光回線に関するネット接続障害事件

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記事作成日:2017/8/22
最終編集日:2018/6/27
ここでは、2017年8月上旬から2018年3月頃に至るまで当サイトの管理人がかつて居住していたアパートの光回線環境で発生した長期ネット接続障害について解説する。
このドキュメントは一連の出来事を時系列で記録することに主眼があり、関係するネット接続管理会社の紹介や推奨(あるいは非推奨)を意図するものではない。また、接続障害は非常に限定的な範囲および条件において発生したものであり、同じ管理会社によって提供されている接続環境の一般的評価を与えるものでもない。

なお、末尾で記述しているように、この記事の最終編集日までに当該アパートを退去することで消極的解決している。記事中にあるように、本来アパートの入居者全体で共用すべきネット回線において、一入居者が帯域を独占する不適切な接続利用を行っていたことが原因の可能性が高いと考えられているが、断定的ではない。以下の記述は、末尾の項目を除いて未だ原因が突き止められなかったアパート在住期に書かれているため、推察的内容が多いことに注意を要する。解決と考えて総括記事を閉じた後に同じ現象が発生する事態に何度も見舞われているため、構成が冗長気味になっていることを了承頂きたい。
《 当サイトとの関わり 》
当サイトの管理人は集合住宅に住んでおり、情報更新を行うネットワークの接続は光回線(集合住宅タイプ)である。入居時は各部屋にNTTのアウトレットが付属しており、各自が必要に応じて回線契約してネット接続する形態だった。その後集合住宅を管理する会社および家主の意向により、マンション向け高速インターネット環境が整備されることとなった。運営管理会社は(株)ブロードエンタープライズ[a1]で、特に提供する高速インターネット環境をB-Cubic(ビー・キュービック、以下BCと略記)[a1]と称して展開している。ネット接続料金は集合住宅の管理者および家主によって負担されており、入居者は家賃込みの実質無料で利用できた。

BCでは接続環境のみを提供しプロバイダを介さないためホームページやメール利用環境は別途必要だが、それらは必要としなかったり既に準備済みの利用者が多く殆ど問題にならない。物理的な工事はアパート外壁に集合機器と各戸の壁にBCの専用端末を取り付けるだけで、それも集合住宅のオーナーがBCに依頼して工事するので入居者は関知する必要はない。即ち入居すれば即座にネット環境へ接続できた。NTTが貸与するVDSL装置やCTU(ネット終端装置)を必要としないため、利用料が無償となる上にゴチャゴチャした関連機器が一掃される。このため既にNTT回線を利用していた殆どすべての入居者がBCへ移転したものと思われる。

当サイトでは当初、NTT回線からの乗り換えに慎重だった。BCが接続障害を起こさないか、接続できても今までと同等の回線速度を保証できるかが不透明だったからである。BC側も既に加入している回線を解約する場合は、事前に充分なチェックを行い同等の接続環境が得られたことを確認するよう推奨していた。試験的に接続して暫く運用したところまったく遜色ない動作だった。更にそのまま数日間BCによる接続で使用し、問題を起こさないことを確認した上でNTT回線を解約している。貸与された物品類の返却手続きは2015年6月に行っていた。
【 大規模障害が起きるまでのサポート状況 】
BCでは365日24時間サポート体制を採っており、何か不都合が起きたときはいつでも固定電話・携帯にかかわらずフリーダイヤルでヘルプデスクに照会を求めることができる。導入してから大規模障害が起きるまでにも若干回数の接続不良が発生したことがある。その殆どがごく短期間のネット障害で、時間が経つに連れ自然解決するか、あるいはヘルプデスク側で集合機器にリセットをかけることで正常化した。

NTT回線時代、どうしてもネットに接続できない現象に見舞われたことがあった。このときNTTのサポートセンターに問い合わせ、部屋のアウトレットまで正常に通信できていることを指摘され、LANケーブルより内側の問題であることが特定された。即ちPCのソフトないしはハードウェアの障害と考えざるを得ず、元からPCが老朽化していたこともあって最寄りの店(パソコン工房)でそのPCを下取りに出した上で即納タイプのPCを調達し接続することで解決している。BCを導入してからはこの種の障害はまだ起きていない。

BCは完全に接続環境のみに特化したサービスなので、正常に利用できているうちは入居者にとっては空気のような存在である。BC側が把握した接続障害などの情報は新着情報としてホームページに公表している[a2]が、そもそも接続障害が起きている状況では参照できないため、問い合わせには専らヘルプデスクが使用される。導入から現在まで発生した不具合はごく僅かであり、その場合のヘルプデスクの解決法提示も適切であった。特に従来のダイヤルアップやNTTの光回線ではありがちだったサーバメンテナンスや工事に伴う通信断は皆無であったことは特筆に値する。Google svや航空映像のマウス操作に伴う連続閲覧は負荷が大きく読み込みにやや時間がかかることはあったが、同様の現象はNTT接続時代から発生していたが故に特に問題視はされなかった。
出典および編集追記:

a1.「株式会社ブロードエンタープライズ
マンション・アパート経営の空室対策にはインターネット無料設備 | B-CUBIC

a2.「B-CUBIC|新着ニュース
《 不具合の状況 》
【 最初の接続障害と復旧 】
一連の障害のうち最初のものは、2017年8月8日朝に検出された。スタンバイモードからPCを復帰させて天気予報のページを閲覧しようとしたところ、読み込みが異常に重く情報が更新されなかった。不審に思って再読み込み操作(F5キー押下)を行ったところブラウザ固有の接続障害のページへリダイレクトされた。他のブラウザも読み込みを試みたところ軒並み障害を報告してきたので、ネット接続に不具合が起きていると推定した。PCの再起動でも復活しなかった。

ヘルプデスクに連絡したところ確認して折り返し連絡するとのことで暫く待ち、その後の報告では現在原因を切り分けている最中だという。NTTの回線に障害が生じている可能性もあり問い合わせを行っているが、私が連絡したのが午前8時半でまだ営業時間外らしく返事待ちだと言われた。この障害は午前中の間ずっと続き、ほんの一瞬繋がったり非常に重くてページが部分的に表示されるという状態だった。不具合は午後に入っても同様で、午後3時頃に再び一瞬接続できる場面があった程度で、回線障害の時間の長さは既にBCを利用するようになって過去最長に達していた。このとき原因についてアパートの管理会社側に情報が行っているかと思って担当者に話を聞いている。そして同様の接続障害について入居者の複数から問い合わせがあり、もっとも早いものでは前日(7日)深夜の2時から繋がらなかったという苦情が寄せられていたという。[b1]

その後再びヘルプデスクに照会したところ、アパート外壁に設置された集合機器に不具合があるようなので機器を交換し午後5〜6時頃をメドに復旧させるという回答を得た。こうして午後6時半過ぎに漸く接続できるようになり、トータルの障害時間は10時間を超えた。当時としては半日近くネットに接続できないなど尋常でない不具合であり、夕刻時の会合で今日一日まるで仕事にならなかったとぼやいている。

この機器交換後、状況は正常化された。交換した当日のみならずその後も数日にわたって問題なく接続できた。10日には他のサイトには問題なく接続できてFacebook(以下FBと略記)も自分のタイムラインは閲覧・投稿が可能ながらどういう訳か管理しているサイトだけアクセス拒否される現象があり、[b2]FBに不具合報告を提出している。この状況はすぐに復旧したのでFBサーバの一時的な障害と思われ、その時は関連性は皆無だろうと考えていた。その後短時間の回線の重さはあったかも知れないが、週末まではほぼ問題なく利用できていたため、私を含めた殆どがアパートの集合機器に原因があったと考え、その後暫く顧みられることもなかった。
【 二度目の接続障害 】
再び同種の障害が起きた日にちは明白ではないが、13日頃のことと思われる。発生に至る経緯や状況は前回とまったく同じで、いつまでもリンク先のページの読み込みを繰り返すだけで、F5を押すとエラーで停まってしまうというものである。集合機器の交換で回復したものと信じ切っていたので、きちんとした作業を行っているのだろうかという疑義が生じて再びヘルプデスクで状況説明を求めた。

ヘルプデスクでは前回の障害ではアパート外壁の集合機器を取り替えたことを話し、それでもなお同じ障害が起きること自体が考え難いと話した。接続状況は不安定で、稀に一瞬だが正常化しページが読み込めることもあった。担当者はLANケーブルを一度抜き差しすることを求め、その通りにしたところその場ではただちに接続できるようになった。この現象を知って担当者は私の使っているLANケーブルが古くて障害を起こしている可能性が高いので、新しいものを買い求めるよう勧告した。私は数時間前まで正常に繋げていたケーブルがこのタイミングで劣化して突然使えなくなることは考え難いと言ったのだが、担当者は管理機器側から私の部屋のアウトレットまでは正常に送受信できていることを理由にケーブルかPC環境に原因がある筈だと告げた。現に接続できるようになったのでそれ以上追及しなかったが、その後すぐ再び繋がらなくなり以後復活しなかったのでその日は諦めた。

接続できない状況は15日の朝もそのまま続いていた。PC側の不具合で接続できなくなる事態は以前に一度経験していたので、家電店でLANケーブルを新調した。それは今まで使っていたものよりも伝送速度が高いものだった。開封して新しいケーブルに交換したものの当然ながら接続できない状況は変わらず無駄金になった。
写真左側が購入したケーブルで右側が今まで使っていた古いケーブル


それでもヘルプデスクから宅内のアウトレットから内側の問題と指摘された以上、私のPCの不具合という可能性を排除しきれなかった。そこでシステムの復元を試みた。ちなみに私個人としては今までPCに発生した不具合のうち、ネットに接続できない障害がシステムの復元で回復できた事例はただの一例もない。したがってやっても無駄だと認識した上で一連の障害が起きる以前の日に設定してみた。果たしてネット環境は復旧せず、むしろその期間に行った記事を古い内容で書き戻されてしまう弊害を生んだ。[b3]接続できないことのみ確認できたので、ただちに復元を取り消して元の設定に戻した。あるいは OS の再インストールが必要かとも思い始めたが、それをやると半日以上の時間を要する。その前に最新の状況を把握した方が賢明と考え、そろそろクレーマーと思われるかも知れないのを承知で再びヘルプデスクに連絡した。

私が採った対処を話す以前に、再び状況が変わっていた。担当者は集合機器を交換したもののなお何処かに不具合があるらしいことを認めた。pingを飛ばしたところ戻りが異様に遅く、しかもロスがかなり発生している現象が検出されている。このことより何かが妨害電波を発生させるが如く、集合機器への過剰な干渉信号のために各戸の通信が阻害されている可能性が示唆された。

私は前回照会したとき担当者からアウトレット内側の個別ユーザー側に問題があると言われ、LANケーブルも新しい物を買うよう求められて新調しシステムの復元をやってもののすべて無駄になったことを報告した。この時の担当者はアウトレットから先の個別ユーザーに問題はないため、PCでシステムの復元を行っても無駄で、障害を切り分けるためにむしろPCの設定を変えずに運用して欲しいと言われた。このようにBC側でも状況把握ができておらず説明が二転三転したため、こちらの対応まで振り回されることとなった。

16日には事態は更に酷くなり、24時間のうち殆どのタイミングでネットに接続できない状況となった。この時点でBCはなおも障害の原因を把握できておらず、NTTに回線調査を依頼しているという回答があった。しかしサポートデスクに問い合わせた時間は午前8時前であり、まだNTTの営業時間外であるため回答待ちであること、現場での調査を行うもお盆休みで人員確保ができていないため対処が遅れているという返答だった。

一向に解決の糸口が見えて来ないことに加えて、お盆休みを理由に対処が遅れているなどという言い訳じみた返答にそろそろ苛立ちを感じ始めていた。お盆休みが復旧遅延の一因なら、休み明けには復旧できるのかどうなのかと問い詰めたが、今の時点で出来るともできないとも明言できないという曖昧な回答に終始した。そしてこのとき担当者はサポートデスクはBCの運営元ではなく、業務委託された別の団体であることを明かした。即ち顧客からの苦情を承った上でBCへ情報を流すだけであり、サポートデスクからは集合機器のリセット信号を発する権限程度しか与えられていないようだった。

三交代制で24時間サポートを行っているから毎回担当者が変わるのは仕方ないとして、私はヘルプデスクへ電話するたびに毎回一からアパート名や部屋番号、氏名を尋ねられている点を指摘し、これほど長期にわたる接続障害を起こしている案件なのに何故不具合の履歴や顧客の問い合わせ情報を社内で共有しないのかと手厳しく非難した。そして解決するまで今後はヘルプデスクの担当者側でこの接続障害を情報共有し、私が連絡に使っている携帯の番号は関係者内で回して構わないからこちらから尋ねるまで放置するのではなく、状況が変わったなら逐一報告してくれるよう要請した。

17日も殆どネットに繋がらなかった。この日の午前中のこと、昨晩の要請が伝わったのか初めてBCの運営元の技術者(以下「技術者」とのみ略記)から状況説明の連絡が入った。そこで技術者は一連の障害の原因は集合機器の不具合ではなく、入居者の回線利用方法の可能性が高いと言った。具体的な原因について(不明な点がまだ多いため)断言は避けられたが、連続ダウンロードツールやファイル交換ソフトのような回線の帯域を圧迫するソフトの援用、回線を利用した音声通話の長時間使用、そしてウィルス感染を示唆した。この推定に至った理由として、集合機器を介してネットへアクセスしようとするクライアントの中に回線負荷のかかる信号を出している現象が検出されたことによる。

技術者の話に依れば、帯域を圧迫するツールを援用した場合、設備の回線処理能力を100%独占して通信してしまうという。したがって援用者は回線のフルスペックでの通信環境が提供されるが、このような使い方をすれば他の入居者は殆ど接続できない状況に陥る。一人でもそのような使い方をすれば起きてしまう現象であるのは明白なだけに、私は例えば複数のユーザーにクォータを設定するように、各入居者に上限の通信容量を一定時間以上使おうとすると制限が掛かるよう出来ないのかと尋ねたところ、技術的には可能だが今すぐの設定変更は非常に困難と回答した。

今後の進め方としては、まず帯域を極度に圧迫している対象を見つけ出すこと、そのために利用方法の見直しを勧告するチラシを全戸に配布すると述べた。各クライアントがどのサイトへ接続しているのかリアルタイムでは明確に見えないが、接続ログが記録されていること、接続や切断状況は管理元からは可視状態にあると言われた。他の利用者を排他的状態において独占的に光高速回線環境を享受することは共同ネットワークの趣旨に反するものであり、今回の利用方法見直し勧告を知りつつなおも故意に不適切な接続方法を続けているクライアントは、物理的にネットワークから切り離すのみならず今後の利用に制限を掛けることも検討すると話した。これについてはいつまでもアパート全体の入居者が満足にネット接続できない状況に置かれていて苦情が増えており、BCの信用問題にも関わるため技術者も相当神経を尖らせていて、不適切な接続方法には毅然とした措置を執ると明言した。

最後に技術者は今後また状況変化があれば逐一連絡すると話した。この技術者の電話番号は東京発信だったが、発信専用に設定されているらしくこちらからの掛け直しは受け付けられなかった。

入居者の接続環境に原因があるとの指摘を受けて、まずは自身のPCがウィルスやスパイウェアに感染していないことを立証するために調査を行った。不安定な接続状況で何度も失敗しつつトレンドマイクロ社のオンラインスキャンソフトをダウンロードしチェックを行ったが、ウィルスやスパイウェアは検出されなかった。
画面は縮小表示にしています。オリジナルの画像はこちら


このチェックを行う以前に Windows7 には Windows Security Essentials が同梱されていてバックグラウンドで動作している。そこでのチェック項目には何の異常も検出されていなかった。バックグラウンドの動作は特にウィルスに感染しやすいディレクトリなどが対象となるクイックスキャンであり、念のために外付けハードディスクドライブのデータも含めたPCのフルスキャンを実行した。完遂には12時間以上かかったが、やはりウィルスやスパイウェアは何も検出されなかった。
画面は縮小表示にしています。オリジナルの画像はこちら


【 一時的な復旧 】
お盆休みの後半にあたる18日頃から再び繋がるようになった。それまでの経緯から半日以上経過しなければ復旧したという判断を下せなかったが、前日および当日頃は正常にネットへ接続できたため、19日に開催されるワークショップなどについて把握できた。18日の朝までにBCによるネット接続の見直しについてのチラシが投函されていた。
詳細なチラシ画像はこちら一部固有名詞を伏せる加工を行っています


アパートの管理会社は17日まで盆休みだったので、情報収集のため私はそのチラシを持って18日の午後4時過ぎにアパートの管理会社を訪ねた。

お盆明け初の営業開始日となる18日はネットに繋がらない状態が長く続いているがどうなっているのかという入居者からの苦情が朝から複数押し寄せていたらしい。アパート側ではネットのことはすべてBCに任せており、知識が皆無な担当者が殆どのため説明に対応に苦慮していた。サポートデスクの連絡先が分からず苦情を言っていくところがない入居者もあった。私は今まで説明が二転三転してきたこと、今の世の中一週間以上もネット接続の問題を解決できないなどあり得ない話であり、問題解決能力の欠如からネット接続会社を見直した方が良いのではとまで提言した。これほどの長きにわたって接続できない不便を強いた挙げ句に入居者に使い方がおかしいのが原因だから各自で見直せというチラシ一枚を各戸に投函して済ませるのは責任転嫁と考えたからである。もっともBCを選定したのはアパートの管理会社ではなく大家さんで、現在海外出張していて連絡が取れていない状況らしかった。

この時までにFBのタイムラインはもちろん、運営ページへの投稿も何とか繋がる短い合間を縫って行っていた。しかし安定的な復旧が確信できないことから、運営ページ側にも回線の障害に見舞われていること、暫く安定的に投稿できないかも知れない点を明言していた。それからマル一日以上安定的に接続できたので、BCが配布したチラシでおかしな使い方をしていた入居者が問題に気付いたか、あるいは技術者レベルの者が直接問題を起こしている入居者へ出向いて警告したためだろうと想像していた。大方解決しただろうと見越して、私はここまでの経緯をFBのメンバーに報告した。[b4]
【 ネット接続障害の長期化 】
18日の午後3時頃からは正常に接続できるようになり、その状態は19日の正午頃まで続いた。そこでどうやら復旧したらしいと安心したのも束の間、同日の夕方より再び繋がらなくなり、問題が解決していないことが判明した。

現代社会では、ネット接続においてメンテナンスを伴う十数分程度ならまだしも、小一時間を超えて繋がらないとなると誰しもおかしいと感じ始める。これが半日や一日以上も繋がらなくなるとヘビーユーザーではネット障害と認識され仕事に支障が出始める。これが3日も4日も直らないとなるともはや事故・事件の部類である。そして実際、繋がらなくなる時間帯の方が長くなった19日より殆ど一週間近く回線が安定せず、接続障害の長期化と言って差し支えない事態となった。

当初、一連の経緯をここに逐一記述していたのだが、予想外に長くなったため19日から完全復旧が宣言されるまでの間の変化は以下のログを参照されたい。
派生記事: 光回線に関するネット接続障害・詳細ログ
19日の午後6時以降、全く繋がらない状況が24日の夕方まで続いた。このためアジトでのネット接続を諦め、ネット接続できる場所を求めて外出している。PCに保存された資料やネット上の情報を統合しながらの作業はできないので、外出して出来ることは非常に限定された。
【 再び一時的な復旧 】
BCの説明によれば、25日にアパートの集合機器を含めた周辺の機器群の大規模交換を行った。これにより接続状態が復旧し、2週間以上にわたって続いていたネット接続障害に終止符が打たれそうな見通しとなった。工事については22日に近々大規模な交換を行うことは聞いていた。実際に着手した時間帯については分かっていない。問題を起こした機器周辺を全面的に交換することで接続が回復した現状を見ての正常化なので、原因が判明していない以上再び接続不能となる可能性は払拭できていない。BC側も完全に解決したとの宣言は行っていない。
出典および編集追記:

b1.「FBタイムライン|ここ数年ない長時間のネットワーク障害(8/8, 22:40)」

b2.「FBタイムライン|FBよ、いい加減お前も不具合が多いぞ(怒)(8/10, 8:00)」

b3. Windows のヘルプでは「システムの復元をしても自分で作成更新したファイルに影響はありません」と書かれているが、これはあくまでも Windows が管理する特定のフォルダ(マイドキュメントなど)に保存しているファイルに限られる。独自に作成したフォルダに保存されたドキュメントや写真は対象外であり、復元しようとしている日にちより以後に作成したファイルや編集内容はすべて喪われる。原因とは明らかに無関係と分かっているソフトウェアの設定状況や環境も古いものに書き戻されてしまう。一般に、システムの復元はPCの正常起動ができない程の重い障害が生じている場合に限って行うべきである。最後の手段として実行する場合もシステムの復元を起動する前にロールバックを試みている日にち以降に作成・編集したファイルを検索などで抽出し、外部記憶装置に退避させた後に行うべきである。

b4.「FBタイムライン|B-Cubic回線不具合事件の続報(8/18, 19:20)」
《 障害の原因 》
現在のところまだ明らかにされていないが、以下のいずれかではないかと思われている。
(1) 入居者のPCないしは関連機器から帯域幅を圧迫するノイズが発信され続けている。
(2) この最近アパートが満室となったことで入居者のネット使用による回線負荷が増して集合機器のキャパシティを超えた。
BCでは当初 (1) の可能性を疑っており、お盆休み明け以前から各入居者の接続ログを解析する作業を行っていた。アパートの管理会社も全部屋が満室になったことを想定し、かつ入居者のすべてがネット利用者(もちろんネットを利用しない高齢者もある)で各部屋で一斉にネット接続するという厳しい仮定条件においても処理可能なスペックの集合機器を導入しており、(2) の可能性は薄いと考えられている。

最終的に復旧した後、BCの技術者による談話ではルータの不具合であったとだけ聞かされている。したがって上の (1) と (2) のいずれでもないこととなる。ルータの不具合の原因については不明で、問題箇所が特定できず復旧が長引いたのは微細な挙動不良が別の場所へ波及し大元が分かりづらくなることによると説明されている。しかし個人的にはここ数ヶ月以内に複数名の新規入居者があってアパートが満室になったこと、いくら余裕をもって設計しているとは言っても当初から48戸フル入居状態を想定して高スペックな集合機器を取り付けるとは考え難いことを理由に (2) の原因も否定できないのではと考えている。アパートの管理会社の担当者も(特段にネットへの深い知識を前提とすることなしに)同じ原因を考えていた。
《 事件の教訓と今後の対処 》
BCが接続障害を起こし、しかも障害の原因が分からず中期にわたって接続不能環境に置かれたことは、ネット接続を単一回線に依存する危険性を改めて認識させた。別にバックアップの回線を用意しておかなければ、ネットに情報依存している環境だと忽ち現代社会においてネット孤島に突き放される。このことは以前から認識しており、例えばスマホのようなモバイル機器を持つことによって代替手段を得ることができる。不具合が長く続いた割にクレームが思ったほど拡がらなかったのは、学生などは普通にスマホを持っているため宅内の光回線環境を諦めて無料 Wi-fi 使えますの環境を求めて移動できたからと思われる。

現状はいわゆるガラケーからSMS機能を用いて特定の人物へメッセージ送信できるだけで、ネット接続はメールを含めて能動的に解約している。備わっていれば今回のような事態において便利だが、99%使わない機能のために安くもない使用料を払うメリットを感じていないからであった。

BCの技術力に関しては劣っているとは思えないのだが、窓口となったヘルプデスクの対応は決して優れているとは言えない。照会するたびに担当者が変わるのは分かるとして、引き継ぎが出来ていない点と担当者ごとの技術力の差が大きい。サポートデスクは単なる窓口であり、不具合報告を承った上でBCの技術者側へ報告するのみであったため、顧客の深刻度が伝わらなかったり間に介在することで伝言ゲーム式にニュアンスが変わってしまったりしていた。この状況は OneDriveの画像参照問題が起きたとき、仕様変更が海外で行われたため国内のサポートデスクは何ら状況を掴めておらず適切な対応をなし得なかったことに似ている。
【 第三者の見解 】
当サイトおよびFBの運用ページで分かるように、殆ど毎日にわたって画像やテキストで情報提供していることから明白にヘビーユーザーと考えられる。そこまでネット回線への依存度が高い状況なら、代替回線を持っておいて当然であり、専用回線を引いておいても過重投資ではないという指摘があった。また、アパート側で提供されるいわゆる無料ネットは管理会社によってはおまけのような認識を持たれることがあり、そこそこ使えるという程度の品質が当たり前で、数日間繋がらない状況に置かれたとしても無償提供されている以上はその程度のものであると了承する以外ないという意見もあった。特に「光回線が常時無料!」に惹かれて入居したものの現状のようにまったく使えないでは話が違うという主張があり得るが、私のようにそれ以前から入居していてNTTの回線を有償で使っていたものからBCの無料環境にシフトしたのなら、繋がらないことに対してあまり強く文句は言えないという声もある。
【 アパート管理会社の見解 】
アパートの管理会社はうちのアパートのオーナーである大家の意向に沿って庶務を代行し窓口となっている。したがって直接大家に話を伺ったわけではないが、アパートの管理会社の言明はそのまま大家の意見を反映していると考えられる。アパートの管理会社では当初から家賃込みの入居者サービスとして導入しており、新規入居者とBC以前からの入居者で格差を付けているわけではなく、今後も従来からの入居者に回線負担料を求める考えがないことを明らかにしている。光回線環境を無料提供することで居住者の定着を促しており、回線の安定度を保証する裏で有償にシフトするという変更は考えていないようだった。更にはいくら無償だからと言ってもおまけのサービスでは決してなく、ネットが重かったり接続できなかったりを放任せずきちんと対処するスタンスと明言されている。
【 今後の対策 】
最も確実なのはBCとは別の手段の回線を持つことだが、スマホや接続業者などどの手段をもってしても一定のコストがかかり保険としての接続手段確保としては現実的ではない。それらの代替手段を持ったとしても、その上流側で障害が起きれば結局回避できないからである。[c1]

接続障害が長期にわたりそうだと判断した後、外部へ接続環境を求めている。この過程で新天町にあるうべネットワーク青空では(スタッフや他の利用者が使っていない限り)ネットに接続できるPCが無料で利用可能であることが分かった。利用時間帯や曜日に制限はあるもののアジトより近いことから、今後同種の事態が起きたときの一時的な接続環境として考えている。
出典および編集追記:

c1. 奇しくも同じ25日は大規模なネットワーク障害が発生している。
NHK|ネットワーク回線に障害 多くの企業で不具合
当然ながらこの障害は今回の事件にはまったく関係がない。
同年8月17日に状況が長引きそうな予感から過去に当サイトのトップへ掲載していた状況説明。
派生記事: 過去最悪のネット環境障害
接続障害ではないが、運営元の恣意的な仕様改訂により当サイトの新規記事が作成できなくなった事件。
総括記事: Microsoft OneDrive に係る問題について
完全に解決したと思われていた障害が9月入りして再発したため、その後の動向を追記する。
《 記事公開後の変化 》
項目記述日:2017/9/9
8月上旬に起きた第一回の障害時に行ったよりも大規模な機器交換を25日に実行したことにより復旧したが、結局未だ原因が究明できていないままだった。そしてこのことに起因して9月8日の午後9時頃より再び全くネットが繋がらなくなる事態に見舞われた。

このとき即座にBCへ連絡し、担当者が集合機器のリセットを行うも回復しなかった。接続できないときに観測される現象は以前とまったく同じであり、原因究明が出来ていないために問題が根本的に解決されていないことが確定的となった。

BCの担当者によるこのときの調査では、集合機器に取り付けられたメインのハブ220(直近の大規模交換の対象になっていた)が正常な信号を返さない点を指摘しており、個別宅内のハブ223などは正常であることから、一定の条件が揃ったとき不具合が示現される可能性を示唆した。純粋に機器自体の不具合ではなく他の要因、例えば給電側の電流電圧などの不安定さやノイズも要因になり得るとのこと。この問題をBC技術者へ報告するという運びになった。8日は結局、終日ネット接続は回復しなかった。

9日現在は正常に接続できており、繋がらない不具合の殆どが夜半に集中していることから利用者の一斉ネット接続にあるようにも思われる。ただし担当者はキャパシティの問題は否定している。直近には近年ない規模の太陽フレアに伴う磁気嵐でGPSが不具合を起こすなどの現象が観測されているが、8日の接続不良は恐らく無関係である。
しかし同日の午後からまたしても接続障害が発生した。この障害は断続的な復活を挟みつつ13日まで継続した。一連のログは以下の通り。
派生記事: 光回線に関するネット接続障害・詳細ログ【2】
13日の午前10時に回線が復旧した。3度目の工事であり、これを本当に最後にして頂かなければ大家さんに回線担当業者の見直しを含めて検討して頂く旨の警告をしていた。
【 9月14日以降 】
正常動作。鵜の島方面へ行く用事があったため、その途中にある不動産会社へ立ち寄り12日からの状況をそのまま報告した。
外部から持ち込まれたゴミをステーションに投棄される問題の報告も兼ねていた

10日以降の繋がらない状況は把握していて大家にも伝えてあった模様。全戸入居で48戸となるが、それを上回る64戸が満室で同時に回線へ接続しても処理可能な設計となっており、最近の入居者増によりキャパシティーを越えたのが原因とは言えないことが確認された。

13日午前10時の復旧より15日現在まで接続できなくなる事態は起きていない。結局、根本的な原因は何であったのかは不明だが、キャパシティーの問題ではなく入居者の接続方法でもないとなれば、設置された集合機器の老朽化あたりに落ち着くのかもと思われた。
BCの担当者によると、元来ネット接続機器は(宅内引き込み部分も含めて)単純な造りになっていて特定しづらい障害を起こすことは稀だという。3度もの工事に至ったのは、コストの兼ね合いによるものと想像した。内部構造が分からないので推測になるが、安価な部品の交換から始めて様子見し、なお改善しなかったならよりコストのかかる機器の交換に移るなどの手順が長期化の原因だったのかも知れない。
その後作業停電のある19日までは全く問題なく接続できていたが、作業停電が終了した同日の午後からまた繋がらなくなった。原因は作業停電があれば集合機器にリセットをかけなければならないのを、事前に作業停電日の情報を提供していながら共有されていなかったことによる。リセット完了後正常に戻ったので、この接続障害は予期しない作業停電によるものと認識され、3度目の工事により回線は漸く正常化したものと安心していた。
【 4度目の接続障害発生 】
ところが22日の夕方のこと、何となくネットのレスポンスが悪く感じられているうちに次第に鈍重となり遂にはまったく繋がらなくなった。このときより再び一日半接続できない状況が続いた。一連の時系列は以下の通り。
派生記事: 光回線に関するネット接続障害・詳細ログ【3】
BCでは3度目の工事で完全解決を目指すと言っていただけにこの失望度は大きかった。BCは全国にアパート向け光回線環境を提供しているのだが、担当者に確認したところこれほど不具合が長期化しているのは日本全国でうちのアパートだけという事実が判明した。それを聞いて回線の専門家でも今ほど解決に苦労している状況なのだから、恐らくもう永遠に解決できないのではという空気が漂い始めた。ネット環境がなければ仕事にならない以上、このまま解決されなければここに住む理由がなく、そろそろこのアパートを見切って退去することを視野に入れ、家族や友達にもその考えを告げた。特に不動産関連に詳しい友達には適切な物件がないか探しておいて欲しいと依頼していた。

しかし後から思えば、BCはここまで非常に長い時間を要したものの接続不良の原因を突き止めることが出来ていたようである。

23日の夕方7時頃、技術者からネット接続状況を尋ねる確認の電話があった。その時までに回線は復旧していたので正常に接続できていると答えた。原因を尋ねたところ入居者のある一室から異常な信号が出ていてそれが回線を不安定化していることが突き止められ、午後4〜5時に現地で影響を受けないよう集合機器側の再設定を行ったという回答があった。以前から並行して行われていたログ解析により、不正な接続方法を行って回線を圧迫している利用者の部屋が特定できたようである。語り口調は淡々としていたが、不正なネット接続方法には毅然とした対処をとると明言されていた通り、この部屋の利用者はBCが構築したネットワークから恒久的に切り離されたと推察される。具体的にどの部屋の入居者がどんな異常な接続で援用していたのかについては、個人情報の兼ね合いもあり明らかにはされなかった。

今までの障害があまりにも長きに渡っていたため、私は担当者の説明も俄には受けいれ難かった。しかしもしその通りであるならば、無駄な回線工事行うために数回現地へ足を運ぶことを余儀なくされたこと、BC自体の信用も疑われたことから、不正な接続方法を援用し警告チラシの配布後も止めなかった住民に損害賠償請求した方が良いのではと言った。19日の夜遅くに山口県警のパトカーがうちのアパートへ来ていたのは、もしかすると本件に関するものかも知れない。不適切な接続方法を放置している入居者のせいで他の入居者や回線管理業者、不動産管理業者など多大な方面に損害が生じている事件性に鑑み、BCから県警を介した調査依頼が出ていたのではないかとも考えられる。[d1]もっともこれは憶測の域を出ず、本件とはまったく無関係ということもあり得る。

今後相当な長期に渡って同じ接続障害が起きなければ、原因はそこにあったことがほぼ断定される。他方、また同様の接続障害が起きたなら、完全解決に至っていないどころかBC側が原因究明までの時間稼ぎとして対処したというその場しのぎの報告を寄せたという疑義も生じる。
【 結び 】
接続不良の原因が特定の利用者による不正なネット接続であることがアナウンスされ、ネットワークから切り離された。真にそれが原因であったかは経過観察する以外なかったが、その後ネットに接続できなくなる現象は年が変わってからも一度も発生していない。回線負荷のかかる Google sv や航空映像の連続表示を行っても動作が重くなることすらなく、原因はアパート入居者による不適切なネット接続方法にあったと断定せざるを得ない。この点でBC側も予測不能な利用方法であったらしく、中長期の接続不良により(私を含めた)他の居住者への信頼を損なった点では被害者とも言える。ネットの運営管理をBCに一任していた不動産管理会社や大家も同様である。

相互にまったく繋がりのない数十世帯が入居するような集合住宅では、周囲に迷惑を及ぼす人間の一人や二人はかならず居るものだが、このアパートの居住者層や周辺環境も決して良好とは言えない。ルールを守らない不適切なゴミ出しの横行[d2]や来訪者による迷惑駐車がまったく日常的に観測されており、何度も県警のパトカーが警告に訪れている。最近も駐輪場の自転車にイタズラされる事件があり、管理会社に情報提供したところ夜中にアパートの屋上へ無断侵入していた中学生が報告されている。[d3]このような状況なので、次に何か重大な事件が起きた折にはもう少し治安の良い場所への住み替えを考えている。

2017年の暮れも近くになって市街部からやや離れるもののその他多くの問題をクリアできそうな案件が紹介された。その後も居住環境は改善どころか悪化の一途を辿っていることより、口頭ではあるが明瞭にそこへ引っ越す意思を表明している。現在、入居の申し込み手続きを行っている最中であり、今のアパートは遅くとも年度内には退去する見通しである。
出典および編集追記:

d1.「FB|恐らく長期ネット接続障害の原因が判明

d2.「今年の毒吐き今年のうちに(2017/12/31)

d3.「FB|2017/10/13の投稿
《 退去時に発生した接続障害 》
項目作成日:2018/6/24
以下の記述は、当該アパートを退去した後に行っている。

BCが原因をほぼ掌握して対処した2017年9月以降、年内は一度も不具合を起こすことがなかった。しかし4度も同じ不具合を起こしただけに完全解決したとは考えておらず、また光回線とは別の理由(治安の悪さや騒々しさや前面市道の交通量の増加)もあって住み替えを検討していた。2017年の12月下旬に住み替え先候補地が提示され、年内までにほぼ住み替える意思を固めた。家賃水準や居住条件などを勘案して2月10日に住み替え先の賃貸契約を締結する一方、2月末までにアパートを退去することが決定した。

引っ越し作業は大型家電以外はすべて自力で行い、二重生活を行いつつ運び出していた。引っ越し先のインターネット回線工事は10日までに終了し、13日には調達していた中古ノートPCで wi-fi 接続できることを確認済みであった。そこでノートPCは新居に置いておき、作業用のデスクトップPCは(野山からアパートへ引っ越すときもそうであったように)最後の最期に運び出す積もりでいた。搬出作業もいよいよ本格化しそうな矢先、突然にネットへ繋がらなくなる不具合に見舞われることとなった。一連のログは以下の通りである。
派生記事: 光回線に関するネット接続障害・詳細ログ【4】
ログにある通り、2月17日に不具合が発生し18日には終日繋がらないこととなる見込みであると知って、デスクトップPCと寝具を車に積み込み引っ越し先で初めての夜を過ごしている。[e1]したがって18日以降アパートのネットワーク環境がいつ復旧したのかは不明である。
出典および編集追記:

e1. ノートPCが既にネット接続可能であったからなのだが、搬出したデスクトップPCのネットワーク接続はその翌日に試みたものの実現せず、その後別途ハードウェアを取り付けることで接続確立している。
《 一般論としての結び 》
項目作成日:2018/6/27
前述のように、最終編集日現時点では当該アパートを退去し光専用回線が使える環境に居るため、最終的な原因が分からないまま消極的解決した。BCにより原因が示唆されるまで何も分からなかったのだが、真に入居者の誰かが不適切な接続を行っていたことが原因ならば、この問題は当該アパートに固有の現象ではなく他の集合住宅でも起こり得る事象である。

当該アパートはリノベーション後に学生の入居が急増し、事件の始まった頃はすべての部屋が埋まっていることがアパート管理会社の担当者から明言されている。半数近くかそれ以上が学生であることを考えれば、集合住宅の光回線環境を提供できるBCのような専門の管理会社でさえ原因を掴みきれない「高度で不正な接続方法」を学生が演じきれるとはとても思えない。学生以外の入居者で、本来アパートの共用設備である光回線環境を独占する可能性はあるだろうが、明け渡し勧告どころではなく法的制裁を受ける可能性すらある不適切な接続を延々と援用するとも考え難い。

BCの技術者は、帯域を圧迫する接続を行っている入居者に制限を掛けることは不可能ではないにしても困難と話している。換言すれば、適切に監視されていない限り、故意だろうが無意識や無知によるものだろうが、帯域を圧迫するような利用方法が出来てしまうのではないかという疑念が起きる。棟単位に引き込まれた光回線をルータにより入居者全体で分配する集合住宅では同様の現象が起こり得るのではないだろうか。

始めから個別の入居者による回線速度の上限を制限するシステムを入れていれば回避できるだろうが、この辺りのハードウェア設計がどのようになっているかは集合住宅へ入居する住民は通常知り得ない。まったく対策されていない集合住宅では表向きには「全部屋365日24時間インターネット光回線環境が無料で使えます!」を謳っていても、おかしな使い方をする入居者が一人でもあれば殆ど満足に接続できない事態が起こり得る。この場合、管理会社は「うちはキチンと光回線を提供している。入居者の使い方が悪いだけだ」と言い切れてしまう。

この辺りの実態が全国的にみてどうなっているのかは不明である。真にこのアパートの事例が特殊なものであった可能性は捨てきれないにせよ、事実として最後まで正体が分からなかった入居者のせいで私を含め多くの住民が中長期に被害を受けた。集合住宅では一人でも柄の悪いのが入居するとそれまで安泰に暮らしていた棟の入居者全体の生活が脅かされる。今回の光回線問題は「物言わぬ脅威」とも解釈できる。集合住宅が持つ利便性の裏にある問題として、管理会社から一般の入居者まで留意しておく必要があるだろう。

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