画像の撮影と管理に関する指針

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記事作成日:2017/11/15
最終編集日:2022/4/5
ここでは、常用している自前のコンパクトデジタルカメラによって撮影され圧縮方式により記録された画像(以下「画像」と略記)についての仕様と画像の保存についての指針をまとめています。この指針は当サイトに掲載された画像の再取得を容易にするための記録であり、一般向けに推奨することを目的とはしていません。
《 使用機器と基本設定 》
【 使用機器 】
本指針を策定している現時点で使用している Canon IXY 650 を標準使用機器 (以下特段の断りがない限り「カメラ」と略記)として追認します。
※ 選定の理由は大量生産されており安価で調達が容易なこと、やや暗い場所でもフラッシュ無しで相応な品位の画像が得られることが理由です。
※ カメラを異機種に変更する場合は上位互換性を考慮して選定します。

【 機器のバックアップ 】
カメラの紛失や故障による修理依頼で一定期間撮影できなくなる事態を回避するため、かならず同一機種または互換機種をバックアップ用として別に保管するものとします。特に重要な撮影場所、多数枚を要する場所などでは、撮影中に不測の事態で主カメラが動作しなくなったときの代替としてバックアップ用カメラも携行するものとします。
※ バックアップ用カメラも次項と同一に設定されます。
【 画像記録に関する設定 】
画像に関するカメラの基本設定を以下のように定めます。
属性状態
撮影モードプログラムAE
マイカラーくっきりカラー
静止画アスペクト比4:3
記録画素数3M(2048*1536)
記載がない項目は既定値を援用します。また、過去に上記設定外で撮影された画像は再撮影対象にせず継承します。
※ くっきりカラーの援用は、このカメラの特性で従来使用されてきたカメラよりも白っぽく仕上がること、曇天時の白トビをある程度抑えられること、縮小して紙媒体に印刷しても鮮明な映像が得られることが理由です。
※ 画素数を抑え気味に設定しているのは殆どの撮影対象がそれほどの精密さを要求しないこと、詳細な状況が必要な場合は更に接近するかズームして複数枚撮影されること、実際にホームページ等へ掲載されるサイズは 640*480 であり高く設定する必要性に薄いためです。ただし近年の標準的な標準画素数が本指針の初期策定時よりも進んでいることから、見直しも考えています。

【 撮影時の標準設定 】
昼間、晴天の一般的な撮影シーンにおけるカメラの標準設定を以下のように定めます。
属性状態
フラッシュ強制オフ
ズーム使用しない
ピント自動追尾
※ フラッシュを強制オフにする理由はカメラの特性により暗い場所でもフラッシュ無しで相応に鮮明な画像が得られること、被写界内に入る無関係な人物へ撮影している事実を無用に周知させてしまうこと、撮影場所の状況によっては迷惑になることが理由です。
【 一時設定 】
暗所でのフラッシュ動作、夜景やイルミネーション撮影時の蛍光灯向け設定などについては、撮影時の判断で一時的に変更し、同種の撮影が不要になった後はかならず設定前の状態に戻します。
※ イルミネーション撮影での最適化された設定については頻度が少ないこともあり特に規定はしていません。
【 記録媒体 】
記録媒体は策定以前から使用していた2GBのスマートカードを援用します。PCの取り込みを含めた後述する一連の処理を終えた後は翌日の撮影を行うまでに削除されます。
※ 前述の設定で援用すれば充分な容量であること、大量の画像をスマートカードに残すとPC読み込み時に時間がかかるためです。
《 既存画像の分類と対処 》
この指針を作成する時点で既に20万枚を超える画像が保存されており、その中には品位の劣るもの、初期に撮影された画像ではガイドラインに準拠していないものも含まれます。問題のない画像はそのまま継承しますが、ここでは画像の適正度を定義し、可能な場合の対処をまとめています。
【 画質区分 】
すべての画像は、後述する該当項目にしたがって以下のように区分されます。
ランク状態
A判定撮影対象が極めて明瞭で色調などが良好なもの
B判定撮影対象が明瞭で色調なども問題ないもの
C判定好ましくない要素を含むもの
D判定不適切な要素を含むもの
本撮影ガイドライン策定以後に撮影される画像は、C判定以下のものを発生させないための措置を要するものとします。
【 好ましくない要素 】
好ましくない要素(C判定)とは、以下のような画像を指します。
(1) 無関係な通行人や車両が特定困難なサイズで写っている。
(2) 光量不足あるいは光量過多を起こしている。
(3) レンズ汚れに伴う部分的なシミや白トビがみられる。
(4) 自分自身の持ち物や身体の一部および影が写っている。
(5) 撮影対象の端部などが被写界から外れている。
(6) 遠景や被写界に収まる建物の場合で水平垂直が取れていない。
C判定された画像は、上位判定される同種の画像があれば削除し、可能な場合は再撮影を行い差し替えます。ただし同種の画像がなかったり再撮影が不可能な場合は、当サイトの画像要素として使用する場合があります。
※ 到達手段を明示するために写し込まれた自転車や大きさを比較対象するために足を写し込むなど意図して行われた撮影の場合は対象外です。
※ 特に海を主体に写した画像は水平線が明瞭に現れるため (6) を厳格に適用します。

【 不適切な要素 】
不適切な要素(D判定)とは、前述の好ましくない要素の度合いの甚だしい画像および以下のような画像を指します。
(1) 無関係な通行人や車両が特定可能なサイズで写っている。
(2) ピント不適合や手ブレが生じている。
(3) 被写体が不明瞭になる程度に逆光の射し込みやオーブが写り込んでいる。
(4) カメラを構えた状態と判別できる自分の影が写っている。
(5) 撮影対象の中心的要素の一部が被写界から外れている。
(6) その他誤操作など撮影を意図しないタイミングで採取された画像。
D判定の画像は基本的に削除して再撮影を行います。ただし同種の画像がなかったり再撮影が不可能な場合は、問題部分を修正した後で当サイトの画像要素として使用します。
《 撮影 》
【 携行前の準備 】
当初より特定の物件に対する撮影を目的とする場合は、カメラの他に充電済みの予備バッテリーを携行します。半日を超えて撮影活動を行う場合は休憩時に放電済みバッテリーを充電するための充電器も携行します。
※ 特に多数枚の撮影が予想される場合は、上位容量に対応するスマートカードを装填します。
【 撮影前の準備 】
外出までにカメラの電源オンオフを行い正常動作することを確認し、レンズに汚れや曇りがないか点検します。
特定の案件撮影を目的に外出する場合は、現地撮影までに試写を行い撮影直後のプレビューにより記録画像の品位が適正であることを確認します。
【 移動中のカメラの扱い 】
カメラは精密機器であり、落下に対して非常に脆弱です。過去に幾度も落下による損失を起こしていることに鑑み、撮影移動中の扱いを以下のように規定します。
(1) 撮影を行わない時は電源を切って所定のバッグへ格納する。
(2) 自転車で移動し断続的に撮影する場合は電源を切って手で保持する。
(3) 頻繁に撮影する場面では電源を入れたまま携行する。
ポケットへ収納すると自転車のペダル踏み込み動作でせり上がり落下する危険性が高いこと、汗で蒸れてレンズ曇りを発生させやすくなることから避けます。頻繁に撮影する場合はストラップに手首を入れた状態で携行します。この場合レンズが剥き出しになるので、指先など他のものが接触しないよう注意します。
※ 電源を入れたままにするのはレンズの沈胴動作で電力消費するのを避けるためです。
【 撮影環境 】
画像の品位向上のために以下の点に留意します。
(1) 可能な限り静止して撮影する。
(2) 水平または垂直を保つ。
(3) 逆光時の射し込みやオーブ発生が回避できる位置を選択する。
(4) 自分自身の持ち物および影を排除する。
一連の項目が実現されるようにはじめから撮影環境に適合する天候や時間帯を選ぶようにします。
※ 西日で自分の影が映り込み撮影位置の変更も出来ない場合に限りズームを用いて影を追い出すようにします。
【 撮影態度 】
市街部など一般者の往来がある場所で撮影する場合は、可能な限り以下の点に配慮するものとします。
(1) 無関係な人物や車を被写界に含めない。
(2) 無関係な商店や広告看板などを含めない。
(3) 撮影状況がカメラのビューアで詳細に確認できない場合は複数枚撮影する。
(4) 被写界に存在する看板などは(撮影対象とは無関係であっても)文字が見切れない構図を選択する。
撮影対象物付近に無関係な人物が居る場合は、撮影のタイミングが重要である対象物でない限り暫く被写界から外れるまで待ってから撮影します。道路の写真など車も頻繁に往来している場合も、可能な限り被写界に含まれる走行中の車が少ないタイミングで撮影します。
※ 祭りの風景や渋滞の状況記録のように人物や車の存在自体が題材である場合は除きます。
【 構図の選択 】
前出の画質区分条件を満たすことに加えて、ドキュメントに画像添付されるときの収まりを考慮して以下の点に配慮します。
(1) なるべく横置きで撮影する。
(2) 被写界における影や白トビ、空の面積の少ないアングルを選択する。
(3) 構造物などを撮影する場合は、水平にこだわらず全体が収まるアングルを選択する。
(4) 固定物を近接撮影する場合は、物体の影が背後に回るアングルを選択する。
里道のように幅が狭く先の方まで続いている風景では、縦置きが多いのはやむを得ない状況と考えています。影や白トビ、空はそれ自身が題材となる場合を除いて情報を与えないので、このような領域がなるべく少ないアングルを選びます。構造物や固定物を撮影する場合は水平垂直を意識する必要がないので、対象物がもっとも明瞭に写るアングルを考慮します。それ以外の一般的な風景では、カメラを水平垂直に保つだけでなく、被写界に存在する水平線や建物の稜線、端に写る電柱の容態もなるべく被写界枠に平行垂直となるアングルを選びます。
※ 横置きでの撮影が推奨されるのは、ホームページや紙媒体に印刷するときの収まりを良くするためと、画像を90度回転して縦置き補正する際に一部の Exif 情報が喪われるためです。
【 バッテリー交換 】
バッテリー容量を示すサインが残り2個(フル充電時は3個)となったら現在行っている物件の撮影終了後に、残り1個の赤ランプとなったら次の撮影を行わず即座に新しいバッテリーに交換します。
※ 気温の低い日は起電力が低く赤ランプ到達前に撮影不能となる場合があるので留意を要します。
【 動画での撮影 】
動画撮影はバッテリー消費を早め記録容量も圧迫するため、以下に該当する場合のみ行うものとします。
(1) 音響・音声の採取が必要な場合。
(2) 被写体の移動状況の記録が必要な場合。
(3) 現地や周囲の状況の連続的記録が必要な場合。
採取された動画は画像に準じたファイル名変更とフォルダ分類が行われます。
※ 過去に撮影された動画でも既存の静止画像で代替可能なものは削除対象とします。
【 フラッシュ撮影 】
フラッシュを用いた撮影はバッテリーを消費するため以下に該当する場合のみ行うものとします。
(1) 暗渠の内部などフラッシュを使用しなければ画像を結ばない撮影。
(2) フラッシュあり・なしのどちらが良好な画像採取できるか判断がつかない場合。
(3) 逆光となる位置に存在する被写体の光の影響を消したい場合。
(4) 光量を落とした会場などでフラッシュ撮影が暗黙的に了承されている場合。
※ 暗い場所に居る人物や小動物のフラッシュ撮影は網膜に悪影響を与えるので極力避けるようにします。
《 新規画像の処理 》
ここでは、撮影された画像を分類整理し保存するまでの過程をまとめています。
【 処理単位 】
動画を保存し処理するPCの置かれた場所(以下「拠点」と略記)において一日単位で行います。即ちある特定の場所で撮影終了し拠点に戻ってから再度撮影を伴う外出を行う場合は、最後の外出が終わった後に行われます。
※ 特に重要な撮影を行った場合や撮影画像をただちにネットへ投稿する必要があるような場合は撮影箇所単位で処理します。
【 作業の流れ 】
撮影された画像は、最後に拠点へ戻ってきた後に以下の手順で処理されます。
(1) PCへの取り込み
(2) 画像ファイル名変更
(3) 画像チェックと削除
(4) 所定フォルダへの移動
(5) 移動先の画像比較と下位画像の削除
(6) 画像記録履歴の更新
(7) カメラに記録された画像の削除
並行して放電後のバッテリーを充電器に装填し再充電を行います。
【 PCへの取り込み 】
カメラ付属のケーブルにより行います。
※ 将来的には wi-fi 接続へ移行する予定です。
【 画像ファイル名変更 】
画像を作業フォルダへ移動し、このときの画像ファイル数を新規撮影枚数として記録します。その後リネームソフトにより所定のフォーマットへ変換します。
※ 所定のフォーマットとは西暦(2桁)+月日(4桁)+識別番号(4桁)から成る半角10桁のファイル名です。
※ 後述する非物件画像や自炊画像も一旦この手順によりファイル名を変更します。

【 画像チェックと削除 】
リネーム後、画像ビューアを用いて目視でチェックを行い、前述の画像区分にしたがって以下のように処理します。
ランク状態
A判定保存する
B判定同種でA判定の画像があれば削除する
C判定再撮影不可能な場合を除いて削除する
D判定削除する
※ 重複画像とは移動体など撮影結果をその場で即時に確認できないために複数回撮影されたもので、最適なもの一枚を残して他の重複分は削除されます。
【 所定フォルダへの移動 】
保存画像は既に既存画像の格納されたフォルダへ移動します。
※ 当該フォルダに格納された画像枚数が多くなり、カテゴリの細分化が可能な場合はサブフォルダを作成し移動します。
【 画像比較と下位画像の削除 】
撮り直し画像が既存画像より高品位で撮影内容も同一のものである場合は既存画像を削除します。
※ 手元の資料を撮影しブログで掲載するなど説明目的で撮影された画像で重要度が低いものは、前述の判定区分にかかわらず削除します。
【 画像記録履歴の更新 】
画像履歴管理ファイル(pictman.xls)を開いて以下の手順で情報更新します。
(1) 新規撮影枚数(A)を入力する。
(2) 画像親フォルダの総ファイル数をカウント(T)する。
(3) 前日算出した画像親フォルダの総ファイル数(T')より削除された画像枚数(D)を算出し入力する。
以上の算出は自動計算化されています。D = T - (A + T') を満たすので、自動計算される T の値が (2) に一致するように D の値を入力します。画像履歴管理ファイルの更新は撮影の有無にかかわらず日々実行されます。
※ 画像の削除は新規撮影した分と既存撮影分を合わせて随時行っており、削除の都度枚数を記録するのが煩雑なため差分から算出する方式を採っています。
【 カメラに記録された画像の削除 】
カメラに記録された画像の削除は以上の手順を完遂した後もただちには行わず、基本的に日付が変わって最初の撮影を行う直前に実行します。
《 画像のバックアップ 》
当サイトでは、管理人における日常生活の記録やカジュアルなスナップ類を除いて、街の風景などの物件を撮影した画像を将来的に共有すべき郷土資産と位置づけています。当面は当サイト管理者個人の著作物ですが、将来的には郷土資料の作成などを目的に誰でも無償で参照できる環境を整えることが明言されています。詳細は以下の記事を参照ください。
補助ドキュメント: 終末処理
特に撮影後に景観が大きく変わった場所などの画像は唯一無二のものであり、再取得は不可能です。すべての画像を一瞬にして逸失してしまうバックアップ事故や保存用ストレージの破損は最大の脅威です。やがて貴重な資料になるかも知れない過去の画像を護るためにも、当サイトではバックアップの重要性を最高レベルに位置づけています。
※ すべての画像がバックアップの対象ですが、前述の「将来的に共有すべき郷土資産」としての画像は、そのうちからプライバシーや他者著作権問題のため特定のフォルダへ移動し管理しているものは除外されます。
【 記録デバイス 】
当面は大容量の外付けHDDを用いて行います。外付けHDDは少なくとも2台保持し、定期的にPCへ接続して最新のバックアップを行いつつ入れ替えます。このためPC本体と外付けHDDへ多重バックアップされることとなります。
※ 落雷などによる破壊を回避するため、2台のHDDはPCへ同時に接続したまま長時間放置しないものとします。バックアップされたうちの1台のHDDは、作業終了後はPCとの接続を切り離すのみならず物理的に離れた場所へ保管するものとします。
※ 起動ドライブがSSDであるPCを援用する場合、画像は外付けHDDにのみ保存します。この場合、メインの外付けHDDを常時接続しバックアップはもう一台の別の外付けHDDに行います。

【 セキュリティ 】
外付けHDDを拠点以外へ持ち出す場合は、輸送時の振動による影響が発生しないよう保護材を用いて行うものとします。また、拠点以外で外付けHDDを他PC等へ接続し使用する場合は、すべての操作を自分で行うものとします。
※ 特に重要度の高いものや機密性が求められる画像は、一括指定しパスワード保護する予定があります。
【 バックアップソフト 】
専用プログラムを用いて実行します。実行頻度は一週間毎または特に重要で再取得が困難な画像が採取されたときに行うものとします。
※ バックアップ動作はミラーリング設定しているため統合作業で削除した画像はバックアップ側も削除されます。
※ 特に重要度の高い画像については別の外部メディアおよびクラウドを用いて多重バックアップされます。

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