この総括記事の最終編集日時点で、OneDrive にアップロードされた画像に対応するリンクはパーマネントな性質を持たず、一定期間が経過するとアクセスできなくなる。メールに添付されたリンクは機能しなくなり、HTMLファイルに<IMG>タグを用いて埋め込まれたものは画像エラーになる。
当初はリンク形式が複雑なだけで何年間も表示され続けており、パーマネントリンクと想像されていた。この仕様変更は、まず OneDrive にアップロードされた画像から生成されるリンクが一定期間経過後に機能しなくなることに始まり、それから数年かけて古い画像リンクも少しずつ機能しなくなっていった。最終編集日の現時点では、過去に生成された画像リンクで正常に機能するものは一つもない。
一連の仕様変更はまったく何のアナウンスもなく恣意的に行われたため、多くの利用者の混乱を招いた。当サイトではホームページスペースの制約を理由に嵩張る画像を OneDrive に保存してリンクで記事に埋め込んでいたため、初期の記事にまったく画像が表示されない無価値なものとなった。
もっとも新規にパーマネントリンクが生成できなくなった時点で将来的にすべてが無効化されると想像できていたので、後に有償のホームページスペースを確保してからは HTML ファイルのある階層と同じローカル環境に画像を保存する形式に変更している。それでも初期に制作された画像が表示されない HTML ファイルは千以上あり、完全な修復には一年以上を要すると予想される。
《 事件の背景と初期の対応 》
当サイトの最初期は、今は存在しない geocities にホームページを作っていた。geocities は、すべての記事の上部に広告バナーが入るものの50MBを上限にホームページスペースを利用することができた。初めてインターネットの世界に足を踏み入れたときは Urban Internet なるプロバイダに加入していたが、それでも10MB(後に20MBに拡充)のホームページスペースしかなかった。50MBあればドキュメントだけでなくカメラで撮った画像もかなり載せられる。そこで当初は(現在の有償レンタルスペースと同様に)HTMLファイルと画像ファイルを同一フォルダに保存していた。記事制作は思いの外長続きし、閲覧需要も相応に高かった。収録記事が増えるにしたがって50MBの上限に近づいてきた。このままでは新しく記事を収録するのに古い記事を削除しなければならないので、今の50MB容量のまま継続できる方法を考える必要があった。そこで着目されたのが OneDrive だった。
そのときまでに OneDrive(当時は SkyDrive)のアカウントは取得していて、実際に画像のバックアップに使用していた。この画像リンクを調べたところ、呪文めいた長いURLになるが相当な期間を置いてアクセスしても正常に表示できた。そこで嵩張る画像データを OneDrive に移動して HTMLファイルから参照すれば geocities の容量を空けることができることに気付いた。まだ本格的に記事ファイルを増やす前だったため、以後すべての記事がこの形式で作成された。
【 最初の異変 】
2015年6月中旬あたりから、作成された記事に従来方式で埋め込んだ画像が軒並み表示されなくなる現象が起きた。常盤公園の菖蒲園で撮影してきた花を掲載している花菖蒲ギャラリーに撮影してきた花の写真を追加する過程で、以前から公開している画像は正常に表示されるのに、後から追加した画像だけがエラーとなり表示できなくなった。当初、追加の画像を編集するときリンクの記述を誤っているのではないかと考え、改めて画像リンクを設定した。その直後は正常に表示されるが、数時間経過するとまた表示されなくなった。このとき OneDrive から参照する画像リンクを調べたところ、最初に設定したものとは異なっていた。
OneDrive に保存された画像のURLが「オリジナルの表示」コマンドの実行のたびに異なる現象は、当サイトの設計段階から分かっていた。単一の画像に対して幾通りもの表示用リンクが存在するのだが、そのいずれのリンクも正しい画像表示を導くので問題ないとみなしていた。この変化より直近に生成されたリンクのみを有効とみなして、一定時間が経過すると無効になる仕様変更が行われたと理解した。単一の画像に複数のリンクを割り当てたり変更したりする理由は、恐らくセキュリティ保持のためと思われる。
当時の経緯については以下の履歴も参照。
派生記事: お知らせの履歴|画像の表示形式を変更します。
【 サポート担当者とのやりとり 】
OneDrive を含めて Microsoft の各サービスにはオンラインサポートが整備されていて、改善提案や不具合報告などを行うことができる。SkyDrive 時代から不具合や改訂による作業上の支障は幾度か経験しているが、このたびのものは当サイトの記事制作の継続に関わる重大な問題であり、OneDrive 運営側の仕様変更による可能性濃厚と判断した時点でサポートに報告を行った。一連の詳細なログは以下に保存されている。派生記事: サポート担当者ログ
ログの末尾に結論を下しているように、サポート担当者は Microsoft から委託を受けて窓口になっているだけであり本件の改訂理由や今後の動向について問い合わせてもまるで対処できていない。そのため解決不能と判断し以後の照会を取りやめた。【 暫定的な対処 】
新規に OneDrive へアップロードした画像を直接参照するパーマネントリンクが生成できなくなっただけで、埋め込みコマンドによる利用は可能だった。その方式を援用しなかったのは、操作があまりにも煩雑なことと画像をフレームの中に表示させる仕様なので表示速度が格段に遅くなるからだった。それでも画像を何処かに保存して参照しなければ新規の記事が制作できなくなるので、暫定的に Facebook(以下 FB と略記) のアルバム機能を用いて画像をアップロードしておき、従来通り<IMG>タグでリモート参照するスタイルで作成していた。作成されたアルバムは FB ユーザーでなくてもリンクが分かれば画像を参照できるのでアルバムや含まれる画像そのものは FB からは非公開にしている。
2015年11月上旬、FBアルバムに保存された画像のリンクはパーマネントではない(4ヶ月程度経過後に無効化される)ことが判明したため、この方式で作成した記事の画像すべてが表示されなくなった。
《 最終的な対処 》
その後、比較的安価で利用可能なホームページスペースを提供するサイトを見つけたので、全データを移行することで解決した。geocities を利用していた2015年9月の時点では、パーマネントリンクの性質を持つかも知れない他社のクラウド(Google Driveなど)を試す考えもあった。しかしそれを行うと HTML ファイル管理と画像管理が別サイトとなって煩雑になるために見送った。最終的に geocities の閉鎖がアナウンスされたことで有償のホームページレンタルスペース (ロリポップ GMOペパボ株式会社運用)に移行した。ホームページの URL もこのときに変わっている。
有償スペースでは充分な画像保管容量があるため、今後は画像(将来的には動画も)と記事ファイルは同一サーバ上に存置する。OneDrive の利用は停止しているが、既に多くの記事が OneDrive 依存の画像を参照している。現在のところ改訂前に作成したリンクは正常に機能するものの、将来的にこれらが機能しなくなった折には当該画像すべてを同一サーバ形式に変更しなければならない脆弱性を抱えることとなった。
《 関連記事リンク 》
出典および編集追記:
1.
Microsoft OneDrive のフォーラムに投稿された本問題についての読者の投稿と Microsoft グループプログラムマネージャによる回答。
(全文英語であるが Google Chrome などの機械翻訳機能を通せば日本語化されある程度読める→翻訳後ドキュメント
)
国内ユーザーによる同種の問題に対する報告。
いずれも根本的な対策が採られておらず、国内担当者も「情報がない」と返答するばかりの状況であったことが分かる。
1.
Microsoft OneDrive のフォーラムに投稿された本問題についての読者の投稿と Microsoft グループプログラムマネージャによる回答。
(全文英語であるが Google Chrome などの機械翻訳機能を通せば日本語化されある程度読める→翻訳後ドキュメント

国内ユーザーによる同種の問題に対する報告。
いずれも根本的な対策が採られておらず、国内担当者も「情報がない」と返答するばかりの状況であったことが分かる。