白土の海岸

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記事作成日:2015/3/28
最終編集日:2025/6/26
ここでは、西岐波校区の白土周辺における海岸について記述する。
白土と言うだけで海水浴場を想起するほどメジャーなので、後半ではかつての白土海水浴場についても記述する。
後述するように最終編集日時点で既に公的な海水浴場として案内されていない
《 白土らしい海岸 》
白土という地名の由来になったかも知れない海岸が現在の海水浴場の東側にみられる。
航空映像ではこの辺りになる。
マーカーを非表示に設定している


吉田川が注いでいる場所の東側で、拡大すると小さな岬の沖合いに白っぽい岩が見える。

吉田川の河口より海に向かって歩く。


小さなランドマークとなる岬の一本松の沖合にそのような岩がある。


砂地に埋もれた白っぽい露岩がごく狭い領域に集中している。
奥の方に見える普通の岩と比べてもかなり白っぽく目立つ。


この岩が崩れて出来た周囲の砂地も当然の如く白っぽい。


近接撮影したところ。
黒っぽい磯由来の岩が不定形であるのに対し、この白っぽい岩は方向性を持っている。霜降山系では色が違うものの同様の性質を持つ岩がある。


面に沿って割れる性質があり、このように一枚の面を露呈している部分もある。
この特性により、遠くから眺めたとき海の中に石積みが出来ているように見えることもある。


海水にあまり浸らない部分が部分的に黒っぽくなっている岩もある。


この岩の色彩に白土という地名の由来を求めたくなる。今まで市内領域の海岸を眺めて歩いた限りでは特徴的なほどに白く、恐らく白土の由来だろう。
地名についての白石の項でも記述している

これほど露岩が目立つ場所なので、周辺は後述する海水浴可能なエリアの対象外となっている。
《 白土海水浴場 》
宇部市民であれば白土の海岸と言えば真っ先に白土(しらつち)海水浴場を想起するだろう。総括記事の制作時期が夏季でもあり、このことについても記述しておくことにする。

写真は市道西岐波東海岸線沿いに出ている看板。
後ろに見えているのは更衣室である。


更衣室を中心にポイントした地図である。


海水浴客向けの駐車場はなく、専ら市道沿いに駐車している。市道の往来はそれほど多くなく駐車禁止にもなっていない。松原をくぐるとすぐに海岸である。

西側を向いて撮影。
左側遠くの沖合に見えている島は床波漁港の先にある鍋島様


海の中に立っている赤い旗は、遊泳可能エリアを示すものである。この旗がある内側で泳ぐようにする。
写真では殆ど泳いでいる人の姿が見当たらないが、撮影時刻が午後5時近かったことと可能な限り無関係な人物を被写体に入れないという当サイトの方針による。

東側の様子。
吉田川の運ぶ砂により沖に砂州が伸びている。ここを伝って海の方へ向かう人が結構いた。


波打ち際の砂地の様子。
砂の目がかなり粗い。これは白土海水浴場に特徴的かも知れない。


海水に浸らない陸地側は細かな砂だが、水際はどちらかと言えば真砂土に近い感じの砂地だった。海水に現れてまだあまり年月が経っていないようにも見える。裸足で歩くと足の裏が若干痛いかも知れない。(→昭和57年の再整備について)波が砂を巻き上げるため濁って見えるが、水質は至って良好である。

陸地側には防砂林としてクロマツが植えられている。


海岸から市道沿いにかけては飛砂防備保安林に指定されている。
【 利用について 】
海岸・浜辺カテゴリの趣旨からは外れるが、白土海水浴場の利用について判明している部分だけ記述する。これは当該記事を作成した2017年夏の状況であり、詳細は確認を要する。

この記事を作成した2017年夏において、市内で遊泳可能な海岸は白土海水浴場と東岐波のキワ・ラ・ビーチに限られる。一部の地図では常盤の海岸が常盤海水浴場として掲載されているが、現在では一般向け海水浴場にはなっていない[1]ので注意が必要である。

海水浴に適した場所の地図が砂浜へ向かう入口付近に設置されている。
看板の全体図はこちら


公表されている遊泳可能期間は7月上旬〜8月末である。
両海水浴場では最寄りの八幡宮で海開きが開催される。[2]


時間帯は午前9時〜午後6時が遊泳可能となっている。
この時間帯には係員が常駐して海の安全を維持している。


更衣室にはシャワーが付属し、ワンコインで利用可能。飲食物の販売が行われているかは確認していない。
【 昭和57年の再整備について 】
白土海水浴場の下地が削り取られたような不自然な状況は、昭和57年に行った海水浴場としての再整備に伴うものかも知れない。

昭和57年(1982年)6月24日の宇部日報の記事[4]によれば、白土海岸はカキが異常発生することで海水浴場としては閉鎖されていた。近くに注ぐ沖田川の影響からかカキが大発生し、海水浴客が足の裏を怪我する事例が多発したらしい。これを受けてブルドーザーを投入して荒れた下地を削り取っている。このときに発生したカキ殻の除去には床波漁港の尽力もあった。

現在の荒れたように見える下地はこのときの状態が残っているか、あるいは当初砂を補充したものの海流で流されてしまい削られた面がそのまま露出したと思われる。
【 個人的関わり 】
白土海水浴場は幼少期に連れて行ってもらったことが数回ある。私が学童だった昭和40年代後半には既に最寄りの草江海岸は泳げなくなっていた。海で泳げる場所は常盤か白土、そして東岐波方面だった。

白土海水浴場の海の家は既にあったと思う。当時は前面の道路は未舗装路で殆ど車が通らないので、適当に道ばたに停めて海に向かっていた筈である。

砂浜に面してバラック造りのような海の家があったかも知れない。一泳ぎして暑くなりくたびれたら浜辺に上がり、海の家でかき氷などを頬張ったかも知れない。人出は市営プールの如く芋を洗う状態ほど混んではいなかったが、ビーチボールを持ち込みバレーしたり浮き輪で沖の方まで泳いだり結構な海水浴客があった。

タイムライン[3]でも書いたように、個人的には太陽の日差しを一杯浴びて長時間愉しむ海水浴という娯楽は、健康被害の観点から今後は縮小に向かうと予想している。短時間で極度に強い紫外線を浴びると火傷を誘発し、反復すれば皮膚ガンの要因となる。昭和期には黒焦げするほど日焼けした子どもは元気の象徴だったが、当時は充分な知見がなかったこと、現在よりも気温や日照の条件が相対的に温和だったこと、娯楽の少なかった時代の海水浴は安価で手軽に愉しめる海のレジャーという要素が大きかったからである。
以上の記述は文化カテゴリに海水浴の項目を作ったときには移動する

自分を含めて現代人の多くは海を目にすることのない日常生活であるため、泳がなくとも海を眺めるだけで視覚的刺激が与えられる。今後自分が海で泳ぐ可能性は皆無にしても、海水浴ではなく市内の景観や題材を求めて海へ行く回数はむしろ増えている。
【 海水浴場の指定解除 】
最終編集日時点で白土海岸は海水浴場としての要件を満たしておらず、公的にも海水浴場として案内されていないことが判明した。海水浴場を標榜するには、一定以上の面積の砂浜を有するなどの条件がある。白土海岸は前掲の昭和57年の整備を含めて維持管理されてきたが、現在では満潮時にも海水で洗われない部分に砂浜が残るだけで、干潮になると削られて荒れた粘性土部分が露出する。カキが異常繁殖したときブルドーザーで削り取った上で砂を補充した筈だが、海流の変化で流された。この変化は山口宇部空港の滑走路埋め立てなどが影響した可能性もある。

市のホームページでは最終編集日時点でも検索で白土海水浴場が上がってくるが、記事そのものは削除されている。[2]このため2024年の夏以降海開きの神事は行われていない。トイレやシャワー室を備えたコンクリート製の施設は現存するが、利用可能かは分かっていない。ただ、今のところ遊泳禁止の案内はされておらず、恐らく自己責任で遊泳可能である。夏場の遊泳シーズンが近づくため、詳細は管理者に確認した方が良い。

この指定解除により、市内で公的に案内されている海水浴場は若宮海岸のきわ・ラ・ビーチのみとなった。
出典および編集追記:

1. Yahoo!地図で該当箇所を閲覧すると最終編集日時点でも常盤海水浴場として案内されている。地形的には海水浴に適した砂地の遠浅だが、藻などの繁茂で水質がかなり悪く護岸には波消しブロックも据えられており泳いではいけない。今後も海水浴場として復活する可能性はまずない。

2.「宇部市|白土海水浴場

3. 「FBページ|2017/7/17の投稿

4. 「FBタイムライン|海水浴というレジャーが賑わっていた時代
《 地名としての白土 》
市内で白土(しらつち)と言えば即座に海水浴場を想起させるほど知名度が高い。
写真は海水浴場の看板。


地名明細書では西岐波村に存在していた十の小村の一つで、白土(しらつち)小村として収録されている。白土小村配下に浜田、柳ヶ瀬、後原の小字が記載されている。一部の小字は現在では白土と同程度の知名度を持つ現役地名である。

現在では小字表記も殆ど成されないが、小字としての白土は現在の海水浴場更衣室がある辺りではなく浜田川の西側になる。
海水浴場更衣室のある辺りは字樋ノ内

今まで調べられた限りでは白土と同じ読みまたは表記の地名は見当たらない。類似する地名としては川上の白石が知られる。会話の中で稀に白土のことを白石と誤読されることがある。更に白のつく地名としては東岐波王子の白岸が知られる。

白土の由来は、冒頭の白い岩に依るものかも知れない。ただしあの狭い場所に対して名付けたとは考え難く、同種の岩が産出する場所があるのだろう。白石は霜降山由来の白っぽい岩によるものと考えられるし、白岸も耕作に向かない痩せた白っぽい土質によるものと言われている。

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