常盤用水路に関する用語

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記事作成日:2015/4/12
最終編集日:2022/10/14
ここでは、県営の常盤用水路に特有な設備や構造物の名称について解説する。
なお、一連の用語には管理者が用いているもののほか、記事を書くために私が便宜上名付けている勝手呼称も含まれている。

開渠架樋管渠企業局分岐切捨口サージ桝
斜樋取水口隧道末信ポンプ場沈砂池呑口排水竪坑
排水桝吐口バック揚水口流量計

隧道や開渠などは他分野でも用いられる一般的な用語だが、本編では常盤用水路に限定した説明を行っている。
《 開渠 》
一般には用水路において上部が覆われず、流水面が晒された状態になっている区間を指す。対義語は暗渠。
地図にあっては青色および水色の実線で表記される。
開渠で自然流下する水路は、途中でポンプ所など動力を加える場所がない限り、常に下流へ進むにしたがって高度が下がっている。

常盤用水路にあっては開渠の殆どが現場打ちコンクリート構造で、壁厚が10cm、有効流路幅が約2m、深さ約1mである。底面と側壁の接合部は10cm程度の面取りが施されている。
ただし終点の常盤池注水口付近は二重開渠など幅が異なる構造になっている
宇部興産メンテナンスでは開渠の区間にナンバーを振って管理している。常盤用水路全体において開渠はもっとも主要な比率を占めている。
下の写真は代表的な開渠区間の例である。


開渠には必ず一方にメンテナンス用通路が存在する。また、開渠とメンテナンス通路を含めて一定幅が宇部興産(株)の所有地になっており、「興」の簡略体文字および「産」が陰刻されたコンクリート杭が境界に設置されている。
ただし開渠の外側が民家の敷地などに接している区間もある
全線にわたって「通ってはいけない」と注意喚起する立て札が設置されているが、開渠自体がフェンスで覆われている区間は殆どない。里道で用水路を横断する場所にはコンクリート床版が掛けられている。

流下レベルの都合で深い堀割になっている区間では、土砂流入防止の土のうが積まれていることがある。開渠内部に滞留した砂塵や木の葉は通水期前に除去され、秋口にはメンテナンス通路に沿って草刈りが行われる。

通水期の標準的水深は、揚水池付近では50cm程度あるものの、常盤池接続部付近などではさざ波立つ程度に浅い場所もある。非通水期には多くの区間で滞水している。

里道や道路の横断部分、後から蓋掛けされた区間は厳密には暗渠だが、拡大地図では立体交差部分が簡略表記されるだけで、国土地理院の地図などでは開渠として扱われている。
《 架樋 》
「かひ」または「がひ」と読み、宇部興産メンテナンス独自の用語である。架けられた状態の樋で一般には水路橋と呼ばれるものにあたる。常盤用水路では4ヶ所存在し、No.1〜4の番号で管理されている。用水路の底部が空中に晒され、橋脚によって支持されている。
開渠で迂回させるのが困難な比較的狭い沢部分を通すのに用いられる。架樋の高さや長さは場所により異なるが、基本構造は共通している。

空中を通すので通常の開渠より側面が厚く、2m間隔に補強用の控え柱が入れられている。点検用通路は開渠の横に手すりのついた縞鋼板の形で供され、架樋の前後には施錠された扉が付属する。したがって関係者以外は架樋を渡ることはできない。

No.1架樋およびNo.3架樋は小さな沢などを渡っており通常その下を人が通行することはないが、No.2架樋は小羽山小学校に向かう小道を含む小さな沢を横断している。一部の子どもたちは日々この架樋の下をくぐって登下校している。


風呂ヶ迫溜め池の堰堤上を通るNo.4架樋は橋脚やメンテナンス用の縞鋼板蓋掛け通路がなく、底部がほぼ原地盤に接する独特の構造を有している。
《 管渠 》
地表部に現れない暗渠のうち、埋設された円形のコンクリート管を指す。常盤用水路では取水口から末信ポンプ場までは途中の沈砂池を除いてすべて管渠であり、末信ポンプ場から揚水口に至るまでと逆サイフォンの呑口から吐口までを結ぶ区間も管渠である。ただしそれぞれ管径が異なる。

開渠とは異なり内径一杯に用水が流れており、常に内圧がかかっている。このため経年変化で老朽化した管渠のジョイントから漏水し、周辺の田を濡らす事例が何度も起きている。特に取水口から末信ポンプ場までのうち松賀川横断箇所の前後は個人の田の下を通っており、管渠の埋設に何のメリットもないことから初期には地元の猛反対があった。最終的に県が介在してこの問題を解決している。このため(他の常盤と名のつく用水路と区別するために)県営常盤用水路と呼ばれることもある。

管渠が下を通っている場所に標識などは設置されない。したがって点検用の桝の前後を除いて正確に何処を通過しているか調べる手段がない。休耕田や荒れ地の下を通過している分には問題ないが、道路や民家の敷地の下を通っている場合、工事などで知らずに掘削してしまうリスクがある。

霜降山配水池に向かう市水道局管理道の入口付近に、厚東川の河川改修にかかり取り替えられた古い管渠が置かれている。


以前は沈砂池の厚東川排水口付近に数本が野積みされていたが、沈砂池まで管理車両が乗り入れられるよう整備されたときに片付けられた。
《 企業局分岐 》
揚水池とNo.1隧道を結ぶNo.1開渠の中間付近にある分岐点。
この場所では開渠の側面にスクリーンの掛かった呑口があり、その先には縞鋼板が掛けられた桝が存在する。


縞鋼板の蓋には「企業局No.1入口」と白ペンキで描かれていたが、現在は掠れて読み取れなくなっている。これは県企業局管理の厚東川1期工業用水路のことを指している。この桝より下の沢に点検桝No.27があり、別のポンプ室らしき遺構に流れ込む暗渠が知られている。
私有地の奥にあるため数えるほどしか踏査が行えていない

国土地理院の地図では常盤用水路がここで厚東川1期工業用水道から分岐するように描かれている。既に見てきたように現在の水の流れからすれば誤りであるが、戦時期に市東部の工業用水の安定供給を目的に厚東川1期工業用水道より分岐し二条化する計画があった。現在の地図表記は、これが修正されないまま現在に至っているものと考えられる。途中まで建設された設備は完成をみないまま戦後を迎えて放棄された。

常盤用水路は末信ポンプ所を介して揚水されているので、この記述は厳密には誤りである。しかし未知の水利関連の遺構付近には”企業局隧道行”とマーキングされた構造物の存在があり、これは相互運用を計画していた時代の遺構と考えられている。
《 切捨口 》
溜め池の近くを通る開渠の側壁の一部を切り欠き、操作可能な樋門を作ることで常盤用水路から溜め池に給水できるようにした場所。全区間で2ヶ所が知られる。
写真は蛇瀬池にある切捨口。蛇瀬池の中から撮影している。


切捨口には溜め池側の開渠壁が部分的に切り欠かれ、板で堰かれている。板は開渠の底まであるので、堰板をすべて取り除けばほぼ全ての用水を溜め池側へ排出可能である。流れ出た用水の勢いで斜面が削られないように、流水路はコンクリートで固められている。かつては実際に操作していたようで、固定するコンクリート枠や堰板を引き上げるロープが遺っている。現在はまったく使われていない。

常盤用水路はいくつかの溜め池の近くを通っていて、そのいずれも溜め池の方が若干低くなるような高さで水路の経路設計がなされている。ただしそのうち上流側にもっとも近い竹堤池と下流側の小路ヶ池には切捨口が存在しない。用水路を通すことの承諾と引き替えに非常時の給水を受ける権利を取り付けたなどの背景があるのかも知れない。
《 サージ桝 》
常盤用水路の管渠区間にある未知のコンクリート竪坑。末信の市道からやや離れた竹藪の中に存在する。


この桝の前後に宇部興産の境界杭があることから、常盤用水路関連の構造物と断定されている。

サージ桝というのは用途を推測した上で名付けられた勝手呼称であり、何の目的で造られたのか正確にはまだ分かっていない。上部には厚いコンクリート板が乗せられ、内部が少し見える程度の開口部がある。水面までの高低差は目測で3m程度であり、内部の壁に昇降用のタラップなどは付属していない。

沈砂池より下流側の管渠区間で開口している場所はここしかなく、初期には管渠内を流れる砂塵を溜めて定期的に吐き出す点検口かと思われた。しかし上部のコンクリート板が持ち上げられる仕様になっていないこと、内部にタラップが付属しておらず昇降できないことから、管渠内を流れる用水の圧力変動を逃がすサージタンクの役目を持つ桝ではないかと推測されている。[1]常盤用水路の管理者にも存在自体がおそらく知られておらず、工事設計書などの資料が現れない限り分からないだろう。
《 斜樋 》
逆サイフォン構造においては、沢など低い場所を渡すために用水を一旦沢より低い位置へ落とし、再度対岸で高度を回復させる。井戸状の竪坑を掘って呑口と吐口を造るのが一般的だが、常盤用水路では垂直ではなく斜めに管渠を通している。非通水期では水圧で斜樋の水が抜けるので、鉄格子越しに呑口を視認することができる。定期点検時には外気を送り込みながら安全帯をつけた作業員が直接斜樋から降りると聞いている。

斜樋はカラーの着いたコンクリート管を一定角度で繋げた後、埋め戻す形で据えられている。呑口や吐口付近では、埋め戻した後で侵食されてコンクリート管が露出している場所がある。
写真は渡りにある呑口の下の斜樋。


一度埋め戻すと掘り出すのが非常に困難なので、漏水など問題があれば内側から補修しているようである。ただし南側交差点近くの斜樋だけは、平成初期に行われた国道490号道路改良工事で道路が内回りするために管路にかかり、布設替えされてタラップ着きの新しいタイプに更新されている。

斜樋の勾配は呑口側ではきつく、吐口側は概ね緩やかに造られている。西山斜樋は45度以上の急勾配で用水を落としているが、南側吐口に接続される斜樋は極めて緩い勾配になっている。
《 取水口 》
厚東川の水を取り込む常盤用水路の起点であり、末信潮止井堰の左岸(東岸)側にある。


管理道の反対側に制水ゲートがあり、通水していれば水の流れが見える。これより下流の沈砂池までは管渠であり、途中に一ヶ所の排泥桝の存在が知られている。
《 隧道 》
開渠とほぼ同じ勾配で、山腹や道路など高い場所の下をアーチ構造でくぐるものを指す。
写真は小羽山地区西山にあるNo.6隧道。


常盤用水路には上記の定義に沿った隧道が8ヶ所存在する。最長のものはNo.1隧道で500m程度あり、土被りも50m近い場所がある。最短は中山観音の裏手にあるNo.4隧道で、延長は僅か42mである。

どの隧道もポータルに使われた要石や笠石が共通しており、開渠との接続部分はやや狭くなっている。現状が建設当時のオリジナルかどうかは分からないが、土被りの薄い隧道は内部天井部をアンカーボルトで補強されている。No.1隧道を沖ノ旦トンネルとした書籍もあるが、管理側では隧道に特定の名前をつけておらず通し番号で管理している。ポータルに扁額は存在しない。

後述するように上流側坑口が延伸されたNo.8隧道を除き、すべての隧道は直線的に掘削されている。このため非通水期で条件が良ければ反対側の明かりを視認することができる。

No.6隧道およびNo.7隧道は土被りが極めて浅く、上部を市道西山線および市道丸山黒岩小串線が通過している。このため隧道上部の荷重対策から内部天井部分に後補と思われるアンカーが打ち込まれ、漏水防止として内部塗装されている。この2つの隧道は開削工法で施工されている。

開隧道の上流側坑口は、水路沿いに新築されたアパートなどの通路を確保するために、平成初期になってコンクリート床版が掛けられ直接開隧道に接続される形に改変された。このためポータル部分はカルバートボックスに覆われる形になっている。
近代化産業遺産指定前の改変であり現在であれば恐らく認められないだろう

近代化産業遺産へ指定される前に、管理上施したと思われる赤いマーキング(矢印)がポータル部分に観られる。また、内部の壁面には延長を測定したと思われる数字がペイントされている。

常盤池の本土手樋門からの水を取り出す用水路のポータルも同一の構造をしている。
《 末信ポンプ場 》
末信の沖ノ旦寄りにある常盤用水を押し上げるポンプ場。
写真は市道からの撮影。


末信潮止井堰から取水口を経てここまで自然流下で流れてくる。ここでポンプを使って約20m上の揚水口まで用水を押し上げている。

ポンプ場は常時無人で入口の門扉は常時施錠されている。入ってすぐ左側に古めかしいコンクリート階段の痕跡がみられる。管理業者が点検に来てたまにフェンス門扉が開いていることもある。

市道を挟んだ反対側に古めかしいポンプ場の基礎と水槽が遺っている。沖ノ山上水道の初期の取水場の遺構と考えられているが、常盤用水路との関連性があるか不明である。この辺りの市道には沖ノ山工業用水(末信用水)と常盤用水路の管渠が通っており、複数の鋳鉄蓋や桝があってそれぞれの判別が未だできていない。
《 沈砂池 》
取水口から管渠を経て、松賀川を横断した先にある池のような場所である。関係者からは沈砂池と呼ばれており、最初に発見したときは所在地と周囲に設置されている立て札の文言から末信バックと勝手呼称されていた。


取水口からの水を一旦溜めて砂を鎮める役目をもつ。下流側は本線の他に厚東川へ返す側の管渠もあり、これは沈砂池の清掃時に余剰水を排出するためではないかと思われる。非通水期でも沈砂池には常時水が溜まっている。
《 呑口 》
逆サイフォンの原理を利用して用水を落とし込む場所を呑口という。
写真はNo.4呑口。


沢地や川など低い場所を通すための構造で、逆サイフォンにするか架樋にするかは横切る場所の地形や通す長さにより選択される。常盤用水路ではNo.X呑口のように管理している。

通水中の呑口は、水が斜樋へ吸い込まれる方向に強い水圧がかかっているため極めて危険な場所である。常盤用水路ではすべての呑口には転落防止と夾雑物の流入を防ぐ目的で分割されたバックの呑口側に施錠された鉄格子が掛けられている。
《 排水竪坑 》
逆サイフォン区間は一旦高度を落とすため、水より重い砂塵は内部へ溜まってしまう。これを定期的に排出するために最も低い箇所に排出口が設置される。桝の中にはバルブが格納され、開栓することで管渠の水や泥を排出する。これを排水竪坑と勝手呼称している。

常盤用水路には4箇所の逆サイフォン区間があるので、排泥桝も同数存在する。最も規模が大きく分かりやすい場所にあるのが西山〜琴崎間に存在する真締川に排水する桝で、左岸寄りにそれと分かる形の桝が観測される。


逆サイフォンの最も低い位置にあるため、通水時は高い内圧がかかっている。メンテナンス時にバルブを緩めることで両側の斜樋から管渠内を通って滞留していた水が噴き出ることになる。開栓しても管渠内部に滞留した水や泥は完全には排出できないので、残った分はバキュームカーを用いて吸い出している。

排水竪坑の仕様は一定していない。時雨川に面した排水竪坑のように護岸に面した位置にありながら地表部には蓋の一部しか現れておらず見つけづらいものも存在する。中山にあるNo.1サイフォンや真締川を横切り琴崎八幡宮側へ昇る側のNo.2サイフォンは、県道および国道の道路改良工事にかかったため、初期のものからマンホールに置き換えられている。
《 排水桝 》
取水口から末信ポンプ場までの管渠区間に、泥や余剰水を排出する目的と思われる桝がいくつか見つかっている。
写真は取水口を過ぎて最初に存在する桝。


上記のものは蓋で覆われているだけであるが、蓋には「常盤用水導水管マンホール」とペンキで描かれている。

同様に正方形の蓋で覆われたものは沈砂池を過ぎた先の田の中や、管渠区間で小さな川を横切る場所近くに存在する。全部で何ヶ所あるかは正確には調べられていない。泥を被っていて既に存在自体が忘れられているものがある。蓋を持ち上げて内部を調べたことはないが、恐らくサージ桝のように水没した管渠が下を通っているものと思われる。
《 吐口 》
逆サイフォンの原理で用水が高度を回復し吐き出される場所を吐口という。

通水期にあっても吐口は吸引事故が起こらない分だけ呑口に比較して相対的に安全と言える。そのため常盤用水路の吐口には格子などは掛かっておらず、非通水期にはバックの底部に斜樋が露出した状態になる。
写真はNo.3吐口。


呑口からの斜樋が45度かそれ以上の急傾斜になっているのに対し、吐口側の斜樋は勾配が穏やかである。
《 バック 》
呑口・吐口において用水を一旦滞留させる池状の部分をいう。宇部興産メンテナンス独自の用語で、この部分を指してバックと呼称する水利関連の設備は他にない。語源は明らかではないが、恐らく河川から灌漑用水を取水する手法の一つであるバックストリーム法と構造が類似する点に由来すると思われる。
流下する川の背面に格子を設置して逆方向から一定の用水を取り出す構造

バックは開渠よりも若干膨らんだ池状になっており、先端部分は八角形を半割りにした形状になっている。吐口側は最深部に管渠が接続され、開渠との接続部はバックの底部に合わせて開渠の底がコンクリート斜面で次第に深くなる形で接合されている。
呑口側は砂塵などの流入を低減するために砂塵を落とすポケット部分があり、越流した用水が鉄格子を経て呑口側へ流れ込む二重構造になっている。このため非通水期でもポケット部は常に滞水しているが、長期にわたる場合は水中ポンプで汲み出したりバック自体に備えられている排出孔より排水することがある。

バックの深さは場所によって異なるが、接続部付近の開渠の底より更に大人の背丈程度の高低差がある。通水期には最大水深が3mを超えるし、非通水期でも内部へ転落すれば大人でも脱出が困難である。このためすべてのバックはネットフェンスで囲障され、接近しないよう注意喚起する立て札が設置される。また、通水期・非通水期にかかわらず鉄棒のスクリーンが開渠とバックの境部に設置され、開渠を経て小動物が侵入することを防いでいる。
写真は中山にあるNo.1吐口。


呑口側のバックで砂塵を落とす仕組みになっていても、水に浮く草木はそのまま管渠内を流れて吐口に到達する。また、非通水期にはバック周辺の樹木から落ちた枝や葉が内部へ溜まる。このため通水期前にはバックと開渠の清掃作業が行われる。バックの周囲には、内部へ落ちて溜まった泥濘を排出したものが堆積していることが多い。
《 揚水口 》
末信ポンプ所より動力によって押し上げられた用水が湧き出る場所で、構造としては吐口側のバックと同じである。
写真は通水期の撮影。


バックの底にコンクリート管が接続され、下から沸き上がるように出てくる。通水していないときは水圧によって揚水池は空になるはずであるが、ポンプ側のバルブを閉じるだけなので、通水していないときも圧力管渠部分は常時水没している。

地図によれば、揚水口の標準的な水位は標高30m程度である。

初期には常盤用水路の建設によって分断された旧来の用水路へ補償的に用水を取り出していたようで、揚水口の下流側に水路へ接続されるバルブがある。
既に使われていない模様

昭和20年代後半に撮影された揚水口の写真が知られている。
(出典:宇部産業史 昭和28年1月20日発行)


バックの周囲にフェンスなどが設置されていない。
《 流量計 》
揚水口から数十メートル先の開渠に設置された機器。
写真は下流側からの撮影。


開渠を跨ぐように設置されている。流れている水面から流速や流量を計測し、データを送っているようである。
出典および編集追記:

1.「常盤用水路管渠区間・サージ桝?|Amebaブログ

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