位置を地図で示しておこう。
この場所は琴崎八幡宮の鳥居が斜め正面から見える位置になる。
市道は終点の参道に行き着く前に時雨(しぐれ)川という小さな川を渡る。橋の欄干が緋色で意匠も凝っており、何か由来のありそうなことを匂わせる。
後に述べるように初代の橋は別の場所に移設されており、この道に架けられる橋としては恐らく二代目である。
逆光のせいで見づらいが「うずはし」と平かなで書かれている。
(2枚目は後日撮影されたズーム写真…以下同じ)
反対側から撮影。漢字で時雨川と陽刻されていて、「雨」の字の中に水が入っているように描かれているのがおもしろい。
ズーム撮影。
ピントが甘くなってしまって失敗…
(機会があったら撮り直して写真を差し替えよう)
昭和59年3月完成だから、市内に架かる橋からすれば充分に若い橋である。
上流を眺めている。
時雨川は真締川の支流の一つとなる準用河川である。川とは言っても今では護岸整備され、幅広の用水路になっている。
渦橋という名前から、川が勢いよく渦を巻いて流れている場所に架かる橋を想像させる。現状はコンクリート護岸に固められた水路に過ぎないのだが、昔は水量豊かな川だったのかも知れない。
渦橋という名前の由来について、正確なことはよく分からない。かつて図書館で借りた書籍に少しばかり渦橋の記述を見かけたような記憶もある。現在のところネットで検索しても何もヒットしないし、同名の橋すら見つからない。
下流側を撮影している。
国道490号がすぐ傍に見えている。時雨川は国道の下をボックスカルバートでくぐっているが、かつては立派な欄干と親柱を伴った橋だった。
記憶が確かなら、渦橋は国道490号の拡幅工事が進められたのと同じ頃に琴崎橋と共に架け替えられた筈だ。
琴崎八幡宮がすぐ近くなので、両者の橋は共通して緋色に塗られ古めかしい親柱になっている。しかし渦橋の方は経年変化で緋色もかなり色褪せてしまっていた。
(あまりにもみすぼらしい…そろそろ塗り直してはどうだろうかと思った次第)
初代の渦橋は失われてしまった訳ではなく、琴崎八幡宮の御旅所がある石段の前に移設されている。
後続記事として案内しておこう。
(「琴崎橋・渦橋(旧橋)」へ続く)
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翌年2013年の5月中旬にここを通ったとき、欄干が塗り直されていることに気付いた。
本記事でも褪色が酷いことを言及していた。
この一年のどこかで塗り直されたようだ。
銘板などは以前と同様であった。