木屋川発電所【2】

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(「木屋川発電所【1】」の続き)

門柱から先まで行くことは出来たが、その先には最終地点となるフェンス門扉があった。


水利使用標識があったが、許可期限が切れている状態だった。そう言えば湯の原ダムを訪れたとき、許可期限の部分が白潰しになっていたことから、どちらも申請中なのだろう。


フェンスの内側はイブキがこの上ないほど旺盛に伸びていて、中の様子が窺えなかった。


フェンス門扉の左側に何やら外来者向けの告知板が出ていた。


見学会中止に関するものではなく、発電所の無人化を告げる内容だった。平成3年度から無人化されたということだから、相当前のことになる。


イブキを避けてフェンスの網目左端から撮影。
あの災害さえなければ、この夏は安泰に一般公開が行われていたのに…恨めしい限りだ。
もっとも水害に遭われた方の事を思えばそれどころではないだろうけど
あの建て屋の中で発電機が唸りをあげて回っている筈なのだが…


振り返って門柱の内側から撮影。
こんな感じで、道中は車が転回できる余地はまったくない。発電所のフェンス門扉が閉まっているときに車で来たなら全線バックで退出するしかなく、車で入らない方が良いとダム事務所の職員がアドバイスしてくれた通りだ。


これ以上は何も観ることはできないだろう。

さて、帰ろうか…

最後にちょっと振り返ったとき、水利使用標識の裏側に山側へ向かっていく細い通路と階段があったことを思い出した。
「どうぞお入り下さい」とは書いていないが、別に進入禁止にはなっていない。


灌漑用水の管理用なのだろうか…コンクリートの用水路が伸びていた。時期柄か水も流れている。
これを辿ったからとてまさか発電所の敷地に入れる筈もなかろうが、もう少しダムに近づいて写真を撮れるかも知れないと思った。


折角はるばる来たのだから、ちょっと見させて頂こう。

階段を登って水路沿いに進むと、有刺鉄線の付いたフェンス門扉の上側にやって来た。
高さ4m程度あるので足元に注意だ。


もっとも進攻できるのもここまでだった。
その先に再び別の有刺鉄線付きフェンスがあり、何処にも行けない状況だったのだ。

しかし視座が高くなった分、ダム堰堤がハッキリ見えるようになった。


腕を伸ばして撮影。安泰にダムへ接近できる限界だ。
敷地内に植わっているイブキの後ろに、発電関連の設備が隠れている。しかしこれ以上どうにもならなかった。
宙に突き出た2本の棒は発電所排出口の調整バルブだろう


見学会が開催されたなら、ぜひとも予約を入れて観に来よう…
そう念じつつ来た道を引き返した。

来るとき、ダムの全容を撮影しようとして視野に垂れ込める電線が邪魔だったのを思い出した。
電線のない場所で振り返ってダムと排出口を撮影。拡大対象画像です。
画像にマウスをかざすと拡大、ダブルクリックで最大化します。
クリックすれば元のサイズに戻ります。


県道に出た後、あれでも木屋川に掛かる橋からダムが見えるかも…と思った。それでダム事務所の駐車場からも見えたあの橋まで行ってみた。
派生記事: 木屋川ダム【3】

さて、連載記事の冒頭で木屋川発電所への行き方を案内したので、図示もこちらでまとめておこう。
歩いた経路を地図に書き加えておいた。


国土地理院の地図には(この記事を書いている現時点に於いては)県道の分岐点に郵便局が記されている。実際にはこの地図でマークを書き込んだ場所に移転している。
ここに車を置けば、木屋川発電所までは歩いてもほんの数分だ。

ただし木屋川ダムの記事でも触れたように、発電所やダム下の眺めを観に行くなら車は郵便局の駐車場に置いて…などと積極的には言えまい。
担当者も「郵便局へ立ち寄る便があるなら…」のような言い方をされていた
郵便局の駐車場は4〜5台停められるスペースはあるものの、意外に利用者は多い。土日の休日はまだしも、平日なら郵便局の窓口で一言断ってからの方が良いかも知れない。

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