![]() | この記事は画像リンク修正時に市道長原三神社線の派生記事からファイル名を変えて移動されました。 |
市道長原三神社線が越川(こえこう)川を渡る手前でこの水路沿いに伸びる道があり、その先にはかつて市内でも有数の大レンゲ畑が存在していたことで知られる。
上記の撮影を行った場所のストリートビュー。左側の田の奥がレンゲ畑だった。(2013年5月撮影)
このレンゲ畑は人から話を聞いて訪れたのではない。実は丸尾方面のこの道は自転車で通るのはまったく初めてだった。しかし初めて走る市道から少し離れていてもそのレンゲ畑の壮観さは容易に窺えた。
初めてこのレンゲ畑を見つけたときのショット。
市道から撮っている。広がる田のうち奥の方ですぐにそれと分かる鮮やかな色を呈していた。
肉眼で見えてはいたが市道からズーム撮影してみた。
明らかに手前の田に生えたレンゲとは勢いが違う。
レンゲ畑へのアクセスは容易で、本路線から水路に沿って目的地へ向かう地区道がある。
(車でも入れるが留め置ける場所がない)
ワンショットでは入らない広さ。それほどの広さの田にみっしりとレンゲが植わっているのである。
田の端は丁寧に草刈りされていて容易に接近できるようになっていた。
手前の方は葉がよく見えるので緑が目立ち、奥の方は花が重なって見えがちになるのでグラデーションのかかった赤紫のじゅうたんになる。
一つ手に摘まんで接写してみた。
田の端に数軒の民家が並んでいる。このうちのどなたかの田だろう。
緑+赤紫+白の競演。
昔はこんなに探すのを苦労しなくても何処でも観られていた筈の景観だ。
現地で撮影された動画。
[再生時間: 22秒]
帰宅後、このレンゲ畑について地域SNSの記事として掲載したところ意外にこのレンゲ畑の知名度が高いことが分かった。市内最大規模かは分からないが時期になれば訪れる人も多いようだった。
《 その後の状況 》
【 2014年春 】
去年の連休に訪れたときの映像。5月入りしていながらレンゲの出方がやや少なくなっていた。
この年だったかどうか分からないが、田の端に「ご自由にお入りください。連休明けに鋤き込みます」という立て札が設置されているのを見た覚えがある。残念ながら立て札の写真は撮っていない。しかし訪れたことがある方ならまずご存じのことと思う。
田の持ち主は通常よその人が勝手に自分の田へ入ることを嫌がるものである。現代の田植えは機械仕掛けなので昔のような苗の植え込みで足跡がつく余地はなく、大勢の人が押し寄せれば田が荒れる。畦畔などは踏みつけられて崩れれば水が漏るため築き直しが必要になってしまう。逆に訪れる方もいくらレンゲを観たくても他人の田へ勝手に入るのは躊躇われるものである。実際それは私有地への恣意的立ち入りになり承諾なしの侵入は好ましいことではない。
この場所はレンゲを観に来る人が多いのを見越して、田の持ち主は誰でも気兼ねなくレンゲを観られるように先の立て札を設置したのだろう。お人柄が偲ばれる話である。私も自由に田へ入ってレンゲを間近に撮影できるこの場所がいたく気に入り、殆ど毎年欠かさずレンゲを思い出す都度この場所を訪ねている。レンゲのことを思い出したタイミングがあまりに遅く、急いで来てはみたものの既に田へ鋤き込まれた後だったこともあった。
【 2015年 】
そして2015年のこと…この記事を作成にするにあたってかなり期待して現地へ行ったのだが…思ったほどレンゲは生えていなかった。
心なしか田そのものもあまり手が入っていないように思われた。
このレンゲ畑についてFBのタイムラインへ掲載したところ、この田を管理している方が亡くなられたとの情報が得られた。[2] レンゲは田の肥料用として播種するものだが、それを行わなくても暫くの間は前年の種から少しばかり生えてくる。あるいは亡くなられたのが最近のことではないかも知れないが、誠に惜しいことである。これほどの大規模なレンゲの景観を誰にでも提供する開放的なレンゲ畑は市内で他に無かった。せめて写真と共に記事化し、このような活動をなさっていた方の存在と共に記録しておきたいと思った次第だ。
この場所の田畑が今後どうなるのか分からない。どなたかが継承して再び鮮やかな赤紫のじゅうたんを蘇らせてくれるかも知れないが、現実問題として市内のレンゲ畑は確実に少なくなっている。当サイトでも市道恩田則貞線の沿線にあったレンゲ畑を派生記事化しているものの、既にこのレンゲ畑は田から普通の畑に転換されている。
【 2021年 】
季節が違うが、2021年の1月に自転車でここを通ったときレンゲ畑があったことを思い出して撮影した。ビニルハウスに隣接する田がレンゲ畑だった。
季節が異なるので当然レンゲはないが、少なくとも田畑の状態は保たれていた。
それほど荒れた感じもなくまだ耕作されているのではないかと思った。
画像の復旧作業を行っている最終編集日時点では、市街部にもはや田畑は殆どない。住宅需要が根強く、耕作しないまま土地を遊ばせておくのは如何にも勿体ないとばかりに多くが新興住宅地に、一部が太陽光パネルの発電所に変わっている。
市街地から離れれば幾分土地改変圧力は弱まるものの、アクセスの良い幹線道路沿いは殆どが住宅地になっている。畑はある程度遺っているが、水田面積の減少が激しい。市内のいくつかの溜め池では水利組合が解散しており、溜め池そのものを埋め潰す動きも目立っている。
冒頭にある通りこの記事は当初市道の派生記事として公開されていた。これでは分かりにくいだけでなくせっかくの写真を埋もれさせてしまう原因になるので、レンゲ畑そのものを一括して山野セクションへ移動することにした。既に作成されているゴデチア畑の記事やコスモス畑も将来的には同様にする予定である。
《 関連記事リンク 》
出典および編集追記:
1. 正確にはこの地名表記は正しくないかも知れない。市道よりこのレンゲ畑に向かう地区道沿いの水路が越川川であるという防災マップの表記より当初は越川のレンゲ畑としていた。参照元のインデックスでは丸尾のレンゲ畑としている。
2.「FB|越川のレンゲ畑
」の読者情報による。
(勘違いであったら申し訳ない…むしろ間違いであって欲しいのだが…)
1. 正確にはこの地名表記は正しくないかも知れない。市道よりこのレンゲ畑に向かう地区道沿いの水路が越川川であるという防災マップの表記より当初は越川のレンゲ畑としていた。参照元のインデックスでは丸尾のレンゲ畑としている。
2.「FB|越川のレンゲ畑

(勘違いであったら申し訳ない…むしろ間違いであって欲しいのだが…)