市道中村寺の前線・横話

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ここでは、市道中村寺の前線の派生記事をまとめて収録している。
《 参宮通りとの取り付け 》
現地撮影日:2014/9/13
記事作成日:2014/9/23
本路線が沼1丁目側から国道490号(参宮通り)へ接続される部分はイレギュラーな形になっている。
写真は沼側から参宮通りを撮影。


位置を示す。


地図でも明らかな通り、寺の前町にある教念寺前の通りから真っ直ぐ参宮通りに至っている。地図は平面図なので分からないが、実際には上宇部住宅に向かう道(市道まかよ山門線)と交差する辺りがもっとも低く、そこから参宮通りへ出るまでは5m程度の起伏を超えて行く形になっている。参宮通りには直線的スロープとして取り付いているのではなく、奇妙なクランクを介して接続されている。

上の写真において最初の直角カーブを過ぎた場所。
本路線は一旦大小路方向へ進んで直角に交わる。


この辺りの参宮通りは大小路に向かって緩やかな登り坂だ。他方、本路線は緩く下ることによって高低差を埋め合わせている。


参宮通り側から沼交差点方面を向いて撮影。
沼方面へ行くときは殆どUターン状態に切り返して合流することになる。
右折して大小路方面へ出ても良いがそのような車は殆どいない


この構造は現在の道路造りとしてはむしろ普通である。枝道を本線へ取り付ける場合は極力斜めの接続を避けて多少厳しいクランクになってでも直角に取り付ける。むしろ斜めになっていた場所はクランクを造って直角に変更されている。[1]本線の上下線に対する視認性改善のためである。

では、どうして何処にでもあるようなこのクランク形状について派生記事に記述したかと言うと…
以前は参宮通りに繋がっていなかったのでは…
という疑念があったからだ。

参宮通りの4車線化が完了したのは平成期に入ってからのことであり、特に大小路から琴崎八幡宮前までは平成13年のことだった。現在いる上宇部ふれあいセンター前は比較的早くに4車線化されたものの、このクランク取り付けが造られたのはずっと後のことだった。

昔の記憶をたどるなら参宮通りの反対側から撮影した方が分かりやすい。


核心部分をズーム撮影。
寺の前町から緩い丘陵部を越えたこの道は、参宮通りに向かって下って来ているも最後はかなりきつい段差が生じている。


参宮通りは道路改良されてはいるもののグラウンドレベルは変わっていない。市道をそのまま参宮通りへ直線的に取り付けると、車では往来できないほどのきつい坂になる。そうなると昔は人が往来できる坂や階段で繋がっているだけで、車は通れなかったのではという気がしたのだ。学童期は親父の運転する車で対面交通だった参宮通りを何度も通っていて、大小路交差点を過ぎた先の二の鳥居も記憶にある。しかしこの辺りについては殆ど記憶がなく以前どうだったかが気になった。

この場所が昔どうなっていたかに関して写真付きでFBページへ提出してみたところ、多くの読者から情報をいただいた。元から参宮通りまで直角に繋がってはいたが、最後のところはストンと落ちる急勾配になっていたという。そこには現在のような階段になっていて宇部港への登下校路として歩いたことのある人も多いらしい。やはり車では参宮通りへ出られなかったようだ。
特に現在クランク状になって参宮通りへ降りる部分には商店があったという。[2]
どうやら商店が解き退かれたとき市がそこを買い上げて車でも参宮通りと行き来できるようにスロープを拵えたようである。この改変は琴崎八幡宮の下まで道路改良されたのと同時期という。新規に接続された道を除いて、参宮通りへの取り付け道が改良された唯一の場所である。

現状では市道から参宮通りへ出て来る車の方が若干多いようである。車にとっては余計なハンドル操作が増えて通りづらいだろうが、その分だけ強制的に減速させることができる。また、参宮通りの自歩道を通るとき早くからスロープを降りてくる車が見えるため相互に安全とも言える。ちなみに自転車では数回通っているものの車でここを通ったことはまだ一度もない。
出典および編集追記:

1. 琴崎八幡宮前の市道西山線の起点部取り付けがそのようになっている。

2.「FB|2015/9/17投稿分(要ログイン)

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