今富ダム・平成23年度見学会【1】

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現地踏査日:2011/7/23
記事公開日:2011/11/10
私が今富ダムを訪れるのは初めてではなく、今から3年前の野山時代に自転車を漕いで現地視察し写真を撮って記事を書いている。今から思えばダム関連踏査の嚆矢と言える記事だった。
外部ブログ記事: Yahoo!ブログ - 今富ダム視察
今回、再びサクラの咲く時期でもない真夏に訪れた理由は他でもない…県が主催する”ダム・森と湖に親しむ旬間”と称するダム・発電所見学会が開催されるからだった。[1]見学会は21日からの10日間だが、実際の公開日は県下に散在するダムによってまちまちである。
今富ダムは(来訪者がそれほど見込まれず職員常駐の経費を抑えたいからか)初日から3日間のみの開催で、しかも土曜日の23日が最終日となっていた。そこで23日の土曜日、まず今富ダムへ立ち寄り、それから阿武川ダムおよび発電所へ向かうスケジュールをたてていた。
前日の22日には木屋川ダムと湯の原ダムを見学している

あれから3年になるが、周囲の景色などは全く変わっていなかった。
ダム堰堤自体それほど高くないので、ここからすぐである。小さな沢を跨ぐヘアピンカーブ一つこなせばダム事務所だ。
短い距離でかなりの急坂なので自転車で登るにはきつかった

ダム事務所は市道とダム湖の間にある。
”森と湖に親しむ旬間” の幟が事務所入り口に掲げられていた。


この日は土曜日だし、元から夏休みだから子供連れの家族など人出があると思っていた。しかし駐車場は全く閑散としたもので、私以外誰も見当たらなかった。

デジカメなど一式をポケットへ入れて外へ出ると、モワッとした空気が顔を撫でた。晴れた日の方が写真の映りも良いので雨降りよりはずっとマシなものの、さすがに暑い。


事務所へ向かう前に、駐車場からダム堰堤の裏側を撮影してみた。
ゲートがかなり左岸寄りに配置されているアシンメトリーな状況がよく分かるだろう。拡大対象画像です。
画像にマウスをかざすと拡大、ダブルクリックで最大化します。
クリックすれば元のサイズに戻ります。


さて、本来なら見学会に向かう前にいつでも公開されている部分(ダム堰堤上やゲートなど)の写真を丹念に撮るところだが、今回は時間が許さなかった。

この後の訪問先として予定している阿武川ダムは遠いし、まして初めて訪れる場所だ。どれだけ時間がかかるか予測がつかないし、道に迷わず行けるかという不安もあった。今富ダムで時間を取られ道に迷って到着が遅くなり、時間切れで見学できない事態は何としても避けたかった。
前日の木屋川ダムでは道を間違えて予定時間をかなり過ぎた…発電所のタービン運転状況を見学できないのではという焦りがあった

ダム堰堤からの写真(特に右岸側)が殆ど無いので、今回見学する前から後日また時間のあるときに追加の写真を撮ろうという腹づもりだった。

これが今回訪れたときのダム事務所の正面玄関。
ドアが開いている以外に何も変わりはない。


ドアが開放されているのは「見学者の方はどうぞお入り下さい」ってことだろうから遠慮せず入り込んだ。この時点で既に「通常は観られない部分」を見せて頂けていることになる。1階は会議室や倉庫として使われているようで、2階に事務所があるようだ。
せっかくだから今のうちに記事ネタとなる写真を撮っておこう…

玄関正面に来訪者向けの会議室が開放されていた。
壁に黒板があり、会議用テーブルを寄せて来訪者用のコモディティー(小さな手土産)が並べられていた。


天気図っぽい黒板がある壁には、今富ダムをはじめとする県内各ダムの写真と諸元が書かれた紙が掲示されていた。
見たところプリンタで印刷されたもののようだ。


会議室の外は幅の狭いベランダで、すぐ後ろがダム湖である。


壁に貼られている今富ダムの断面図。多分、来訪者の説明用に使われるのだろう。
赤く塗られている部分が監査廊である。普段は一般公開されておらず、そこにどんな光景が広がっているのか観たくて今回の見学会に押し掛けたと言っても過言ではない。


そういう訳で、さっそくその監査廊を見せて頂こう。
一旦会議室を出て階段を上がり、2階の事務所のドアをノックした。

職員は2名常駐していて、いずれも若風な男性だった。1名が見学者と同伴している間に別の来訪者があったら対応できないので2名常駐しているのだろう。
何の用事で事務所のドアをノックしたなど尋ねられる筈もない。私もダムの持つ役割など一般論的な説明はアジトへ帰ってからでも調べられるので、劈頭いきなり監査廊を見学したい旨を申し出た。
「それではこちらへどうぞ。」
担当者のうちの一人がライトと鍵を持って階段を降り始めた。
毎度のことだが、私はワクワクしながら後について行った。

(「今富ダム・平成23年度見学会【2】」へ続く)
出典および編集追記:

1.「山口県/河川課/ダム・森と湖に親しむ旬間・平成23年度実施予定|今富ダム

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