市道薬師堂立熊線【1】

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現地踏査日:2012/9/9
記事公開日:2012/9/18
市道薬師堂立熊線は、国道2号丸山ダム三差路に起点を持ち、宇部丸山ダム湖に沿って山腹へ入り県道宇部美祢線の立熊へ至る路線である。

地図で起点の位置を確認しよう。


国道2号のここを通ったことがない方でも上の地図さえあればポイントされた場所はまず見逃すことはない。特に西の方から国道を走るなら、右手に宇部丸山ダムの堰堤がチラッと見えて最初に出会う信号機つきの三叉路だ。しかも信号機には「丸山ダム」の文字が出ている。

ただしここを曲がるとしてどの道に入るべきか迷うかも知れない。

斜め左に伸びていく狭い道は市道木田線で、いわゆる山陽道(西国街道)の一部である。



さっそくだがこの起点に接して極めて古い灌漑用溜め池がある。
派生記事: 木田の灌漑用設備(1)


振り返って撮影。
上方に感知バーが見えていることから感応式信号と分かる。


少し進み振り返っている。
かなり急な坂だ。


さて、腹をくくってローギアで漕ぎだした。
すぐ左側が小さな沢で、そこに自転車隊の大好きなものが見えている。


厚東川1期工業用水導水路だ。
この下を通っているのである。


この下を厚東川1期導水路が通じている。
沢の中ほどに見える水色の縞鋼板蓋は点検口を兼ねていると思われる。

厳しい坂を何とか登り詰めると、格段に案内のない分岐路に差し掛かる。
傍目にも市道は右ということは分かるのだが、左って何処へ行くのかは…


この分岐を過ぎると直線になる。
対面交通の道で歩道はないが、そんなものは必要ないと思えるほど沿線に住宅はない。


次の分岐はかなり迷うことだろう。
見たところ双方とも同じ対面交通規格で、どちらにも相応に車の通ったタイヤ痕が見えるからだ。


しかし立熊が起点より西側にある集落なだけに、ここは当然西となる左を選ばなければならない。
即ちここでは市道薬師堂立熊線としての本線は左で、直進は市道木田2号線となる。
こちら側が終点で起点は県道217号側にある

本線は左か…ふむふむ…

そして左折したとき、事情を知らず初めてここを訪れる人は誰でも騙された気持ちになるかも知れない。
いきなり幅員減少で寂しい道に…


ガードレールはある。ちゃんと舗装されているし車の通った形跡も一応はある。
それにしても見るからに寂しい道だ。下手をすると舗装の破れたガタガタ道になり、次には未舗装路になり、最後には道がなくなって山の中へ迷ってしまうのでは…という気さえする道だ。

幅員替わりの場所から振り返って撮影している。
車は確かに通る道だ。しかしその交通はどれも市道木田2号線との相互通行で、現在いる市道薬師堂立熊線の方へ来る車がない。


もちろん、私は答を知っている。
それも2つの意味でだ。間違いなくこの先が市道薬師堂立熊線の経路であるということと、現にこうして道路レポートを書き始めていることからこの先がどうなっているかという状況だ。
しかしいきなりネタバレでは読者にとっても面白くない展開だから、ひとまず伏せて先を求めてみることにする。

この幅員減少地点のすぐ先、左側に紅白のバリカーが設置された枝道が伸びている。


これはネタバレと言うよりも既に記事化しているから案内しよう。
この枝道は宇部丸山ダムの管理道の一つで、丸山ダム注水口と呼ばれる設備群に向かっている。


不法投棄防止に設置されたバリカーで車は乗り入れられないが、自転車や徒歩で入るのは自己責任の前提上で自由だ。
左端にある立て札はゴミ投棄を禁止する文言で立入禁止ではない
派生記事: 宇部丸山ダム・注水口
市道は普通車一台がどうにか通れる幅員のまま直線的に進む。
両側が木々に覆われているので眺めは殆どまったく効かない。



宇部興産(株)の特別高圧線である。



(「市道薬師堂立熊線【2】」へ続く)

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