宇部マニさんぽ - さくら&菜の花ウォーキング(2023年春)

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記事作成日:2023/4/18
最終編集日:2023/4/20
ここでは、宇部市スポーツコミッション(以下USCと略記)主催で宇部マニアックスによるガイドの散歩プログラムのうち、2023年春に開催されたさくら&菜の花ウォーキングについて記述する。
《 概要 》
ときわ湖水ホールから周遊園路を歩き、山炭生の鼻にあるサクラ並木と菜の花を愛でる2021年春に開催したものとほぼ同じプログラムである。前回との相違点は、開催時刻を午後に設定したこと、戻ってきてときわ湖水ホール1階にあるハワイアンリゾート カフェレオラで休憩する部分である。

以前実施したプログラムの再実施はこれが初めてだった。当初は2023年春も去年秋と同様に新規プログラムを実施したい考えがあり、いくつか候補を考えていた。しかし集合解散場所や休憩地、タイムライン計測など準備すべき事が多く、今年は春先からそこに注力できるほどの時間がなかった。

このため既にUSCに提出されている一昨年開催のプログラムをそのまま援用して頂くことになった。このことは受付開始時からの申込者数の低迷など興行的な失敗の原因となった。詳細は後述する。
《 プロモーション 》
パンフレットの表紙。
なお、表紙の背景に使われている写真は一昨年開催したのと同じ場所の別アングル画像である。


該当プログラム。


開催時日時や料金、定員の設定はUSCで行っている。
【 申し込み状況 】
3月より申し込み受付が開始されたが、このプログラムだけ極端に参加申込者が低かった。サクラや菜の花の開花状況に左右されるため、時期が近づけば上昇するとも考えられた。しかし定員30名に対して3名程度のまま推移した。

USCが独自に行っている新天町での散歩イベントでアピールしたり、山口ケーブルビジョンのまちかどニュースでも開催状況が宣伝されていたが、参加者数にまったく変化がないまま開催されることとなった。
《 実施状況 》
USCの尽力により参加者は7名にまでなっていた。しかし当日現地へ向かうまでにキャンセルが発生し、最終参加者が3名になることが告げられた。人数が多ければ去年秋のプログラムのように散歩集団の前後に人員配置される予定だったが、その必要がないため省略された。

道中を歩きながら主要なポイントで解説を行うのは一昨年と同様であった。論瀬や兵右衛門屋敷といった入り江や地名では参加者向けに成り立ちを話した。

天候はやや曇りがちで一昨年より悪かった。開催当日は日照に乏しく常盤池の上を渡る風が冷たく感じられた。今年は気温が高めに推移したため、山炭生の鼻でのサクラは散り始めており、菜の花は咲き終わっていた。(写真:USC提供)


直前のキャンセルが多発したのも、当日までにサクラが見頃を過ぎていたことが確認できたためと思われる。

少人数であり時間も充分にあったので、今回は山炭生の鼻の先にあるタブ跡まで案内して初期の石炭採掘について解説した。
プログラム全体ではここでの滞在時間が一番長く、参加者に石炭関連産業の従事者だった方があり、石炭灰の再利用について補助的に話して頂くことで密度の濃い解説ができた。(写真:USC提供)


山炭生の鼻から先の周遊園路は、平成期に入って切り崩された場所である。切土法面に泥炭が露出しており、一昨年は参加した子どもたちが興味を示し拾って帰っていた。そのことを見越して、今回は集合場所に戻ったとき常盤池で採取された石炭の実物を提示して興味ある方にビニル袋に詰めて持ち帰っていただいた。


この泥炭は3月に到達困難の入江(勝手呼称)に再訪したとき採取されたものである。

アンケート提出後は飲み物チケットを受け取ってプログラム自体はそこで終了した。私もカフェレオラに行って初めてアサイーの入った飲み物を飲んで参加者の方としばし歓談した。

【 参加者のレビュー 】
後日、USCに出向いて無記名で提出される参加者のレビューのコピーを受け取っている。
少人数開催に終わりサクラや菜の花も見頃を過ぎている残念な状況だったにもかかわらず、参加者の評価は比較的高かった。


昔の宇部が分かる場所を知りたいという感想もあった。
観光地や季節要因に基づいたプログラムではなく、小さな題材に結びつけられたストーリーが求められているとも言える。


個人的に一番嬉しかったレビュー。
参加していた小学生の女の子から寄せられたレビューに含まれていたメッセージである。


2023年5月からは小羽山小学校すくすく教室で副会長を務めることとなり、題材提供と共に毎週常駐することになった。子どもたちに身近な人間と感じて受け入れてもらえることが重要で、笑顔はその基本的要素だ。レビューに書くということは、とりわけ印象に残っていたという意味でとても嬉しい。

ということで、リクエストにお応えして笑顔というかニヤケ顔で♪(←リクエストしとらんってw)
2022年春プログラムで実施された白岩公園でのショット。(写真:USC提供)


この他にも個人的事由になるので詳述は控えるが、山口ケーブルビジョン「にんげんのGO!」の”大人の社会見学”シリーズ収録時に起きた過去のネガティブな一幕が、予期しない参加者との再会で氷解する場面があり、興行的には失敗ながらも印象的な実施回となった。
《 次回以降のプログラム実施について 》
参加者からの評価よりも、プログラムの選択や設定自体に問題があり反省材料の多い回だった。個人的にはこの回は明白な失敗であり、同様のことが起きないよう改善すべきと認識している。USCの責任ではなく、多忙にかまけて一昨年と同じプログラムで実施するよう丸投げ的にお願いした私の責任であった。

開催日が平日で参加しづらく、またサクラや菜の花が見頃を過ぎていたという不運もあったが、募集開始から申し込みの伸びが低調だった。これは少なくともスポーツうべたんのパンフレットを入手しチェックしている参加者層に対しては「再度参加してみようとは思わない」プログラムだったことが明白である。場所がときわ公園内であり、個人で容易に行けることも魅力の低さだった。

このため今後のスポーツうべたんで実施される宇部マニさんぽとしては、サクラと菜の花を観る同様のプログラムを封印する。需要掘り起こし済みと判断されるので、同一内容でこのプログラムを実施することはない。ときわ公園内が舞台になることはあっても、別のコースを選定する。春の開催でもサクラは副次的題材で、現地にあるものやストーリーを主体に構成する。

スポーツうべたんの開催が春と秋であり、初期には「春は花見関連で、秋は紅葉関連で」を取り込むプログラムが求められていた。複数回開催することで宇部マニさんぽのコンセプトが浸透し、季節要因よりも現地で観られるものやコアな解説に興味を持つ参加者の方が多い。したがって今後は花見・紅葉をあまり意識することなく、発見的な散歩に重点を置いた内容にシフトする。

一度も行ったことのない場所をただ歩くだけでも相応な刺激と発見が得られる。そういう散歩コースなら無数に設定可能だが、ある程度の目を見張るべき題材とストーリーで肉付けするとなると候補は限定される。更に受付を行える集合場所と、散歩の最後に休憩できる施設があることが条件となれば更に限られる。各スポットを結ぶ効率的なルート選定と、解説しながら歩いたとき時間内に収まるように事前のタイムライン計測も必須である。このような下準備を必要とするため、興行的に成立する新規プログラムの開拓が困難なのである。

スポーツうべたんの各プログラムは、春秋の開催でパンフレットに掲載するための素案が早い段階で求められる。秋の開催では8月頃にはUSC側で各プログラムの実施内容をまとめて印刷発注する手間があるので、タイムライン計測などの作業はもっと早く実施しておく必要がある。
出典および編集追記:

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