ワークショップ

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記事作成日:2020/1/3
最終編集日:2024/10/11
ここでは、市内限定で今までに開催されてきて個人的にも参画したワークショップと、今後の展望についてまとめている。

ある特定のテーマが設定され、関心があり意見を述べたい人々が事前に申し込むことによって議論に加わることができる参加型会合である。複数人が関与していても壇上であらかじめ招待された有識者や専門家などが聴衆を相手に情報伝達するシンポジウム、特定のテーマを題材に壇上で複数人が意見を述べ合う状況を聴衆に伝えるパネルディスカッションとは異なる。

これとは別に、意見提言を元にするのではなく誰でもその場で自由参加できて何かの作業を行う小さなイベントをワークショップと呼ぶこともある。絵を描くとか色紙を切るなど材料費があまりかからないものは概ね無料で、一定の集客があるイベント会場で付随的に開催されることが多い。
《 初期の状況 》
当サイトの管理人は、街造りや公共施設に関するワークショップにはかならず参加する方針を採っていた。意見を自由に述べられる場が提供されていながらそこでは何も言わず、ワークショップにおける決定事項を見て後から異を唱えるのは義ではないという判断からである。代わりに提起した意見は(すべてを採択することは無理としても)かならず汲み上げて頂くことを念頭に置いており、夢物語を語らせたり不平不満のガス抜きも同然な趣旨のワークショップには参加しないし、その様相が垣間見えたなら以降は参加しない。

遙か以前から開催されていたが、当サイトの管理人が初めて参加したのは、常盤公園のいこいの家再生計画に関するワークショップであった。近年では、2018年に画策された恩田スポーツパークに関するワークショップがある。更にドキュメント化はされていないが、宇部新川駅の駅前広場をデザインするワークショップにも参加した。宇部市役所新庁舎建設にあたってもワークショップが開催されていたが、第一回目の会合がアナウンスされず、議論の対象となる範囲も2期棟に限定されるなど不完全なものであった。

市政施行100周年に向けての取り組みを提言の形でまとめあげる市民委員会、宇部市立図書館の80周年を期に図書館の在り方と街造りを統合的に考えるUBE読書のまちづくりネットワーク会議も参加者による考えを盛り込み提出できる点でワークショップに近い形態であった。

市役所新庁舎建設や図書館リニューアルなど、公共性が強く大きな変化が起こり得るものを一度市民に情報提供しワークショップという形で意見を募ることは、少なくとも昭和期や平成初期には殆どみられなかった。近年の好ましい傾向であり、更にこれを推進して市民側から問題提起して有志による会合を起こし、その成果を行政へ提示して反映を求める流れになって良いと考える。
【 問題点 】
従来開催されたワークショップのように参加者から多彩な意見を求めるものの、その殆どが真摯に検討されることがなく、どうかすればワークショップ開催前から採択される案が決まっているようなものがあった。こういうワークショップは主催者側は手間にしかならず、参加者はガス抜きにしかならないことが多かった。

そのことに気付いて、やがてワークショップに参加して意見を言っても仕方ないという気持ちに傾いている。意見を集めるのはゼスチャーであり、実は結論がどうなっているかは最初の早い段階で決まっている。それでは公平を欠くから、一応意見は公募しましたという「やった証拠」つくりのためのワークショップが横行したのが理由だった。

市制施行100周年市民委員会といい、市役所新庁舎建設といい、参加した当時は情熱的に取り組んだものだった。遺憾ながら今思えば100周年市民委員会は「開催しましたという証拠作り」であり、新庁舎建設ワークショップは市民の「ガス抜き」に過ぎなかった。何故なら新庁舎建設ワークショップでは1期棟の仕様が始めから完全に決まっていて、参加者はいっさい意見を述べることが認められていなかったからである。その大枠はワークショップの参加者募集前に、有識者など一部のみが関与する事実上の密室協議で確定していたからである。ワークショップ参加者は2期棟とそれに付随する公園整備の部分だけ提言が可能で、駐車場案の議論すら満足のいくものではなかった。立体駐車場に多くの反対の意見が出たものの立体駐車場に決定された。
《 近年の状況 》
この総括記事を作成している現時点では、行政・民間団体を問わず提言型のワークショップは殆ど開催されなくなった。原義のワークショップのように何かの作業を伴うものは祭りやイベントに伴って開催されており、純粋に提言するものは何かの説明会に付随して参加者からの質疑応答に含められることが多い。特に行政に関してはワークショップどころか一般からの意見交換の場自体がまったく設けられなくなった。この表向きの最大の理由は covid19 に依る。生身の人間が一ヶ所に集まると感染リスクが拡大するからである。奇しくも個人的に最後の会合は常スマで開催されたもので、このとき私は講師がまくしたてる最前列に座っていたため風邪をうつされた。

covid19 が一巡した後は優先度の高い会合から再開されたが、その中にワークショップや意見交換会は含まれなかった。以前より募集をかけても一般市民の参加が少なく、大抵は関係部署の職員が頭数合わせに駆り出されていた。需要が少ないなら、じゃあ今後は取りやめても大丈夫だよねという選択になりやすかったと言える。
【 代替できる手段 】
ワークショップが開催されないのは、参加者の集まりが芳しくないというのもあるだろう。これに加えて参加者がバラバラな意見を述べるのを取りまとめなければならず面倒である。そして仮にも covid19 など感染者がその会合から発生したなら責任を問われる。リスクを取ってそんな面倒なことをするわけがない。

参加者の集まりが芳しくない一つの理由に PR 不足がある。情報伝達手段が多彩になってきた現在では、単一のSNSで公式アカウントから発信したところで情報が希釈されて欲しい人のところに届きづらい。

恐らくワークショップそのものが今や時代遅れである。一堂に会して資料を見ながらその場で意見を提出するよりも、はじめからホームページに資料を掲示して閲覧に供し、各自が時間のあるときに意見を提出する方が合理的だ。しかし行政が意見を募集しますなんてことは滅多にしないから、先回りしてネット上に情報を提示しておく方が良い。
出典および編集追記:

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