農免道路

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記事公開日:2016/5/25
農免(のうめん)道路とは、一般には農業従事者が間接的に納付する揮発油税相当分の財源を還付する目的で造られた農道[1]を指す。宇部市内にあっては市内西部にある特定の経路に対して(後述するように現在は農免道路の定義から外れているにもかかわらず)そのように呼ばれている。その経路は市境を越えて山口市佐山へ至るまでを含むことが多い。制定時期や対象区間についてはまだ充分に調べていない。
以下、多くの市民によって農免道路と呼ばれていた時期として記述する。

宇部市側からみた場合の農免道路のルートを示す。


この経路は私の伝聞する限りのもので、真の意味で農免道路だった時期の経路とは一致しないかも知れない。[2]また、起点・終点が不明なので宇部市側からのルートとして掲載している。
出典および編集追記:

1.「Wikipedia - 農道|農免農道

2. 宇部側から全線を走っていたときは初期は野口交差点、後期には県道宇部防府線までを農免道路と考えていた。それにも関わらず農免道路の経路をその先の本由良駅横の通りまで引いたのは、昭和49年度の航空映像では駅横を通る道路で農免道路が終わっているからである。県道宇部防府線ができたのは昭和後期以降のことで当時は交差点ではなかった。
《 経路の概要 》
宇部市側の開始地点は、県道西岐波吉見線の片倉病院付近の三差路である。ここより国道190号から概ね2km程度西側に離れつつ北上している。このうち宇部市に属する区間は現在では認定市道となっている。以下の項目を参照。
総括記事: 市道山村上の原大田線
(記事が書き上がり次第リンクで案内します)

宇部市管理の道路となっているため、現在では少なくとも市内区間については本来の意味での農免道路ではない。かつて農免道路であったことを示すものは、道路沿いに建っている配電線の柱のプレート文字程度である。


山口市側についてはまだ調べていないが、恐らく山口市道となっているものと思われる。
【 道路の仕様 】
全区間センターラインを有する対面交通である。元々が農業従事者への還付財源で造られた道のため、それ以外の通行に対してあまり考慮されていない。歩道が備わるのは事業所が連なるとか近年新しい道との交差点が整備された場所などに限られる。一般には歩道は付属せず路側も充分な幅がない。外側線自体がペイントされていない区間も目立つ。


設計速度は当初から低い。緩和曲線が存在せず殆どすべての区間は直線路と単曲線で構成される。道路幅員が狭いため、ブラインドカーブとなっている場所が目立つ。既存の田畑を減らすことなく道路を通しているので、一部カーブがきつく縦断勾配も大きい箇所がみられる。


田畑を巡回する目的で造られた人為的な道なので、沢地を横断する箇所がいくつもある。アップダウンが多く路側が狭いため自転車の走行には向かない。
【 利用状況 】
耕作に向かう農業従事者対象の道という特性上、沿線には民家や事業所は少ない。このため歩行者は近くの田畑所有者以外殆どなく、自転車での通行も稀である。一般車両の交通量は山口宇部道路が無料化された現在もなお多い。沿線に民家や事業所が少なく交通の流れに影響する信号機も国道に比較して少ないため、平均走行速度が安定しており渋滞の心配がないことも要因であろう。不慣れなドライバーには走りづらい道ではあるが、減速や一旦停止を求められる場面が少なく渋滞は皆無なので、運転テンポの良さを評価し選好するドライバーは多い。

バス路線にはなっていないが、大型車の通行規制はないのでダンプトラック等も通行する。


自動車専用道ではないので歩行者や自転車の通行も自由である。この場合、大型車ならずともセンターラインをはみ出て追い抜くことになるが、対向車との交錯はそれほど多くないため特に問題にはされていない。
《 個人的関わり 》
以下、昭和後期から平成初期にかけての個人的利用状況などを記述する。

注意以下には長文に及ぶ個人的関わりが記述されています。レイアウト保持のため既定で非表示にしています。お読みいただくには「閲覧する」ボタンを押してください。

出典および編集追記:

1.当時は山口宇部道路はまだ有料であったし、小郡道路もバイパスもなく山口市方面へ行けば山口市街と小郡駅近辺で二重の渋滞を余儀なくされていた。小郡駅を過ぎた先の直角カーブはスピードダウンを余儀なくされるボトルネックとして悪名高かった。
最近は車で小郡方面へ行くこと自体極めて稀なので、農免道路を通ったことが殆どない。自転車の通行が危険なのは幅員の狭さや交通量の多さから明らかなので、この方面にある物件の調査や本路線の撮影自体が目的の場合以外に通ることはない。

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