写真は市道横尾線の途中、横尾台ニュータウン造成地からの撮影。
余水吐の位置を中心にポイントした地図を示す。
地図で眺めた横尾池は北西に頂点を向けたハート形をしている。しかし整った汀の線は平成期に入っての護岸改良工事と道路設置に依るもので、かつては三角形に近い形をしていた。[1]特に池の北側にみられる不規則に入り組んだ市境ラインは、昔の横尾池の汀に一致している。
市境付近にあることから推測されるように、横尾池は丘陵地帯の中では高い場所に位置する。降雨に頼った貯水は殆ど期待できないが、いつ訪れても概ね満水位近く水を湛えている。地図を眺めると西側の離れたところにある山立石池から横尾方面へ流れ出る用水路が記載されているので、恐らく山立石池から灌漑用水を導き貯留しているものと思われる。
本路線の終点付近で道路幅が広くなる。
そこに溜め池へのネットフェンス門扉と祠が設置されている。
花崗岩を研磨して造られた祠は傍目にも新しい。
正面に扉が付いている構造は八王子神を祀るマムシ除けを思わせる。
設置時期は祠の背面に刻まれていた。
平成10年に溜め池を改修したとき水利組合が設置したものである。
フェンス門扉の内側は溜め池へ向かってスロープになっていた。
ゴミを浚えるとき軽トラを乗り入れるためだろう。
溜め池の名称はフェンスに設置された表示板で明らかになる。[2]
釣り禁止の文言はないが、代わりに溜め池の栓を妄りに操作しない警告表示があった。
過去にいたずらで溜め池の水を放流された事例があったのだろうか…
フェンス門扉越しにちょっと覗いてみた。
平成期に入って改修されたせいか放水路らしき部分がグレーチングで覆われている。このような構造はあまり見たことがない。
それほど景観的に優れた溜め池でもないのだが、市道横尾線の終点となるコーナーから横尾池を4分割撮影した。
市道に面する2方向は容易に近づけるが、東側は住宅地の管理道や空き地に占められている。何処からでも全体を見渡せるので敢えて周回はしなかった。
護岸すべてがコンクリートに固められていて特に道路に面する区間は高いフェンスが設置されている。釣り禁止の標示は出ていなかったが、周囲が広く目立つ場所なせいか訪れたときは釣り糸を垂れる人は見受けられなかった。
横尾池に関する個人的関わりは、後述する内容に係る僅かなものだけである。市道の直線部に接した溜め池の汀部分は通常の土手で柵などはなく、道路面からもあまり高低差がなかったように思う。