常盤公園・菖蒲苑

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記事編集日:2015/11/20
菖蒲苑(しょうぶえん)は常盤公園の西側に存在する野外庭園で、時期になると夥しい種類の菖蒲が咲き競う。
写真は「しょうぶ祭り」が開催された日の苑内の様子。


西側入口から入ったときの庭園入口位置図を示す。


西駐車場から園路を下っていくと、トイレの前で分岐路に差し掛かる。
トイレの前に菖蒲苑の表示板が出ている。


この表示板の左横に降りる階段が造られている。
付近の園路にはあじさい苑の延長としてアジサイが植えられている。


常盤公園公式サイト[1]では、菖蒲苑は「しょうぶ苑」と案内されている。西入口の案内板にも「しょうぶ苑入口」と記載されている。これは常盤公園を「ときわ公園」として案内する流れに準拠している。当サイトでは常盤公園を常に漢字表記してきた流れを汲み、菖蒲苑と漢字で表記している。
なお、以下の写真は説明のため菖蒲の咲かない別の時期に撮影されたものが含まれている。
《 成り立ち 》
菖蒲苑は昭和41年7月に造られたとされる。
周遊園路に接する場所に文字と竣工年月を刻んだ岩が置かれている。 自然の岩に刻みつけたらしく裏側には何も彫られていない。


上記地図でも菖蒲苑は池として表示されている。恐らく菖蒲苑以前は常盤池の小さな入り江の一部で、末端部を締め切ることで造られたと思われる。
写真は白鳥大橋を背にして撮影している


白鳥大橋が架かる以前は、菖蒲苑は常盤公園において西の端であった。常盤池を周回する周遊園路がまだ完成しておらず、菖蒲苑を訪れてた来園者はここで引き返す以外なかった。個人的関わりとしても幼少期には訪れた記憶がまったくない。周遊園路が完成してからはウォーキングの折に立ち寄る来園者も相当に増えている。

菖蒲苑の諸元について記載された看板。
メインの周遊園路近くに設置されている。


菖蒲園が造られた背景などは調べておらずまだ分からない。判明次第編集追記する。
《 シーズン中 》
ときわミュージアムと異なり、菖蒲園は完全に屋外の自然環境で展示される。菖蒲の花の咲くのが5月末〜6月中旬なのでその時期でなければ花が咲いた状態で観ることはできない。春先に植え付けを行うので早い時期に言っても葉桜ならぬ葉菖蒲状態である。

花が咲き始める5月下旬より来園者向けの準備が始められる。西駐車場から園路までこのような幟が並び始める。


ほぼ同じ時期に夜間の観覧もできるようにライトアップされる。[2]
5月末頃から菖蒲まつりに先だってそれぞれの畝に品種名を記載した木札が立てられる。
写真はたまたま札設置作業に出くわしたときの映像


この木札はかつては直接墨で記載された板を立てていたが、経年変化で品種名が読みづらくなるせいか2013年より上の写真のように木の板へ品種名を印刷した紙を貼る形式に変更されている。
咲き揃う時期は品種によって異なり、5月下旬には殆どが開花する種もある。このため花が咲いていてもまだ木の札が設置されていないこともある。

全品種において最も花開く時期が6月中旬なので、概ね第2日曜日が「しょうぶ祭り」の日と指定されている。この日には菖蒲園入り口付近の園路にテントが設置されお茶の接待や花菖蒲の苗の販売などが行われる。[3]

菖蒲苑の園内には小道が設けられ、随所に休憩用のベンチが設置されている。
しかし最盛期には人物を入れずに撮影するのが困難なほどの人出となる。


菖蒲苑は庭園としても秀逸で、締め切られた入り江部分が蓮の育つ池となっていて、中央に日本庭園風の石橋が設置されている。


周遊園路からの枝道の先に藁葺きの東屋がある。
菖蒲苑のメインとなる休憩所で、ここから菖蒲を眺める来園者が多い。


菖蒲苑の一番奥から撮影。


園路がカーブしているこの場所は概ねかつての入り江の先端部分にあたる。ここより先はあじさい苑の一部となる。


あじさい自体は菖蒲苑の一角にも散在する。時期としてはしょうぶ祭りが開催される頃には5分咲き程度である。したがって菖蒲が終わりそうになる頃から続けてあじさいを鑑賞することができる。

どの菖蒲も適度な水分を必要とするので、最盛期には畑部分が浸る程度に水が張られる。


このため目的の花菖蒲を近接撮影したくても難しい場合がある。
足を滑らせて落ちたらかなり哀しいことになってしまうだろう。子ども連れの方は振る舞い方に注意が必要だ。


《 シーズンオフ 》
菖蒲の咲かない時期でも庭園そのものを味わうために散歩コースに組み入れるウォーカーは多い。


苑内にはベンチやモニュメントも設置されていて、特に白鳥大橋を望めるこの場所はよく来園者が利用している。


菖蒲の咲いていない時期の様子。
水が抜かれ、菖蒲の生えている部分は乾いた畑のようになっている。


蓮の池も水位が下がり、枯れ草などの除去が行われる。


この池には魚類は居ないようだが大きなカメが住み着いていてしばしば大岩の上で甲羅干しをしている姿を見かける。

また、苑内に3羽のカモが棲み着いていて逃げ出さないよう管理されているのか、来訪者が近づいても一定距離を置いて離れるだけであまり人を恐れる様子はない。
2015年より苑内に見られるようになった


《 記事公開後の変化 》
2015年度のしょうぶ祭りでは例年になく花菖蒲の開花が遅かった。このため6月第2週日曜日のしょうぶ祭りでは半数種近くが開花しない状態だった。また、一部の個体では茎が途中で切り取られたものがあり窃盗かと思われたが、病気にやられた個体が他の株に蔓延しないよう対処されたためのようである。[4] 夜間のライトアップは例年しょうぶ祭りまで行われるが今年は祭り以降も継続して行われた。
6月のシーズン中に菖蒲苑で観られる数多くの花菖蒲の写真集。
品種名札の見えるものと近接画像の2枚ずつを五十音順に掲載しています。解説はありません。全4巻78種。
※ 度重なる画像の表示不具合が解消されないため遺憾ながら本ギャラリーは一旦撤回しました。次期シーズンに新たな品種の写真を追加した上での復活を予定しています。
派生記事: 常盤公園・菖蒲苑ギャラリー【1】
まだ花の咲かない菖蒲園を偵察に行ったとき出会った鴨たちと亀との心暖まらない野ウサギ目線的レポート。2015年5月27日作成。(要ログイン)
外部ブログ記事: 菖蒲苑ブルース・上巻下巻
出典および編集追記:

1.「ときわ公園 公式サイト

2. ライトアップ中は離れた特定のビューポイントからの鑑賞のみを想定している。池へ転落する恐れがあるなど危険なため夜間はライトアップ中でも菖蒲園内の立ち入りを控えるように呼びかけられている。

3.「FB|2015年のしょうぶ祭り開催について(要ログイン)

4.「FB|しょうぶ園の変(要ログイン)

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