セルフメディケーション

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項目記述日:2022/6/5
最終編集日:2022/7/27
一般にはドラッグストアなどで市販されている薬によって自己判断により対処する行為を指す。自主服薬とも呼ばれるが実際の適用は内服に限定されない。
些末なことで医者にかかると治療費と時間を要することから、頭痛などのごく一般的な症例に対して市販薬で対処する人は多い。保険診療費の増大が認識されていることからも、セルフメディケーション税制という形で公的システムとして導入されている。

個人的には以下に述べるようにセルフメディケーションの範疇を越えて、現時点ではなお不適切とみなされている自己治療の試みも行っている。
【 市販薬のストック 】
部屋に薬箱を常備しており、胃腸薬や頭痛薬など一般的な薬を入れている。置き薬制度を利用していて、胃腸薬はストックが少なくなったら置き薬から一箱購入する形で移している。ただし頭痛薬は置き薬の利用は寒さ中りなど体調の変化を伴うものに限定し、血管性頭痛などは専らドラッグストアで安価に購入できるイブプロフェンを使っている。夏場の踏査など、水分補給が減ったことにより起きる頭痛にも対処できるように、予備のバッテリーを入れているポシェットにも一回分の服用量を準備している。

この他に不適切な食材によって誘発される下痢のために、ある程度収まってから使う止瀉薬をストックしている。胃腸薬と同様に服用頻度はかなり低い。
【 処方箋薬のストック 】
市販薬では対処しきれない症状が起きたとき医者へかかることになる。服用によって症状が解消すれば、処方された薬は不要になる。こういった飲み残し薬を使ったり同じ症例の他の人に適用するのは一般には好ましくない用法とされている。

しかし個人的にはこのような薬は次回に同じ症状が出たときのためにストックしている。
写真は部屋に常備している薬箱の中身。


他人には勧めないし同じ薬だからと言って誰かに回すことはしない。すべて自分専用で自己責任で適用している。薬は成分に応じて分類され、市販薬では対処できなくなったときのみ限定的に使用される。

この理由は、今まで市販薬で対処できなくなり医者にかかったとき、処方される薬が毎回かならず事前に予測された通りであったことに依る。自分自身の体調に訊いてみて今までと大きく変わった症状がなければ、問診のみで医者から処方される薬が同じなのは当然である。一連の情報は薬の成分などで検索すれば分かることだし、新薬が出たとか新たに副作用や問題点が知られたという情報もネットで取得可能である。

covid19 以降、人々は感染症に対して相応の注意を払うようになった。個人的にも近年は風邪如きの症状で医者にかかったことがない。以前に体験したのと同じ症状でも数ヶ月振りに医者へ行けば、初診料を含めた高い医療費がかかる。この国では多くの疾病が保険診療の対象だから、安易な医者通いは加入者全体の保険負担費を圧迫する。医者にかかることで時間を消費し、行き先の病院によっては同種の症状を有する患者の中に身を置くことで二次的な感染リスクが発生する。

ストックされた薬によって重篤ではない殆どの症状に対処可能である。順序としてはまず市販薬で様子を見て、改善しないようであればそこで初めて処方箋薬に手を着ける。熱や鼻水を伴う頭痛や倦怠感は、セフジニルとレボフロキサシンをストックしている。ただし covid19 以降は感染症対策を厳格に行ってきたからか症状が起きたことがない。

傷んだ食品を食べるなどして下痢が続き膨満感が酷いときは、商品名ガスコン(ジメチルポリシロキサン)がある。喉の違和感には初期にはカリンののど飴を舐めるが、効かないときはアズノールでうがいをする。痛みがある場合は商品名トランサミン(トラネキサム酸)が少量ストックされている。
【 持病(指湿疹)のためのストック 】
春夏になるとかならず発生する持病の指湿疹については、もっと積極的な対応をとっている。この疾患は現在のところ対症療法しかないので、季節が来れば薬が必須である。内服薬は2週間分しか処方されないので、症状が起き始めた早い段階で医者にかかり薬を受け取る。そして毎日服用はせず症状が軽いときには見送る。少し薬を残した状態で次回の施薬を受けて再び同様にして薬を備蓄していく。

秋口に差し掛かると症状が次第に軽くなり薬が要らなくなるが、最後にもう一度病院へ行って処方箋を書いてもらう。この頃には2週間分程度の備蓄ができている。それを殆ど服用しないままストックするのである。こうすることによって年が明けて暖かくなり再び症状が起き始めたとき、医者にかかることなく即座に対処できる。施薬もできるだけ間隔を延ばして受けたいのだが、3ヶ月以上経つと再び初診料がかかってしまう。

薬の内服以前に、この症状が完治すれば一番良いのである。しかし指湿疹は QOL を損ねるというだけで死に至る病気ではないからか医療機関や研究による真摯な対応はまったく成されていない。治療法が確立されるまでは今のような自救行為的な対処を続けることになるだろう。[1]

もう一つの希望したい状況として処方箋医薬の OTC 拡大と販売価格の適正化である。一部は第2類医薬品としてドラッグストアで購入可能だが、医者にかかり診断を受けて処方箋を書いてもらうなどのコストとの比較からか価格が法外に高い。アレルギーに対応するエピナスチンと副腎皮質ホルモン系の吉草酸ベタメタゾン含有の塗り薬は、ドラッグストアではいずれも処方箋を書いてもらい薬局で購入する数倍である。
出典および編集追記:

1.「FBタイムライン|薬によって支えられた安泰な日常生活

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