宇部琴芝郵便局(旧局舎)

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現地撮影日:2015/7/23
記事公開日:2016/3/17
情報この記事はかつて琴芝駅付近に存在した琴芝郵便局ついて記述しています。
2015年7月に新築された琴芝郵便局については こちら を参照してください。

この記事を作成する近年まで、琴芝(ことしば)郵便局は、市道琴芝町線に面した琴芝駅付近に存在していた。
写真は閉局直後の撮影。


位置を地図に示す。[1]


冒頭に併記しているように撮影は去年の夏で、市役所へ向かうときたまたま産業道路を通ることで移転していることを知った。名称も琴芝郵便局だったので、新規開局ではなく琴芝駅近くにある局舎が移転されたことを知った。そこでまだ古い局舎がなくなるのは確実と知って市役所の用事を済ませた後撮影に立ち寄っている。

旧局舎はプレハブの平屋造りである。今となっては古くさい構造になってしまったが、かつては特定郵便局にはまったくありふれたタイプだった。


道路側正面からの撮影。


手書きと思われる緊急時の掲示が今も遺っていた。
この赤色灯が点灯したことはあったのだろうか…


既に産業道路側に開局しているので、閉鎖されていることが分かるように〒マークやATMサイン部分にガムテープで×印が貼られていた。


ガラス扉に貼られている掲示で移転日が2015年7月6日と判明した。
車でのアクセスが良い産業道路沿いの駐車場が確保できる場所を選んだようだ。


宇部琴芝郵便局の誕生は1955年で、初期はこの場所ではなく駅通りに開局している。琴芝駅の横となる現在地へ移転したのは1968年とされている。[2] したがって今のところこの場所での営業期間が最も長く、一般市民にも覚えられている場所と言える。

局舎が同等の造りとなる特定郵便局は市内にも他にいくつかある。しかし旧琴芝郵便局は来局者向けの駐車場がなく、車で来た場合には路上に停めざるを得ないという問題点があった。
隣接するスペースは琴芝駅の駐輪場だし、そこそこ近くても用途外利用となるため総合福祉会館やシルバーふれあいセンターへ停める人は皆無だった。近年は高齢者も車が移動の足となるせいか、年金支給日などでは来局者が急増し、多いときは局の前に3〜4台並んで停まっていた。公安も違法状態を看過していたわけでもなく、巡回パトカーがスピーカーで車の移動をお願いしますというアナウンスを行っていた。

写真では外観しか分からないので営業していた局内の様子を概説しておくと…ATM向けと一般窓口向けの入口が別々にあって、窓口向けのスペースは極めて狭かった。切手・為替・預金など3つの窓口はあったが、すぐ後ろに用紙に記入するための台と座椅子が3脚置かれているので廊下のように細い部分を行き来していた。年金支給日には手続き待ちで椅子が全部塞がるどころか、中へ入れない状態になる位に来局者が多かった。
ATM入口は独立しているものの、一般窓口からも通じていた。このため預金を下ろすために外で列を成して待っているのに一般窓口側からサッと割り込む例がありトラブルの元となっていた。その後、ATM向けの扉には「外で並んでお待ち下さい」のような案内が貼られた。
《 記事公開後の変化 》
・移転後も永いことプレハブ局舎は遺っていたが、2016年の3月頃解体撤去された。この記事を作成する現時点では更地になっている。


局舎のみならず玄関前に設置されていたポストも撤去されていた。跡地の利用についてはまだ把握していない。

・2017年6月までに旧局舎のあった場所は売却され個人宅が建築中であった。後に建物は個人宅ではなく鍼灸院として営業開始していることが分かった。
《 個人的関わり 》
注意以下には長文に及ぶ個人的関わりが記述されています。レイアウト保持のため既定で非表示にしています。お読みいただくには「閲覧する」ボタンを押してください。

地名としての琴芝について。
派生記事: 琴芝について
出典および編集追記:

1. 記事作成時においては地図を拡大すると現在もなお琴芝郵便局と表示される。次の地図改定時には削除される見通しである。

2. 開局後しばらく掲示されていた「2016年7月6日 宇部日報」の記事による。

3. この傾向は全国的なものである。例えばお隣りの山陽小野田市の本山郵便局も初期は「山口・小野田本山」であったが、局舎移転に伴い「小野田本山」に変更されている。現在は市街部で県名を冠するタイプは絶滅種かも知れない。

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