているとき、指先で脇の下を拭って鼻の下へ持っていくだけでその臭いを感じる。通常の姿勢でいれば脇の下は閉じているためある程度湿潤している。体質的な汗かきを自覚しているので尚更である。
【 どのような臭いがするのか? 】
腋臭による臭い方は多様であるらしい。[1] 私の場合はゴボウと鉛筆の芯をミックスしたような感じだろうか。鉛筆の芯自体に匂いはないが、電動鉛筆削りで鉛筆を削った直後に削り面に鼻を近付けると感知できる。あれにやや似ている。実際に臭っていても他人がそのことを指摘することは殆どないから、意外に強いのかも知れない。身の回りに明らかな腋臭である人を殆ど知らない。今まで出会った中では強烈に玉ねぎのような臭いを発する女性の一例だけだった。自分の腋臭は気にならないが、それとは異なる臭いはお世辞にも快適とは言えない臭いである。
【 耳垢の形質との関連性 】
耳垢が湿っている状態を俗にあめ耳と言う。この形質は腋臭症と遺伝子レベルで連動しているため、腋臭の人は必ずあめ耳である。耳垢は雲脂のように乾いた鱗状のものが一般的らしいが、私は生まれたときから耳垢というものは濃い色の蜂蜜のようにねっとりしているものと思っていた。あめ耳体質は耳垢の掃除が非常にやりづらく、耳かきでほじっても綺麗に取れない。そして少しでも耳掃除を怠ると溜まったものが外から見える状態になって極めて不潔になる。学童期はクラスの友達に「おいお前何だその耳は。掃除しよらんのか。糞が溜まっとるみたいでぶちきしゃないわーや。あっちへ行けー」などと言って虐められていた。高校生時代は耳垢が溜まって完全に閉塞し、まったく耳が聞こえなくなって耳鼻科で除去してもらったことがあった。
《 個人的な対処法 》
現代社会は人から発せられる臭いに寛容ではない。口臭も含めて、人と会ったとき嫌な臭いが漂ってくるなど論外であり、清潔にするよう努力すればできることをしないのだから常識のない人間とみなされる。腋臭の場合は可能な限り清潔を保とうが、外科的手術を行わない限り完治は不可能である。前述のようにヒトの嗅覚は五感の中でもっとも鈍ってしまいやすい。だから自分は慣れてしまっていても他人には強く感じられる筈である。もし私と会った方で身体から発せられた異臭に不快感を与えていたなら申し訳ない。遺伝レベルの症状なので対症療法的に抑える以外ないことをご理解いただきたい。
脇の下にかく汗で誘発されるので、汗を抑える通常の方法で対処している。
写真は現在使っているロールタイプの制汗剤。
ケースを回すと口紅のように薬品が塗布された部分が出てくる。
これを脇の下へ塗り込むのである。
塩化アルミニウムが汗を抑える働きをする。これは焼きミョウバンでも代用できる。同種のものをクリスタル状に加工して脇の下に塗る製品もある。ただし市販されているものは異様に高い。ミョウバンの飽和溶液から結晶を作る実験を兼ねて自作可能である。
【 腋臭であることについて 】
人前に出るのが恐怖になるほど腋臭が気になるなら、根本的療法も検討するだろう。腋臭は確かに困りものだが、個人的には不潔になりやすい点であめ耳の方がずっと深刻である。腋臭自体は個人的にはまったく気にしていないどころか、実のところ「自分であることの象徴」と思っている。汗をかきがちな夏場に帰宅して靴下を脱ぐと、何とも言えない蒸れた悪臭がする。革靴で一日中過ごすサラリーマンならきっと体験しているだろう。些か程度の低い話になってしまうが、靴下を脱いだ途端に周囲に発散するあの悪臭を認識しながら、わざわざそれを鼻の下に持っていく人は居ないだろうか。臭いのはまったく分かりきっているにもかかわらずである。
あの無意味かつ滑稽な動作は、悪臭でありながらそれを嗅いで「自分であることを再認識」していると考えられている。私の場合の腋臭もそれに似ていて、酷く汗をかいた後はしばしば同様のことをしている。そして化学薬品臭好きに代表されるように、エキゾチックな臭いは(よほどの悪臭でない限り)嫌いではない。
歴史的にみて、一世を風靡した美女楊貴妃が体臭を発していたというのは腋臭だったのではないかと考えられている。当時は悪臭ではなく、自分の存在を異性にアピールするフェロモンと捉えられていた。先述の玉ねぎのような体臭を発していた女性も非常にセクシーだった。男性でそういう人物が歴史的に存在したかどうかは不明だが、さしずめ現代社会で歓迎される可能性は残念ながらない。
《 近年の変化 》
2024年3月に若い頃使っていたオーデコロンを再び使い始めた。社会人なりたての頃、人と会ったときの体臭を考慮するよう親に指摘されて使い始めたのが最初だった。スプレータイプのオーデコロンで、昔使っていた柑橘系の香りである。まったく同一の製品が継続して製造販売されていた。
これは汗を抑える効果はなく別の香りで上書きするだけである。それでも体臭がそのまま漂うよりはマシで、外出前に使っている。先述のように嗅覚は鈍化しやすいので、スプレーをプッシュする回数を制限しなければ使いすぎになってしまう。
【 ロールタイプの制汗剤 】
オーデコロン類は体臭を別の香りで上書きして隠すだけなので、制汗成分が配合されているロールタイプの制汗剤を買ってきて現在使用している。無香料・柑橘系・フローラル系の中からフローラルを選んだ。香りはあった方が良いし、従来とは異なる香りの方が使用感を得やすいからである。夏場に以前浸かっていたマイメロちゃんの日焼け止めクリームのような可愛い香りですぐに気に入った。似たような商品が多い中、使用感が良好なことは継続して使用する重要な要素である。周囲に与える香りの影響があるかも知れないが、そもそも後ろ姿や持ち物の色から性癖が推察できるからまったく気にしていない。
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