ドウダンツツジ

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記事作成日:2022/11/21
最終編集日:2022/11/23
ドウダンツツジはツツジ科ドウダンツツジ属の植物である。
写真は春先の新緑状態にある個体。


新緑・開花・紅葉の3つの見頃があることで知られる。一般的事項は[1]を参照して頂くとして、以下では市内に限定して記述する。
《 概要 》
一般にツツジと言えば春のサクラが終わる頃に緋色から濃いピンク色の花を咲かせる低木としてのイメージが強い。ドウダンツツジはそれらとは似ても似つかない花を咲かせる。


花そのものは小さく、スズランを思わせる外観である。このためドウダンツツジと分からず見過ごされてしまうことも多い。

普通のツツジは色調の異なる紅色の花が長く続くことから道路沿いの花壇に植えられるが、ドウダンツツジは排気ガスに弱いせいか道路沿いに植えられているのを見たことがない。

また、通常のツツジは秋冬に葉を落とし存在感がなくなるのに対し、ドウダンツツジは秋に紅葉する。
他の樹木が緑や黄色の葉を残す中でひときわ目立つ。


葉の近接撮影。


日当たりの良い場所の葉は緋色が鮮やかで、日陰や下の方に伸びている葉は黒みが強く見える。同じ時期に紅葉するハゼノキは、これよりも緋色がやや明るい。
《 代表的な自生地 》
市内のもっとも代表的な自生地として、馬の背上池から霜降山に向かう馬の背コースの途中にみられる。
大まかな位置を地図で示す。


馬の背コースの入口には、ドウダンツツジの開花と紅葉の時期になるとこのような案内表示が掲示される。
登山者向けに駐車場(ただし未舗装)が確保されていて、開花と紅葉の時期にはしばしば車で一杯になる。


これより馬の背上池の堰堤上を通って急な坂を登る。山口宇部線 No.27 鉄塔を過ぎると緩やかな登り坂に変わり、登山道の両側に自生している。


この自生群は中山観音コースとの合流地点まで続き、そこから先は今まで調べられた限り殆どみられない。
保全ランク
ドウダンツツジの自生地は少ないとされる。市内くまなく観察しているわけではないので、他にも自生地があるかも知れない。前述の自生地以外に知見がないので、評価を保留している。
ランク呼称概要
X保留充分な調査が行われていないため評価を保留する。
先述の自生地では今まで観察された限りで増減に大きな変化がない。山火事や気候の変化が起きない限りただちに絶滅する懸念はないだろう。

人為的に植えられたものとして、常盤池の周遊園路北側に背の低いものがみられる。
【 注意事項 】
前述の自生地では、開花時期になると花の蜜を求めて大量のハチが周囲を飛び回るようになる。どんな種のハチか観察されていない。専ら花の蜜が目当てでヒトを攻撃するような種ではなさそうだが、羽音が大きいのでハチが苦手な人は注意が必要である。[2]
《 個人的関わり 》
馬の背上池の堰堤を通って霜降山へ向かう道は数回歩いたことがあり、そのとき開花しているのを見た記憶があった。しかしツツジと言えば大柄で緋色の花を咲かせる植物という理解があったため、ドウダンツツジという植物であることを知らなかった。

花の形と色は(サイズが異なるが)ヒサカキに似ているし、葉の形が似て紅葉する樹木は他にもある。このため注意深く観察されておらず、どれほど自生しているか分からない。今のところ居住地や野山などでは見つかっていない。
出典および編集追記:

1.「Wikipedia - ドウダンツツジ

2.「FBページ|2022/4/18の投稿

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