峠池【2】

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(「峠池【1】」の続き)

枯れ木のように見える部分をズームしてみた。
16倍ズームで失敗写真を量産しつつ何とか捕らえたのがこれだ。


撮影後その場で再生することでやはり人工物であることが分かった。
再生映像を見た限りでは携帯会社の電波塔のような感じだ。位置的には鉄塔から100mくらい離れているようだが、ズームで撮影しているので双方の距離の情報は曖昧である。感じとしては電波塔の方が奥の方にある。最近建てられたのだろうか。まるで何もない山中にポツンと電波塔のみ設置されているように見えた。

まだ満足な溜め池全体の写真を撮れていない。今度は堰堤の反対側に向かった。
途中に堰堤の傾斜が緩くなっている場所があるのでそこから降りられそうだ。


登山道は池の周囲にあるようだけど雑木林の中を通っているので多分眺めは効かないだろう…直接下へ降りた方が撮影しやすそうだ。


堰堤から降りるのに困難はなかったが、草丈がかなり伸びていてヘビの尻尾を踏んづけなければという心配がちょっとあった。

堰堤を横から撮影したところ。
水位は標準だろう。剥き出しの斜面の途中にゴニョゴニョと音を立てている場所があった。


汀の様子。水生ではない植物が生えていて、水位があがるたびに池の水へ飲み込まれ枯れてしまうといったサイクルを繰り返していた。透明度はそれほど高くない。


ゴニョゴニョと音を立てているのは堰堤に造られた樋門である。水が流れ込んでいるのだが、音はすれど樋門を見つけるのに苦労した。水面での光の反射がきつくカメラは向けられなかったが、池の底へ向かって伸びていく斜樋と木の栓が見えていた。

周辺と樋門部分を含めて動画撮影した。

[再生時間: 22秒]


斜樋部分はコンクリートだが殆ど土の下へ隠れていた。
足下の枯れ草を払いのけると栓をされていない穴が現れた。


堰堤の下まで降りたついでにさっきの石橋の方へ行ってみた。
橋の上から眺めても古めかしい構造が見受けられたからだ。


この写真だけではわかりにくいが石橋の真下を撮影している。
花崗岩の柱を2本ほど橋に対して垂直に並べ、その上に橋と平行に柱を載せている。柱の下には水が流れ出る取り出し口のような隙間ができていた。


現状はここまで水位が上がっていないため枯れ葉が溜まり詰まっていた。余水吐から流れ出るほどになったとき水流を絞って下流側が無秩序に削られるのを防ぐための機構だろうか。

石橋を支える橋脚部分に細い筋状の削り跡がみられる。
当初からこのように削った上で橋脚にしたらしい。


これは堰板を立てて水位を上げるのではなく多分木の葉などが流れ出ないよう網を設置するためのものだろう。同様の機構が蛇瀬池の余水吐にもみられる。

石橋の下へ降りたことで木の枝に遮られることなくある程度の視界が確保できた。それにしても逆光の強さは如何ともし難いものがあった。
逆光を覚悟での3連続パノラマ撮影。


降りた場所から汀を右回りに移動した。


そこは小さな支流が流れ込むところで大量の土砂が流れ込んでいた。サラサラとした感じの砂地で、足を踏み入れると海岸の砂浜のように足下がはまった。

最初期はこの辺りも池の一部だったんだろう。
流れ込む土砂で池も相当浅くなっているようだ。


ここより太陽を背に向ける側へは汀を辿ることができなかったので、再び3分割でパノラマ撮影した。


天気が良いので撮影位置さえ気をつければ結構きれいな溜め池なのだろう。堰堤から撮影したいなら午前中でないと逆光になる。それも持世寺川が北へ向いて流れるという市内で普通に見られる川とは逆の流れ方をしているからだ。

水を飲みに来る野生動物があるようで砂地にたくさんの足跡がついていた。


この他にもイノシシが砂地でのたうち回ったような跡もいくつか見られた。こういった野獣との遭遇は、山歩きをするとき近年特に意識される脅威である。里山へあれほど出没しているのだから普通に登山道を歩いていても出会ってしまう確率は昔よりも高いだろう。ただし普通は極度に警戒心が強いので、巣穴近くへ不意に踏み込んでしまったなんて状況でなければ向こうの方から喧嘩を仕掛けて来ることは殆どないと思われる。

もう少し活動可能な程度に太陽の位置は高かったが、寄り道するにしてもこの時間から更に山奥へ入るわけにはいかない。
そろそろ引き返すか。

ケルンをバックにFBのイイネ!ポーズ。
さんざっぱら逆光に悩まされてきたので最後に背中を向けて太陽を味方につけてやった。[1]


溜め池の全体を捉えた写真としては些か出来が悪かったので、先々で再訪したとき峠池【3】を作成するかも知れない。
なお、時系列としてはこの後に来た道を引き返して展望の丘に行っている。この道中を記事化するかは今のところ考え中である。
出典および編集追記:

1.「FB|2016/11/3のタイムライン(要ログイン)

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