菅野公園【1】

公園インデックスに戻る

現地撮影日:2016/7/30
記事公開日:2016/8/2
本編と後続編は、いずれも菅野ダムの北側高地にある菅野公園で私が個人的な興味を持った案件について時系列記事としてまとめている。公園の概要や案内については総括記事をご覧頂きたい。
菅野ダムが周南市にあることから、一連の案件は明らかに当サイトからすれば市外ネタである。しかし「市内ネタを中心的に進めていく」というだけで、別に市外県外のネタを扱わなくなったわけでもない。気になるものがあれば、興味がまだ熱いうちに記事化されることは普通にある。

本件との出会いは今までとはかなり異色であったことも記事化に繋がっている。正体が判明すれば恐らくまったく大したことはない物件なのだろうが…まあとにかく時系列的に書いてみることにする。
なお、現地で一緒に探索する臨場感を醸し出す一策として、一連の時系列記事には Google ストリートビューの埋め込み画像が多用されている。読者はログインなしで閲覧も操作も可能だが、読み込みに時間がかかるかも知れないのをご了承頂きたい。
可読性を調べてみた上で今後の記事への導入の参考にしようと考えています

---

菅野ダムの見学会を終え、ダム事務所の対岸にある物件の追加写真を終えたところだ。時刻は午後2時ちょっと過ぎ。我ながら驚くほど当初の予定通りに進んでいる。本当にパックツアーのようだ。
菅野公園への道は迷うに値しない。後述するような下調べをしてあったし、ダム事務所で県道が通れるかの確認だけしていた。前回訪れたときは県道が災害による通行止めになっていたからだ。

県道8号徳山光線はダム堰堤の国道左折部が起点となっている。
対面交通だが充分に山深い地なので交通量は殆どない。
以下それほどs重要でない写真は小さめのサイズで載せている


実地に車で訪れたのは初めてながら入る場所はすぐに分かった。
大きなカーブの外側にカーブミラーが3つ並んでいた。


ここの切り返しはかなりきつい鋭角だった。それから延々と登っていく。


下調べのときも見つけていた倉庫のようなもの。
まあこれはわざわざ車を停めて観に行く程でもないだろう…車の中からこの一枚だけ撮って通り過ぎた。


地図を見ると、この登り坂から更に折り返す方向に菅野神社という記載がみられる。その途中にあるから神社関連の倉庫だろう。坂の途中で車を停めて降りるのは大儀なので。

同じく車内から撮影している。
夏休みの土曜ではあったがここまで来る人も居ないらしく一台の車にもすれ違わなかった。


公園らしき広場と建物が見えてきた。
あの建物がレストハウスだろうか。


ある物件を調べに来たとは言っても公園はダムサイトの殆ど真上にあるなら、相応な眺めが得られるだろう。菅野ダムを高い位置から眺めた写真も期待していた。それで最初ちょっとレストハウスの方まで車で移動した。

レストハウスとは言っても売店のように人が詰めて常時営業しているのではなく、キャンプ等のときだけ鍵を開けて利用に供する建屋らしかった。誰一人居ないレストハウスの外観は倉庫同然だった。その一つ先にも広場があったが同様にダム側に木が多かったため、眺めは期待できないと考えてそのまま車を転回した。

結局、最初に見つけたこの広場からの眺めが一番だろうと思い車を乗り入れることに。
このショットも当然ながら車に乗ったままで撮影している。


通常の踏査のあり方からすれば何とも無精なものに思えるだろう。いつもなら自転車で走り回り、必要とあらば自らの足で歩き回るのが常である。しかし…それほど大ざっぱにやっているのは何も市外地で私の管轄外(?)だからではない。7月下旬のこの日は殺人的な暑さだったことを念頭に置いて欲しい。菅野ほど山奥ならいくらか冷涼なことが期待されたのだが、車の外へ出るだけで汗が噴き出るほどの暑さ、しかも殆ど無風。エアコンをガンガン効かせた車に乗っていてもジワジワ汗が滲む程だ。
異様に白っぽい写真が目立つのも日差しが強すぎることによる光量過剰が原因

一番東寄りにあるこのエリアでは幾分撮影すべきものがあった。錦川総合開発の石碑、菅野ダムと水利用の概要図、そして殆ど足元に見下ろす形での菅野ダムの眺めである。それらは公園の標準的な付属物なのでここはなく総括記事側へ掲載している。
ダム湖の写真はそれほど多くは撮らなかった。確かに眺めは良いが、太陽の位置が悪いし日差しがきつ過ぎてカメラのファインダーを覗いた時点で全体が白っぽく見えていたからだ。

このエリアで外を歩いて撮影したのはこのショットを含めても5分以下だった。それでもシャツが背中に張り付く状態…エアコンの効いた空間が恋しい。
このショットは少なくとも一度は車から降りて撮影しているという証拠になるかも知れない


夏休みだというのに誰も居ないというのも寂しい場所だ。まあ確かに眺めは良いけれども現代社会の利便性に慣れた大人や子どもには厳しいかも知れない。何しろ近くにコンビニもファミレスもないし、どうかすると水道や携帯の電波も心配だ。不便さよりも自然環境に身を置くことに価値を感じる人々限定だろう。あるいは花開く春先は賑わうのかも知れないが…

しかし…やや乱暴に言ってしまえば私にとって花見もキャンプもまったく関知しないことである。そもそも私が見たい知りたいものは、これから向かう先にあるからだ。


ここで時系列が前後するが状況説明しておかなければならないことがある。

総括記事側では菅野ダムを訪れるにあたって最近活用し始めた Google ストリートビューで運転シミュレーションを行ったと書いた。それは道順の確認に役立つこともさることながら、道中や訪問先の近辺に車を停めてでも詳細を調べたいものがないか調べるのにも有効と気づいたからだ。菅野公園は初めて訪れるところなので、何があるのだろうかと前もって「訪問」していた。
この手法はいつも有効に活用できるわけではない。Google ストリートビューの撮影車が現地付近を走って映像データを採取している必要があるからだ。幸運にも菅野公園に向かう道はデータ採取されていた。それのみならず撮影車はこんなところまで…と思える場所まで入り込んで付近の様子を撮影し、その中に正体が気になって仕方が無いものが写り込んでいたのである。断っておくに心霊写真などの部類ではない。ストリートビューの映像で概略が分かる程度にだけ撮影されている何かの構造物だ。

読者の中には、私が「それはこの場所にあるこの物件である」と解説を始める前に、自分で探してみたいと思われる方がいらっしゃるかも知れない。もしその気持ちがおありならば、ここから先をお読みになる前にこの辺りから Google ストリートビューの映像を操作して探してみられることをお勧めする。私が運転シミュレーションする過程で正体が気になるものを見つけ出す瞬間がどんなものであったかの驚きを共有して頂けるかも知れないからだ。ちなみに上のリンクはわざと意図しない方向に設定されている。ご自分で画面を操作なさってみて、私が見つけ出したのと同じものへ行き着けるかを試すのも面白いだろう。
FBメンバーには告知の形で同様の提案を行っている[1]

さて、そうではなくいち早くそれを見たいか、あるいはFBメンバーで上記の速報により既にストビューの映像をご覧になった方は…そろそろ現地に行ってみようではないか。もっとも汗をかいたのは私一人だけで、読者はエアコンの効いた涼しい部屋でスマホ上を指でなぞるかマウスを移動するだけで済むだろう。

県道から登ってきた道である。
一旦少し下りながらも切り返して更に登っていく細い道がある。
冒頭5枚目の写真でも右側に写っている


実際に総括記事の Google ストリートビュー画面を操作した読者ならお気づきであろうが、何故かこの先行き止まりと分かっているこんな細い道まで入り込んで映像を採取していたのであった。
この場所のストビュー画面を開きたい場合は こちら

坂を登り切ったところでアスファルト舗装路は右側にある広場へ回り込んでいる。


実はまだ先があるのだが - そして Google ストリートビューを操作した方ならお気づきかも知れないが - この広場にも奇妙なものがあるので最初に調べておいた。

車を転回したところ。
砂利敷の広場の奥に小さなコンクリートの建屋がある。


上記写真とほぼ同一アングルになるように Google ストリートビューを埋め込み設定した。


画像採取車はこの広場までは立ち入っていないので、建屋の詳細はストリートビューからは分からない。すぐ近くまで電線が来ていて建屋の周囲はフェンスで囲まれていることが僅かながら分かるのみである。
車は広場に停めてそこまで歩いた。

最初に撮った一枚。
ネットフェンスの上には有刺鉄線が張られていた。


建屋は広場の奥にあり、適度に草刈りされているせいか草ぼうぼうといった感じはない。しかし頻繁に訪れられる設備でもないらしく、フェンスの内側は雑草が蔓延っていた。

フェンスの網目にレンズを押し込んで撮影している。
建築ブロックを積み上げたごく簡素なものだ。


背面は雑草が茂っているのであまり歩き回りたくはないが…背後から撮っている。
フェンスは建屋の倍くらいの面積を囲んでいる。


フェンス内側で建屋がない側には排水パイプのようなものが見えかけていた。
コンクリート管のようなものが2つ見えるが…雑草にまみれていて詳細は分からない。


側面にはアルミ製の扉があるだけで何の設備かを分析するものは見当たらない。


広場側から撮影。左側にフェンス門扉が設置されている。言うまでもなく施錠されていた。
平坦な屋根部分に溜まった土を栄養に草が育っている。


建築ブロックの外観からすればそんなに古いものでもない感じだ。
さて、これは一体何?
背面に排水口のようなものがあること、電力線が引かれていることから分析すれば排水ポンプ室が考えられる。しかし建屋は何の物音も発しておらず、汲み上げた水を排出している場所も見当たらなかった。
フェンスの上の有刺鉄線からは、何か重要だとか接近すれば危険が起こり得る設備にも思われる。順当にいけば菅野ダムが近いことからダム関連の何かだろうか。

もっとも私が運転シミュレーションしたときに気づいた順番としては、この建屋は後の方だった。
Google ストリートビューでは経路の概略が左下の小ウィンドウに表示される。それには水色の線が山奥で途切れていて行き止まりであることを示していた。その行き止まり地点はこの建屋がある広場ではなく、もう少し先だった。

採取された画像ではここから先は未舗装路でしかもやたら水気の多い悪路となっていた。
映像は現地でもまさにその通りで、轍の一部が水に浸っていた。


悪路と想像がついたし先には車を転回する充分なスペースがないことも分かっていた。それで足元に気をつけつつあの「訳が分からないもの」が見える場所へ向かって歩いた。

(「菅野公園【2】」へ続く)
出典および編集追記:

1.「FB|チェックポイントその4・さあみんなで探してみよう(要ログイン)

ホームに戻る