ゴデチア畑

素材インデックスに戻る

記事作成日:2020/6/2
最終編集日:2021/5/29
市内においてゴデチア畑と言えば、二俣瀬区車地にある個人の休耕田に植えられたゴデチアが代表的である。写真は開花時の全容。


位置図を示す。


ゴデチアとは聞き慣れない名前だが、別名イロマツヨイグサ、タイリンマツヨイグサと呼ばれる園芸植物である。[1]この場所のゴデチア畑の開花時期は5月下旬〜6月上旬で、現地は私有地であるが誰でも自由に観に行くことができる。開花時期には来訪者が多いため駐車場が整備されている。(後述する)
《 開花時の現地の様子 》
愛らしさと色合いを愛でるものなので写真に解説は不要だろう。以下に晴天で青空の拡がる日によく撮れた画像を掲載する。





他の記事でゴデチアについて言及することはないと思われるので、ここでゴデチアという花について記述する。
【 花の詳細画像 】
ゴデチアは一年草で、花の形はコスモスに似るが四弁である。色彩は大別して赤、紅、ピンク、サーモンピンクがあり、外側が白で中心に向かって紅色に変わるものと、その逆の変化をもつ個体がある。色合いは遠くから見ればツツジやサツキと見間違えるかも知れないが、白い要素を多分に含むため鮮やかさが際立っている。

もっとも標準的な群生。


花弁の周辺がややギザギザしているのが特徴である。


薄い緋色。この色調はあまり見かけない。


サーモンピンクの個体。この色調が一番少ない。


中央に花粉を蓄えた萼があるが、香りはまったくないか殆どない。大量に密集して咲いている中に近づいて微かに甘い香りを感じる程度である。この香りは些かインクの匂いに似ているようでもある。モンキチョウなどは香りか色を察知してよく花弁に留まっている。

気候により多少変動するが、概ね5月中旬以降に咲き始め、5月末から6月上旬が見頃となる。
【 鑑賞以外の愉しみ方 】
ゴデチアの色合いもさることながら、現地は山陽新幹線がすぐ横を通っていることでも知られる。
このためタイミングを見計らえばゴデチア畑をバックに疾走する新幹線を撮影することができる。


新幹線そのものを間近に見たい場合は、更にこれより里道を北へ歩いたところにある黒見山跨線橋が適している。
【 同じ場所に観られるその他の植物 】
ゴデチア畑とほぼ同じ場所に花菖蒲も数種類植えられている。花菖蒲の開花はゴデチアより少し遅いので、ゴデチアが終わりに近づいてからも花菖蒲を楽しむことができる。


したがってゴデチアが咲き始める5月下旬から6月中旬頃までが旬であり、その他の季節はゴデチア畑は再び静けさを取り戻す。
《 成り立ち 》
ゴデチアは園芸植物であり、周辺の里山には自生していない。ゴデチア畑より更に山陽新幹線沿いの道を奥へ進んだところに花卉工場があるので、ここで育成販売している一部を観光用として植え付けたのかも知れない。詳しいことはまだ調べられていない。

ゴデチア畑というのはこの記事制作上の名称であり、特別な名称がついているわけではない。Google map のレビューでは山陽新幹線の車窓から鮮やかな花畑が見えることが言及されており、SNSを通じて広まった可能性もある。
《 現地へのアクセス 》
新幹線の黒見山跨線橋へのアクセス路と共通である。
市街地からの場合、市道田の小野車地線を北上し、山陽新幹線の厚東川跨線橋の下をくぐってすぐ右側の道を入る。


これより山陽新幹線の築堤路を右に見つつ直進する。
(株)田辺商会事務所前を過ぎると道は未舗装路となり、その先を進んで左側に駐車場がある。


田辺商会事務所付近から駐車場までは道が狭く離合ができないが見通しは良い。来訪時も退出時も対向車の動向を見てから進行する。

駐車場と言っても一個人の空き地である。
時期によっては駐車場の一角にテントが張られ、切り花や手作りの小物が展示即売されていることもある。


土地所有者の民家の近くに東屋があり、ゴデチア畑を眺めながら休憩もできる。一連のもてなしはすべて土地所有者の厚意により無償で行われている。
《 ゴデチアが見られるその他の場所 》
園芸植物であるため、自生しているのを見かけるのはゴデチア畑の周辺に限られる。こぼれた種か株がそのまま定着したものと思われる。それ以外の市内では二俣瀬区か厚東区以外では確認されていない。

国道490号の善和交差点の北側にあるリバーサイドガーデンにはゴデチアが植え付けられている。


この他に県道宇部美祢線沿いの春日地区と県道善和阿知須線の山口市阿知須源河付近にもゴデチアを確認している。自治会で購入したものを植え付けたものと思われる。個人で購入したゴデチアを植え付ける事例もある筈だが、今のところ他地区で咲いているのを確認できていない。
《 個人的関わり 》
ゴデチア畑を知ったのがいつだったか覚えていない。Google map ではこの位置にピンが表示され、季節になると見たことのない鮮やかな赤い花が一面に拡がる花畑となるといったレビューが表示されていた。ピンの名称は当初「ゴテチャ」と表記されていたので最初は意味が分からなかったが、後に「ゴデチア」という名の花であることが分かった。

手元にあるもっとも古い日付の画像は2018年4月のものである。このときはゴデチアを観に行ったのではなく、その更に奥にある新幹線の黒見山跨線橋の踏査と撮影が目的だった。

この総括記事を作成する現時点で4年連続して訪問している。特に2020年は5月中旬に訪れたときは時期が早すぎでまだ数輪咲くのみだった。同月30日に訪れたときは満開近かったが、空模様が今ひとつだった。6月2日には青空が拡がったので、3度目の訪問でここに掲載したような青空バックの写真が実現した。FBに投稿[2]したところ、初めて知ったというメンバーがかなり多く、少なくとも3名がこの情報を元に現地へ観に行っている。
【 近年の話題 】
(株)宇部日報社が取材に訪れていて、2021年5月25日に記事として掲載されている。去年撮影に訪れたときはゴデチア畑を管理なさっている方と直接お話しした。

2021年に訪れたとき、ゴデチアの花弁を観察していて花びらが5枚のものが稀に存在することが分かった。


色彩にかかわらず殆どの個体は4枚の花びらを持つ。見つけた後他にないか周辺の個体を丹念に観察したが、色調の薄いもので1つ見つかっただけだった。
《 関連記事リンク 》
出典および編集追記:

1.「Wikipedia - ゴデチア

2.「FBタイムライン|2020/6/2の投稿

ホームに戻る