新山口変電所・第二回調査【5】

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(「新山口変電所・第二回調査【4】」の続き)

結局、車を停めた場所に近いところまで戻って撮影することとなった。
日が傾いてきたせいか実際は若干暗い。明るさ調節をして撮影している。


根元部分の輪っかが面白い。何でこんなものが必要なのだろうかと思ってしまう。
不安定なものを斜めに据え付けるのは大変だったのでは…


資材を積んだ車が新山口変電所へ到達する経路は今さっき運転した一本の道しかない。柱状碍子や重い変圧器はそこを通って運ばれた筈だ。搬入もだが据え付ける機械も巨大だろう。今は静まりかえっている変電所も建設当時は大型車両が行き交っていたのだろうか…

すぐ背後に控える180番鉄塔。
東山口変電所からここへ至る新山口幹線の最終鉄塔ということになる。


送電鉄塔側は4導体で、正方形状のスペーサーが入っている。
これだけの碍子と電線を引っ張り上げているのだからもの凄い張力がかかっている筈だ。


接続部付近のズーム。
どの部分が一つ欠けても大事故に繋がりかねないわけで、何十年と異状を来さず持つものだろうか…


門型鉄塔で釣り上げている部分。
見たところ何だか頼りなく、超大型台風クラスが直撃しても大丈夫なのだろうかと思えてくる。
一つの位相分だけ地上に設置された柱状碍子に降りている。


中国西幹線2号と書かれた柱状碍子に接続されていた。計測用だろうか。


既に時刻は午後4時半を回っていた。西日が傾くせいで光量は次第に弱くなってきたし、何よりも山奥なせいか気温の低下を感じた。そろそろ引き上げ時だ。

コーナー付近まで車を移動する。


九州電力管理の2番鉄塔。
送出方向を直角に曲げているため腕金が奇妙な形状になっている。完全に現場合わせの仕様だから、一基建てるにも凄いコストがかかっているだろう。


なお、今回は鉄塔の真下には行かなかった。藪が濃い感じがしたしもう時間がかなり遅くなっていたからだ。
野生動物との遭遇も懸念材料だった

機器がもっとも密集しているコーナーからの全景。
もう充分に撮り尽くしたからこの先当分は来ることはないだろう。


最後に再びあの気持ち悪い巨大碍子柱の前に戻ってきた。
巧妙にアングルを考えることによって異様な光景を撮れそうな気がしたのだ。


林立する碍子柱を主体に入れたショット。
もの凄くシュールな世界だ。


ヘビのようにまとわりつくクニャクニャ配管。
開閉器だとしたら、あのパイプ部分自体が巨大なアークホーンではないかと思う。
クリスマスツリー碍子との接続部にもパイプが設置されているので


そろそろ帰ろうか。
天気が良くて幸いだった。前回よりは鮮明が画像が撮れたのではないかと思う。


帰りにもう一度スロープを上がったところの門扉前で停車した。スロープの上からは撮影していなかった部分が少しばかり残っていた。

しかし既に午後5時近く日が大きく陰っているために鮮明な画像にならなかった。


スロープ上の斜面。ここへ来るとき緑色の芝生が見えたところである。
ちょっとだけ辿ってみたが、フェンスの内側には何もなし…既に山の影に入ってしまって鮮明な画像も期待薄だ。


この一枚を撮影後、車に乗り込み変電所を後にした。


変電所を訪れてから帰るまでに出会ったのは、管理所付近から裏手へ降りる細い道に入っていった軽トラ一台だけだった。
それでも入ってくる車があったこと自体予想外でかなり驚いた

例の小さな峠に停まっていたパトカーと軽四は当然ながら姿を消していた。

来たときと同じく嶽集落のところで左に曲がった。
直進するとエラい遠回りになるのは初回調査のとき既に知っている。


再び県道まで戻ったときにはもう午後5時を回っていた。
県道も行き交う車が殆どなかった。


これほど撮影したなら、次に何か大きな改築が行われる等の変化がなければ当分の間、訪れることはないだろう。

鹿野にある東山口変電所も同クラスの超高圧変電所で興味がある。都合良いことにそこは毎年行われるダム見学で訪れる周南の向道ダムなどから車で一走りの距離にある。この方面へ行く便があって時間が取れるなら立ち寄ろうと思っている。

もっとも新山口変電所とは階級が同じなので、設置されている機器群は似たようなものだろう。それほど目新しく充分に気持ち悪い設備には出会えないかも知れない。ただ、もし足を伸ばしたなら同等の非現実的な記事は作成できそうである。

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