細長い通路に設置されたフェンスに変電所名のプレートがあった。通路が狭いので撮影アングルが限定され、後で気付いたら看板が最後まで入っていなかった…
（ファインダーを覗くときは逆光がきつくて殆ど確認できない）
３年前、初めてここを訪れたときの撮影である。最初の会社ロゴが抜けているが変電所名が完全に入っている。
このときも午後からの来訪で、南西に向くと逆光になって撮影に悩まされた。撮影だけから言えば、西宇部変電所は午前中に来た方が良いかも知れない。
通用門付近から２系統が出発している。ここを通行する車が殆ど存在しないので、鉄塔はかなり低い。
来るとき観察した三角形溜め池の上を通っている。さすがに藪が酷くてここからは接近できない。
宇部変電所のときもそうだったのだが、場内に工事関係者の現場ハウスが見えた。設備の老朽化か保守で一定期間かけて更新しているらしい。
作業員に注意喚起するための「注意」のタグが掛かった縄張りが至るところに見られた。
これは稼働していた時期に使われていた火力発電所向けのものだろうか…水洗用タンクという表示のある巨大なタンクが見えている。遠く離れた埋め立て地なので独自に上水を確保していたのだろう。
全体が酷く錆び付いている様子からして、もう使われていないのはかなり確からしい。
西宇部変電所のフェンスも相変わらず網目が細かい。小さな菱形の中にカメラのレンズを押し込むとアングルが制限される。視界に網目が入らないよう構えるのも一苦労だ。
ズームすると協和宇部線というプレートが見える。殆ど外部に出ることがなく知り得ない情報だ。まあ、関係者以外知ったところで何にもならないのだが…
変電所から出た最初の鉄塔である。この後馬渡川を渡り、竹の子島から厚東川を渡って対岸に向かっていた。
この通路に面して通用門だけが存在する。
事務所は離れたところにあるので、進入路があるだけで駐車場はない。もっともここは作業車が出入りするような場所でもないので、車でサッと観に来ても停める場所は心配要らない。
門の近くから振り返り気味に撮影している。
２回線分が真上に引き揚げられているのが分かる。
（碍子の背景が水色の空というアングルのせいかまるで全体がオモチャのように見える）
通用門の正面。
今や殆ど出入りすることはないらしく、門の名称などはない。しかし敷地内はよく草刈りされている印象を受けた。
この場所に立って微かながら電気音を発しているのがこの設備であった。
放熱用と思われるフィン、林立する碍子…何処の変電所でも割と見かけるありふれた機器だ。
同様によく見かけるのがクニャッと曲がったパイプだが、あれは一体何なんだろう。碍子が乗っているパイプもあるし、一部は別の箱の中に引き込まれている。
（多分ケーブルを保護する鞘管では…）
この近辺を含めて動画撮影しておいた。
網目が細かいので最後にレンズを通すのに苦労している。
[再生時間: 31秒]
通用門の真上にある門型鉄塔からは、先に見たＶ字吊り鉄塔に向かう経路が出ていた。
経路名のプレートは見つからなかった。
灯籠みたいにデッカい碍子の柱。
てっぺんに乗っかっているキャップがシルクハットのようである。
この辺りが一番ゴチャゴチャしている。低い位置に剥き出しのワイヤが垂れ下がっているのでさすがにこの一角は機器から相当離した位置にタグの付いた柵が設置されていた。
横に渡したパイプの上に無理やり３相の碍子を植え付けた巨大な遮断器。これも今まで訪れた殆どの変電所に備わっている機器ですっかり見慣れた感じだ。
（奥に「緑色のケヤリムシ」の先端が見えている…写真編集時になって気が付いた）
６本の碍子がそれぞれ反発し合うような形に取り付けられていて、「フラワー型遮断器」とでも名付けたいような外観を呈している。それほど太くもない横置きのパイプ上にかなり傾いた巨大な碍子が如何にも不安定に見える。根元からポッキリ折れて…などということはないのだろうか…
（絶対ないよね…^^;）
白いフラワーを正面から撮影してみたかったが、通用門から奥はフェンスの外側が酷い藪状態でクモの巣だらけ…とても進攻する気にならなかった。
その外側は背の高いイブキが植えられ沼地になっていた。
沼地の中にもう１系統ほど送る鉄塔が建っている。接近は難しいかも知れない。
ここまで拡大写真が一枚もなかった。
変電所には細かなワイヤや機器が入り組んでいるので、縮小された画像だと細かな部分が不鮮明になってしまう。また、生憎この日は曇りがちでズームだと光量不足となって鮮明な画像を結ばない。
（新厚東変電所での撮影時に経験済み）
曇りがちな上に午後からの訪問は逆光となって、明るさ調整に苦労した。画面やや暗いが通用門付近の映像だ。
さて、この一枚を撮影して移動したとき…
さっきから遠巻きに私の撮影行動を監視していた存在に気付いた。
（「西宇部変電所【２】」へ続く）