UBE読書のまちづくりネットワーク会議

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記事作成日:2019/5/1
最終編集日:2019/7/27
ここでは、2018年の4〜9月にわたって宇部市立図書館で開催されたUBE読書のまちづくりネットワーク会議について記述する。
写真は第1回開催時に入口ロビーに置かれた掲示物。


2021年には宇部市制施行100周年という重要な節目を迎え、この年は現在の場所に市立図書館が開設されて30周年目ともなる。この重要な節目に向けて読書のまちづくりを構築するための意見・提言を広く求めるものである。したがって会合タイトルはネットワーク会議となっているが、内容的にはワークショップの一形態である。詳細は[1]を参照されたい。
《 参加の意義 》
最近の図書館利用頻度は少ないものの、学びの森くすのきと共に郷土資料を管理していて公開方法について改善を要する点が多数あり、要望を述べたいこと、コラム執筆や番組制作への参画など情報発信に係る業務が多くなっていることで情報の核となる図書館の変化について把握しておきたかったことによる。
《 開催形態 》
会議は全6回で、すべて市立図書館2階の講座室で開催された。初回のみ午後2時からの開催で、第2回目からは毎月最終週土曜日の午前10〜12時となっている。参加人数に制限はなく途中からの参加も可能。申し込みなしで傍聴することも可能だが、提言を述べることはできない。

参加登録者には開催の前週に案内と必要な資料が郵送された。都合で参加できない場合は(会場の準備の都合があるため)連絡するスタイルであった。4回目の開催では新しい図書館の平面図(素案)が印刷されていて会合に持参するよう書かれていた。

登録者は直接会場に赴き、名簿チェックを通して名札を受け取った。参加人数が変動するためグループは固定ではなく毎回任意のグループへ入ることができたが、概ね同じメンバーでグループを作っていた。各グループには記録役とナビゲート役を務める市職員や関係者が2名含まれている。

毎回、最初にテーマに沿ったスライド提示や担当者による説明がなされた。後半はスライドで得た情報とテーマに合わせた意見・提言を各グループの構成員が付箋に書き出し、それを白紙に貼り付けて最後にグループごとにまとめ役が発表した。正午終了予定になっているものの概ねすべての回において時間が超過している。

講座室の入口付近にはお茶や清涼飲料水と紙コップが置かれ、参加者は自由に飲むことができた。
第1回
みんなで考えよう!「読書のまちづくり」と題して4月27日午後2時より開催された。
写真は会場の様子。


現在の市立図書館の歴史や読書への取り組みに関する客観データが提示された上で、45名の参加者が6つのグループに分かれてワークショップ形式で意見を出し合い発表した。

なお、この初回開催のみ午後2時からのスタートで、第2回目以降は午前10時からとなっている。
《 第2回 》
みんなで広げよう!「読書のまちづくり@」と題して5月25日午前10より開催された。
写真は会場の様子。


読み聞かせや書籍の売上げ動向など3つの事例が紹介され、これを受けて図書館をはじめ地域や学校、市全体でどんな取り組みが可能か7つのグループが前回と同様に意見を出し合い発表した。
《 第3回 》
6月29日午前10時より開催された。この回では市外に目を向けて山口市と山陽小野田市の取り組みが紹介された。


山陽小野田市では図書館利用者が大きく伸びている。これは厚狭の町立図書館リニューアルにも影響されているが、小野田市立図書館自体が行っているイベントなど各種行事が極めて多い。本を貸し借りに行く場だけではなく、既に情報の物理的な結節点としての役割を果たしている。開催イベントの多寡だけで評価できるものでもないが、宇部市立図書館の大きな出遅れ感は否めなかった。

事例紹介に1時間半近く要したため、後続のワークショップはグループでの話し合いの時間が殆どなく、結局事例紹介を受けてのレスポンスに留まるものとなった。
《 第4回 》
「みんなが行きたくなる図書館を創ろう!(図書館再生計画)」と題して7月27日午前10時より開催された。


開催案内が郵送されたことは以前と同じだが、今回はリニューアルが予定されている図書館内部のレイアウトをどのようにするかを考えるために、事前に図書館内部の平面図が同封されWSに持参するよう案内されていた。しかし持参した参加者は一部であり、しかも前回と同様に事例発表の時間が延びた上に後続のワークショップとの連携を欠いていたため、事例発表を受けた目先の意見提出が多かった。図書館のリニューアルを検討しているものの何処まで手を加えるのか、そのための予算がどの程度想定されているかが示されていなかった。

次回の最終回に向けて、会合終了時に「UBE読書のまちづくりビジョンに対する提案書」が配布され次回開催時までに意見を受け付けることとなった。
《 総括的所感 》
ワークショップそのものの意義は理解できるものの、5回構成であることにやや疑問を感じる。市内における取り組み、市外の自治体が実践していることの情報共有は有意義だったが、それぞれに対してワークショップを設定する意味をあまり感じない。今まで知らなかった新たな取り組みを提示されることで「それいいね」という反応があり、毎回新たな取り組みが紹介されることでその場限りの反応に終わってしまう懸念を感じる。

そもそも今後の図書館がどう舵取りすべきかについての答は殆ど出ている。「図書館とは図書の貸し借りに行くところ」といった古い考えを打ち破らなければならない。先述のような情報の結節点として機能するなら、各分野の講座、イベント、お遊び、娯楽…といった多様化した価値観に基づいた人々の行動を図書館という場に向ける工夫をしなければならない。紙媒体の書籍をどれほど多くの人が呼んだか絶対数や比率を競うなどといった古臭いことをやっている暇はない。
《 WS終了後の変化 》
出典および編集追記:

1.「UBE読書のまちづくりネットワーク会議|宇部市

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