山口宇部道路・未知の跨道橋【3】

その他の道路インデックスに戻る

(「山口宇部道路・未知の跨道橋【2】」の続き)

跨道橋の両側は藪に包まれていてもさすがに橋の中央は吹きさらしだ。
自分の姿はドライバーから丸見えだが、それさえ受忍できるなら未だ一度も撮ったことのないアングルからの撮影が可能というわけだ。


先ほどの橋両側が私有地という懸念はあれど、跨道橋そのものは県管理の構造物である。居てはいけない場所へ立っているわけではない。大体、先を急ぐドライバーがいちいち跨道橋の上を人が歩いているから云々…などと気にも留めないだろう。

跨道橋の岡ノ辻寄り側から北を撮影。
遙か先に見える緑色の看板のところにさっき乗り付けた市道の分岐点がある。


そして大沢側を撮影。こちら側は直線路である。
もう一つのターゲットである跨道橋が見えている。今いる跨道橋と同様に両側は激しく藪に包まれていそうだ。


ちょっとズーム気味に撮影してみた。
南側の跨道橋の岡ノ辻側にはコブ状の待避エリアがあって軽四が停車していた。
このときから存在が気になっていた


再び車の流れが密になってきたのでそそくさと迫田側の接続部へ身を隠した。

迫田側の様子。
来るときは画面左側の欄干の切れ目から斜面を登ってきたのだ。


あるとすれば里道は南へ延びているように思われた。
恐る恐る少し辿ってみた。


ここから先はどうなっているのだろう…
正面やや左側にある木を中心にぐるっと回り込んで左のようにも思える。もちろん確信はない。


先の私有地懸念が払拭しきれないので敢えてこの先は辿らなかった。数年前の自分なら答を求めるのが先決でドンドコ辿っていただろう。今やそれはあまりにも軽率だ。私有地への無断立ち入り行為に対する認識は数年前に比べても遙かに厳しい。たとえ知らずに足を踏み入れてしまおうが土地の所有者から空き巣狙いの下見や野菜泥棒の常習者と決めつけられ、即座に警察へ通報される時代である。これが本来あるべき姿なら、今や「私有地かも知れない場所には最初から入らない」は常識である。「以前と比べて踏査がやりづらくなった」などと言い訳する余地など何処にもない。
代わりにうちの野山へ無断で入る者は誰でも警察へ通報されるリスクを負ってもらいます…それでいいですね?

そういう訳で大人しく引き返した。
まあ、この場所はアジトからそう遠くないし定例業務の際に立ち寄れるから今回はここまででいいだろう…里道という確証が持ててから行動しても遅くはない。


さて、自転車を停めた場所からどうやってこの場所まで到達したかを記録しておかなければなるまい。
跨道橋の接続部すぐ横に少し木々が疎らになっている場所があった。


何だか獣道のような痕がついているように思えるが、そうではない。
野ウサギが苦労して草木をかき分けて進んだから即興の”獣道”が出来ただけだ。


土の斜面の最上部から舗装面まではコンクリートブロック張り構造である。
まだ3m以上の高低差がある。登るよりも降りていく方がずっと気を遣った。


ブロックは乾いているので足を滑らせる心配はなかった。それでも転落したら路側部が狭いので車道まで転がり落ちてしまいかねずそっちの方が遙かに危険だ。

無事自転車のところまで復帰した。
さて、大沢西寄り側にもう一つある。しかし同様の強引な調査を行うには甚だ不都合なことがあった。


上り車線の非常駐車帯に車が停まっている。
ここへ自転車を停めたときから分かっていた。次の跨道橋を調べるまでに退出してくれれば良いのだがと思っていた。しかし最初の跨道橋の調査を終えて再び自転車に跨がってもなおそのままだった。
路側に自転車を停め置くのは如何にも危険だ。それで次の跨道橋を調べるときは少し広くなっている非常駐車帯に自転車を置いておきたかったのだが…
まあいいや…今日はここまでにしよう…
今調べておかなければ状態が変わったりする案件ではない。まさかあの車が停まっているすぐ横に自転車を置いて撮影に向かうなんて不審者の匂いプンプンである。それほど遠くないからいつでも容易に来れる。時刻も5時になろうかとしていたし、何よりも空模様が怪しくなっていたので。

振り返って撮影。
9月ともなれば夏場に比べて日が短くなったと感じる。


こうしてアクセス経路探しは失敗に終わったものの、2つあるうちの北側の跨道橋についてはその上まで到達し素性を調べることができた。そして当初睨んでいた通り、人が渡るための跨道橋であったものの現在は通る人が居なくなっている状態だった。

---

もう一つの跨道橋は時期未定の後日調査を考えていたが、翌日再び萩原方面へ行く便ができたので時間切れにならないよう最初にここを訪れている。
続編として現在時系列記事を作成している。ただし…何ともつまらない結果になったことだけお伝えすることになりそうなので、あまり期待なさらないように…

(「山口宇部道路・未知の跨道橋【4】」へ続く)

ホームに戻る