ここでは、岩鼻と妻崎開作の間に架かっていた厚東川の琴川橋の解体撤去について、琴川橋撤去工事と題して工事の進捗状況を時系列で記録する。
写真は新琴川橋の供用開始後に閉鎖された琴川橋。

この工事は、琴川橋を撤去するのに先だって作業用重機が乗り入れる足場となる仮桟橋設置と、琴川橋の除却に係る本体工事から構成される。
一連の工事に付随する工種や工期などの諸元は以下の通り。

工種	工期	元請け施工業者
仮桟橋設置	平成29年10月19日〜平成30年6月29日[1]	ミツヤ工業（株）
橋梁撤去	令和2年3月15日〜令和2年9月20日	日立建設（株）

この総括記事を作成する現段階では仮桟橋設置工事が完了し、岩鼻側より琴川橋の除却作業が進行中である。橋梁撤去工事が完了するまで随時写真を追加し、すべての工事が完了後に現場の変化が止まった時点でこの継続監視記事を終了する。
以下に撮影を行った月日と現地の写真を掲載する。工程に関する情報を把握せず現地近くを訪れたとき撮影しているので、日付は当該作業が始まった日とは限らない。
以前から締め切られていた琴川橋の岩鼻側取り付けエリアに重機が搬入されているのを見つけた。

この時点で琴川橋は締め切られ入れない状態だったが、橋の手前までは立入禁止にはなっていなかった。橋の横に河床へ降りる階段があり、しじみ採りなどを行う人への通行路を確保したためと思われる。
既に設置されていた仮桟橋を造る旨の告知看板で、3月30日工期となっていたものが6月29日に書き換えられていた。
年度を跨いでの発注であるため予算の兼ね合いが推察される。

前年度では封鎖された琴川橋の前に重機を配置し仮桟橋の土台部分を施工するにとどまった。工期変更までに岩鼻側の余剰地にユニットハウスが設置されている。
仮桟橋の高さまで鋼板を敷いてスロープをつける工事が終わっている。

工事現場の扱いなので単管バリケードが設置されているが、河床へ降りる階段は護岸上を伝えば降りることができた。
工事が完了し、仮桟橋の設計高まで鋼材が組み上がった。側面には補強の巨大な土のうを詰んでいる。
市道岩鼻中野開作線の新琴川橋より撮影。

後に続く橋梁撤去工事がいつから始まるか不明だったが、現場をそのまま引き継ぐため仮桟橋の手前にはバリカーが設置されたままになっていた。

工事に直接関係はないが、翌年2019年10月27日には市道路課主催で琴川橋の最後の渡り納めイベントが開催された。この時の様子は以下の記事を参照。
仮桟橋設置工事が完了して暫く現場は停まっていた。年が明けて2020年には琴川橋の両岸に工事看板が設置された。

ただしこのときはまだ現場は動いていなかった。
年度が替わり４月上旬に訪れたときは既に解体撤去用の重機が台座に据え付けられ、撤去用の仮桟橋を河川中央部に向かって伸ばす工事を行っていた。

このときの作業内容は、クレーンで大型Ｈ鋼を琴川橋の若干下流側へ打ち込むのと並行して琴川橋に取り付けられていた嵩上げ欄干の鋼鉄パイプを除去するものだった。

工事エリア内にはＨ鋼が詰まれていた。重機は最初の据え付け台からまだ進出はしていない。
Ｈ鋼を下部構造として上部にガーダー橋構造が造られた。重機はその上を進出して更に先へＨ鋼を打ち込んでいた。
琴川橋全体に取り付けられていた嵩上げ欄干はすべて取り除かれている。

写真では見えていないが、仮設橋の下流側には工事の過程で河床に落下させたものが流下しないよう流出防止ネットが張られている。同種のものは新川橋の補強工事のときにも設置されていて、昔よりも廃棄物処分が厳格化されていることが分かる。
最初の１スパンのコンクリート床板が除去されている。

コンクリート床板には厚みを測定したのか、部分的にコア抜きした痕跡がみられる。２〜３スパン先はアスファルトの剥ぎ取りが終わっている。
最初の３スパンのコンクリート床板までの撤去が完了した。

橋脚はそのまま残され側面は合板と単管パイプで保持されている。
最初の３スパン分が橋脚を残して床板と欄干共に撤去されている。
大型機械が撤収し現場は停まっていた。

2021年に入ってからもこの総括記事の最終編集日時点に於いて工事は停まったままである。新琴川橋と同様、予算配分の関係と思われる。以後、変化が起き次第編集追記する。

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