笹山町1丁目の生活道【2】

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(「笹山町1丁目の生活道【1】」の続き)

《 南門を出た先の近道 》
市道恩田小学校線が沢を横断する最も低い位置から沢に沿って伸びる細い道がある。
地元管理の道で、一般には特段の名前や話題性を持つわけではない。単にここを曲がれば恩田交差点方面へ行くのに近道というだけだ。


この場所をYahoo!地図でポイントしてみた。
地図の南北に伸びるのが市道恩田小学校線で、東西に伸びるのがこの「近道」だ。どう近道になるのかは地図を眺めるだけで分かるだろう。


幼少時代の私たちにとっては、この近道は重要な経路扱いだった。
子どもの移動手段は車ではなく、自転車もしくは徒歩である。少しでも近道をしたいのは同じで、恩田に家のある私は、南門から出たときは必ずここを曲がっていた。

地勢を平面的にしか反映しないYahoo!の地図からは分からないが、市道恩田小学校線は笹山通り線から小さな沢を渡って小学校の南門に至る。この近道が通れずV字型に迂回するなら、遠回りになるだけでなくクリーニング店の前まで坂を登り、それから下る…という無駄な労力を強いられるのである。

車なら殆ど問題にならないこのような労力節約の近道は、徒歩や自転車では大変有り難い。この道に限らず、自転車を乗り回していた私たち幼少期の子どもの間でも皆が知らない近道や面白い道を覚え、率先して通ってみせることは仲間から一目置かれる要素となり得た。

市道恩田小学校線側からの入口。
自治会の私設標識だが進入禁止の案内が出ている。
そもそもゴミカートが置いてあるし、笹山通り線に出る場所にはバリカーがあって車は通り抜けられない。


見初変電所から東芝中にある鉄工所に向かう一回線の鉄塔がここから見える。


電線ネタと言えば、確かこの鉄工所向けの送電鉄塔と併走するように恩田小学校のグラウンドのすぐ外を一般家庭向けの多重電線が通っていた。
こんな所に注意を向ける変な子どもは自分しか居なかったと思うので多分誰も知らないだろう

3本のワイヤで1回線分なのだが、その電線は3回線分を一本の電柱で送っていた。電柱はコンクリート柱ではなく、クレオソートで防腐処理された焦げ茶色の太い木製柱だった。それだけでもかなり目立つのだが、その電線は見初変電所から道路も家屋も全く関係なく直線的に伸びていた。家があっても屋根の上を平気で跨ぎ越していて、一般家庭向けの送電線が道路沿いに設置されるのとは対照的だった。恐らく家よりも先に送電経路の方が確立されていたのだろう。
その電信柱そのものは現在では存在しない。撤去されたか近隣の別路線に移行されたのだろう。
恩田小学校のグラウンドからも見えていた…写っている古い写真があるかも知れない

この近道は私の幼少期にはまだ舗装されていなかった。また、左側のブロック塀もなく、現在駐車場になっている場所は木工関連の作業場か何かだったような気がする。
右側のコンクリート溝は私の幼少期時代から既にあった


最後の方は若干高度を上げて市道笹山通り線に接続される。車が入って来れないよう古いバリカーが設置されている。


市道笹山通り線からの入口。
こちらにも車両進入禁止の注意書きが出ている。友達を誘って小学校へ遊びに行くときはこちらからも通った。


恩田小学校に遊びに行くどころか今や私は恩田地区の住民ですらないから、この方面に訪れること自体皆無で、完全な想い出の道でしかない。
しかしここに経路があり、封鎖されていない以上今でも近道として利用している人があるだろう。この近所の子どもたちはどうなのだろうか…

《 市道五反田笹山線〜旧西門 》
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市道五反田笹山線がJR宇部線を横断し、小さな丘陵部を登った先でちょっと迷う場所がある。
市道はここで右折するのだが、直進方向にも狭い道が伸びている。


この場所をポイントした地図を示す。
上の写真は東を向いて撮影している。


軽四ならどうにかなる幅の道だろう。しかし出来れば車では通りたくない狭さだ。


地元管理の道ということは分かっていたが、何処に向かうのか知らなかったのでちょっと寄り道してみた。

道は中ほどで折れていたので先が見通せなかった。その折れ点を過ぎると、馴染みの景色が遠くに見えてきた。



ここに出て来るのか…
そんな言葉が口をついて出る瞬間だった。


正面に見えるのは、恩田小学校の現在は閉鎖されている旧西門だ。
南門から西門へ至る道」の途中にある


納得し、来た経路を引き返して市道の折れ点まで戻ってきた。


この区間を通ったのも知ったのも今回が全く初めてだった。
分岐点まで引き返した後、市道五反田笹山線の追跡を再開した。

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